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SH@PPLE ―しゃっぷる― / 竹岡葉月

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SH@PPLE ―しゃっぷる(1)―

SH@PPLE 1 (1) - 竹岡 葉月

腰まで伸びるウィッグをつけて、着慣れないシュミューズを着て、青美女学院の制服を来た淡谷雪国は、双子の姉・舞姫と瓜二つだった。入れ替わって学校へ行くという双子の舞姫の提案を、雪国が思わず受け入れてしまったのは、姉の通う学校に、一目ぼれした少女・一駿河蜜ちゃんがいるからだ。ひょっとしたら彼女のことをもっといろいろ知ることが出来るかもしれないと、ドキドキしながら、青美女学院へと足を運んだら、そこには女の園の派閥が待ち構えていて……

淡谷家の双子・姉の舞姫と弟の雪国が、入れ替わって学校へ通いながら、自分を見つめなおしていくお話。

あー、楽しい。

好きな子に会えるかも、という思いで女学院へ通ったら、男の子には刺激が強すぎることばかりってところが、楽しいです。体育で一緒に着替えてドキドキというお約束もあれば、取れたボタンを付けてあげようとして(さりげなく裁縫得意)、手に柔らかいものがあたって、顔を真っ赤にしながら無心を念じる雪国が可愛くてしょうがない。

でも、そんな雪国の天然な優しさがとても素敵で、舞姫といがみ合っていた「胡蝶の宮」こと蝶間林典子との間に繋がりを持ったり、生徒会の人たちといい交流をもてたりするんだから、何が幸いするかわからないものです。

で、肝心の一目ぼれのお相手、蜜との出会い。これが良かったなあ。恋に恋してじゃないけれど、自分の期待と彼女の姿の差を感じて、勝手に幻滅した自分に落ち込んで、という雪国が、ちょっとしたきっかけから蜜と話をするようになってから、彼女のために一生懸命になっていく姿は、格好良かった。
またツン度が高い蜜も可愛くて、なるほど、護りたくなる気持ちがよくわかる。パクパクお弁当を食べるイラストは素敵でした。

ここだけじゃなくてイラストの可愛さは破壊力満点で、一番好きなのは、目次にある二頭身なイラスト。すんごい可愛いんですけど、どうしてくれよう。

一方の舞姫。雪国としてクールに動く様を見てると、逃げるかのように入れ替わりを提案したことが意外に思えますが、それだけ辛かったんだろうなあ。いつもと違う自分になって、逆に女の子にモテちゃうとか、大変というか、楽しいことになってたけど、そんな彼女が、SECなるクラブと関わりを持ってから、変わっていくところが、とてもよかった。

女学院とのギャップに唖然としつつ、偶然得た仲間とのやり取りから、自分がやりたいと思ったことは何だったのかを思い出して、自分を取り戻していく。素敵じゃないですか。

「かえりたい」

その言葉を告げた時の舞姫の思いは忘れられません。

いやあ、面白かった。
好きな人のために、仲間のために、どこまでもがんばっていく二人の姿が素敵でした。二人だけでなく、彼らの思いを支えてくれた友人たちも、とてもよかったです。彼らがいたからこそ、舞姫も雪国も、立ち止まることなく、走り抜けられたんだと、そう思います。

最後はハッピーエンド……かと思ったら、いや、ハッピーではあると思うんだけど、ちょっとズレが生まれてるっぽくて、まあ、このあたりは今後頑張ろうねと、雪国君の肩をポンポン叩いてあげたくなりました。
続きが楽しみでしょうがない。

SH@PPLE 1 (1) - 竹岡 葉月

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SH@PPLE ―しゃっぷる(2)―

SH@PPLE―しゃっぷる―(2)- 竹岡 葉月

「ええっと……あの、もう一度聞いてもいい?一駿河さん」
「ええ、いいですよ先輩。ご一緒に旅行へ行かれませんかってことです」
こちらの質問に、一駿河蜜はうなずいた。
「ですからですね、典子お姉様のご指名なんです。先輩と蜜と三人で、週末は兎羽山まで参りませんかって」

