Home > Series > 影≒光(シャドウ・ライト)

影≒光(シャドウ・ライト) / 影名浅海

To the Navi

影≒光(シャドウ・ライト)

陰陽師の家系で巨大な力を持つ星野宮。だが、現当主の子に問題があった。
双子の姉、御影は類まれなる才能の持ち主。弟の光輝は才能がまるでなかった。
父親の蔑む視線に耐えられなくなった光輝は、魔術師の誘いのもとに単身イギリスへ渡った。
父を倒す力を手にするために。
それから一年と四ヶ月たった日のこと……。

妖気を手に入れた人間の力を封じるため、退魔師として御影と光輝が動く。
わりとオーソドックスなストーリィ展開。
陰陽師といいつつ、呪系の力はあまり出てこなかったなあ。式神ぐらいか。

弟が大好きな姉と姉が大好きな弟。
でも、それがいやらしく感じないのは、文体のせいか展開せいか。ふたりの間の雰囲気はいい。
ただ、結構な分量になりそうな話を無理にまとめたのか、ところどころ物足りない。
シリアスなところは、もうちょっとゆっくりとした展開にしたほうがいいんじゃないかなあ、なんて思ったりしますが、余計なお世話か。これからに期待したいですね。
第4回スーパーダッシュ小説新人賞佳作受賞作。

影〓光(シャドウ・ライト) - 影名 浅海

To the Navi

影≒光(シャドウ・ライト) 英国編

光輝に久しぶりに会った師匠のルーシーは、様子が変わったことに気がついた。何があったのだろうと思ったが、光輝は話さず、修行を続けることを申し出た。
修行の旅に出るには、先立つものが足りないということで、資金調達のために短期の仕事をすることにした二人。
ルーシーが引き受けたのは、金額が高く、危険も大きい仕事で……

自らが引き起こした災厄の結果を引きずりながら、英国の師匠の元へ戻り再び修行をする光輝、というお話ですが、こんなに好意を寄せてくる師匠が出てくるとは思わなかった。ツンデレというにはあからさま過ぎですが、前作の姉・弟モノよりはよかったです。まだ正常だ。
といいつつ、さりげなく小姑な姉に萌えるわけですが。

主人公もその師匠も始めから強いので、戦闘そのものでハラハラドキドキすることはないけれど、それを盛り上げるために足手まといの使い方がうまい。戦闘シーンが長すぎないのもテンポのよさを買ってる。このあたりのバランスはいいですね。

ただ、内容が内容なのにちょっと軽すぎるような気が。この手の話を書くなら、もう少し深いところまで突っ込んだほうがいいんじゃないかと個人的には思ったり。

影〓光(シャドウ・ライト)―英国編 - 影名 浅海

To the Navi

影≒光(シャドウ・ライト) 陰陽編

執拗に次代の当主を選定する儀を執り行おうとした兄は、気づいていなかったのだ。狭霧が既に兄を超えていたことに。
隠し続けた実力が明るみに出て、狭霧は退魔師の家系である紀詠の次代の当主に任命された。
力こそがすべてと思っていた兄の時雨を打ち負かしてしまったことで、何かが起こるかもと不安に思っていた狭霧だが、予感は的中した。兄は魂を妖魔に売り渡したのだ……。

紀詠家の長男が弟を恨む心情はわかりやすかったですが、退魔師の家系に生まれたものが、妖魔に頼るというのがちょっと疑問でした。退魔師として今まで相手にしていたのなら、恐ろしさを知ってるはずなのに。
逆に言えば、そこまで追い込まれたということかもしれませんが、このあたりちょっと物足りなかったかな。

紀詠家の話が中心となる序盤だったので、御影や光輝たちとは別の物語なのかなと思ってしまいましたが、きっちり繋がってきました。今回はお姉ちゃんである御影の物語ですね。
相変わらず弟大好きですが、頼り過ぎないよう、自制する姿に好感です。甘いと言われても、実力があって、自分の道を貫く姿を目のあたりにすれば、惚れますよねぇ。

紀詠家では兄、妹。若干妹好きな兄とお兄ちゃん好きな妹ではありますが、まあ普通の家族ですよね。星之宮家のような大好きレベルにはまだまだ。御影のブラコンぶりは今までもたっぷり描写されていましたが、今回は意外にも弟の光輝がシスコンっぷりを見せてくれました。思わずにやけてしまう。