淡谷家の双子・姉の舞姫と弟の雪国が、入れ替わって学校へ通ったら……というシリーズの第二弾。今回は、舞姫姿の雪国が、一駿河蜜から誘いを受けて、胡蝶の宮こと蝶間林典子と共に、二泊三日の旅行へと出かけるお話です。

ああ、カワイイ。蜜の魅力たっぷりでした!
典子の指示で、舞姫(の姿をした雪国)を誘ったものの、ひょっとしたら典子と舞姫は、自分の知らないところで、何か通じ合ってるものがあるんじゃないかと悶々と悩む姿は、恋する乙女にしか見えなくて。しかも、本人は気づいてないみたいだけど、思いはお姉さまである典子よりも、舞姫のほうに向かってるんだから、面白くないわけがない。舞姫(雪国)の行動に、一喜一憂する姿が、ほんとカワイイんですよ。ポーカーのところとか、転げまわりそうになって、どうしようかと思った。

一方の雪国は、好きな人と旅行にいけるってことで、浮かれまくってましたけど、舞姫の姿をするということが些細な問題になるってのは、どうかと思いつつニヤニヤ。
そんな雪国の様子を見たら、いくら隠してても不審に思うよねーってことで、舞姫&SECな連中が、こっそりあとをつけて……という具合に、にぎやかになってきてくれて、さらには、ホテルのオーナーの娘エリスに女装のことがバレてしまって、さあ大変。

引っ込み思案な少女に見せかけて、実は腹黒エリスによって、振り回される雪国はどうでもいいとして、エリスの顔色を伺うようになったことで、蜜を構いきれず、だんだんと蜜が不機嫌に、それどころか不安を抱えていくところには、しっかりしろよ雪国!と叱咤したくなりました。ええ、蜜大好きですが、何か?

オットコ前な姉・舞姫のおかげで、エリス方面は何とかできても、蜜との溝はなかなか埋まらず、ついに……ってところで、全力疾走できるところが、雪国のいいところですよねぇ。おかげで、溝は無くなったような気もするけど、別の意味で深まったものがあるというかなんというか、非常に難しい感じになってきて、ああ、ニヤニヤがとまらん!
無邪気な雪国に、蜜がどう応えていくのかとても楽しみです。

あ、あと典子の動きも気になるんですが、よりによって今回相手したのが舞姫ですからねぇ……。いろいろなアプローチが報われない姿に涙をそそられたのは、僕だけじゃないはず。

今回は学園からお外に出ましたけど、次はどうやら再び学園に戻ってくるみたいですね。しかもいろいろな人が炎上するとか。これは大いに期待したいですね。

SH@PPLE―しゃっぷる―(2)- 竹岡 葉月

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SH@PPLE ―しゃっぷる(3)―

SH@PPLE―しゃっぷる―(3) (富士見ファンタジア文庫 た 3-1-3) - 竹岡 葉月

(青美日報?)
興奮しきった面持ちの彼女がつきつけてきたのは両面刷りのわら半紙だった。

『若光の君、男性だった!?』

(は?)

淡谷家の双子・姉の舞姫と弟の雪国が、お互い入れ替わって学校へ通ったら、というシリーズの第三弾。今回は、舞姫の通う女学院で、「若光の君は、男性だった?」という記事が新聞部にスッパ抜かれて、ひとまず入れ替わりは止めておこう……というお話。

おお、面白くなってきた!やっぱり学園内でわいわいやってくれるほうがいいなあ。前作はちょっと物足りなかったけど、今回は楽しさ満点でした。

入れ替わりがバレてるかも?ってことで、元の生活に戻ったら、舞姫は学内勢力図の調整を図ることになり、雪国は学外の企画を成功させねばならなくなり。今までなら舞姫・雪国が協力して事に当たってたのに、それができないから、ついついお互い八つ当たりしちゃって、いったいどうなるかと思ったけど、やっぱり舞姫はお姉さんであり、姉御肌の人なんだなあ。怒りながら、嫉妬しながら、でも、相手の思いを考えてしまう姿に惚れてしまうものがあります。

蜜と舞姫バージョンの雪国のデートする姿にニヤリとして、デートそれを手助けして「ひーほー」と叫ぶ連中に拍手を送りたくなりました。芝目と舞姫も、いい感じになってくれたら、ほんと嬉しいんだけどな。一方、もうひとつの問題点、雪国が手がけてる学外の企画について、女学院の手助けは得られなかったものの、ローズロワイヤルが手を差し伸べてくれるから面白くなってくるんだ。舞姫が手を貸さざるを得ない中部連との対立から、雪国が大きな痛みを受けることになっちゃったけど、落ち込んだ気持ちを引き上げてくれるのは、やっぱり好きな女の子で。

姉たる舞姫からしたら、そこのところはちょっと寂しいかもしれないけれど、ここはぐっと堪えてほしいかな。雪国も、いろんな人に助けてもらってるんだから、頑張って前を向いてほしいですね。

さあ、これでひとまず準備は……と思ったら、こんな終わり方!いったいどうなっちゃうんだろう。X氏の影が大きくなってきたので、雪国や舞姫からしたら落ち着かないかもしれませんが、みんなの力で乗り切ってほしいものです。

SH@PPLE―しゃっぷる―(3) (富士見ファンタジア文庫 た 3-1-3) - 竹岡 葉月

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SH@PPLE ―しゃっぷる(4)―

SH@PPLE―しゃっぷる―(4) (富士見ファンタジア文庫) - 竹岡 葉月

「一度だれかを好きになったら、もう他の人は好きにならないの?視界の中にも入らないの?それって思考停止とどう違うの?順番が違うだけで見てももらえないなんてない。絶対ないわよ」

淡谷家の双子・姉の舞姫と弟の雪国が、お互い入れ替わって学校へ通ったら、というシリーズの第四弾。今回は、五中生徒会+SEC+青美女学院ソロリティによる劇を成功させようと、みなが協力する中、双子の入れ替わりの秘密を暴こうとするモノが現れて……というお話。

劇という大舞台をみなで協力しながら作り上げていく雰囲気がいいなあ。失敗も、次なるステップへとつなげていくことができるのは、信頼があるからこそですよね。雪国を支える人たちみんなが素敵でしたが、なんといっても、ひとつの舞台を作り上げるために、いがみ合っていた者たちとも協力し合う姿に、じんわり感動させられます。ああ、よかった。ほんとよかった。

もちろん、そこに至るまでの道のりは「秘密」の件もあるから順風満帆とはいかず、さらには恋愛要素も絡んでくるから大変です。特に、蜜のことしか見てない雪国に対して、鳥子さんが急アプローチするところはドキドキでした。あと一歩というぎりぎりのところで、かわしてしまったのは、やっぱり不安があるからなんだろうなあ。

そんな鳥子さんをいじらしく思うけれど、個人的には、胡蝶の宮を応援してたりする。あの誇り高さから生まれる格好よさは、痺れまくりましたよ。過ちを犯した人に対する優しさも、ね。今回のトラブルで、さらに雪国に惹かれてくれたっぽいので、頑張ってほしいです。

一方、秘密を握っていた「X氏」の話。これは、比較的早くから推測がつくので、逆に「X氏」の様子を見てると、心痛むものがあります。不本意であっても止められないから、思いって難しいですよね。それでも、最後に一矢報いたし、きっとまた笑顔を見せてくれると、そう思いたいです。

さてさて、学校をまたがっての交流やら、派閥争いやらはひとまず終わったものの、人間関係は複雑になってきましたね。雪国と蜜がすれ違うのは、致し方ないとして(どうしたって舞姫の存在に混乱するだろうから)、問題は舞姫と芝目ですよ。あそこでぐっと堪えた芝目の男心に涙を誘われる。頑張れ、SEC会長!

SH@PPLE―しゃっぷる―(4) (富士見ファンタジア文庫) - 竹岡 葉月

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