個人的には、姉である御影 vs 光輝の師匠であるルーシーのイベントがいつ発生するのか楽しみでしょうがないです。

影〓光(シャドウ・ライト)―陰陽編  - 影名 浅海

To the Navi

影≒光(シャドウ・ライト) 激突編

いつものように姉である御影とチャネリングしていたが、どうも様子がおかしい。今の居場所を聞いてくるなんて珍しいこともあるもんだ。そのことを師匠のルーシーに告げたら、胸騒ぎがするという。師匠まで何を言い出すのか。
だが、御影は以前より計画していたのだ。夏休みに入ったら、光輝のところへいくと……。

御影とルーシーが初対面するお話。
いやあ、弟会いたさで、英語も話せないのに、イギリスまで単身向かう御影のブラコンっぷりたらないですね。大好きっぷりが存分に出てて、引くどころか微笑ましくなってしまいます。一方のルーシーもお姉さんである御影に宣戦布告したりと、なかなか面白い対決になりそうですね。
ただ、好意を表に出さない分、ツンデレさんは不利だよなあ。姉弟じゃないところが、逆に有利ではあるけれど。

どちらも、光輝のことに関してはムキになるけれど、同時に光輝のことについては、真剣に考えるだけに、反発しつつもいいライバル的な感じになりそうで、楽しみです。やり取りとか駆け引きとか、それだけでお腹いっぱいになるぐらいニヤニヤさせられました。

後半は主人公たちがまったく出てこなかったので、ちょっと拍子抜け。このシリーズって、こういうこと結構多いですよね。
まあ、今回はいわば上下巻のような感じで、次へ続くらしいですが。三人がまったく出てこないってのはなんだかなあ、なんて思いながらも、こちらはこちらで面白いお話だからいいか。
軽い感じなんだけど、語り部として、結構いいですよね。

次作では、過去と現在がつながっていろいろやることになるんでしょう。ま、それはそれとして、御影 VS ルーシーあたりのお話もいろいろよろしくお願いしたいところです。

そういえば、副題の「激突編」っていうのは、御影とルーシーが出会うからでしょうか?
作者のセンスに思わず惚れてしまいそう(笑)。

影・光 激突編 - 影名 浅海

To the Navi

影≒光(シャドウ・ライト) 暴走編

弟に会いに、イギリスまでやってきた御影は、弟やルーシーの修行についていったところで、氷の隔離結界に閉じ込められていた女性を助けた。ジュエルと名乗った女性は、三年間も眠っていたという。詳しいことは聞かされなかったが、悲しい出来事があったことに間違いはない。彼女を手伝おうとする御影と、やっかいごとにまきこまれたくないとするルーシーの間で、意見が分かれたが……

前作「激突編」の続き。しかも今回もまた続く……
というわけで、ブラコン御影が光輝のところにやってきて、光輝が好きなルーシーがイライラする中、氷の結界に閉じ込められていたジュエルと、彼女を閉じ込めたベルタの関係が描かれるお話です。

今回はルーシーに良いところがなかったですねぇ。御影、ジュエル、ミンティと、女性陣が軒並み光輝に近づいてくるおかげで、極寒の視線か、嫉妬して不機嫌な姿かしか見せてもらえませんでした。機嫌が悪いところまで気づいてるのに、そこから先まで察せられない光輝の鈍さは、むしろ素晴らしい。

わかっていながら光輝にちょっかい出して、はては家族としての必殺技(お姉ちゃんのこと嫌い?)とか使う御影の姿を見て、女は女優という言葉が、とても似合うと思いました。一枚上手とはまさにこのこと。御影と光輝の恥ずかしくなるようなやり取りと、光輝とルーシーの笑いが止まらないやり取りに、かなり満足。

前作では、後半になって、光輝たちがまるで出てこないストーリー展開でしたが、今回は交互に描かれていました。ジュエルとベルタの過去と現在の物語は、本来であれば、敵対する必要なんてないのに、すれ違いと寂しさから、もはや引き返せないところまできてしまってるんだなあってところに、切なさを感じますね。
特にベルタがミンティを拾ってからの話は、支えがあることの心強さを感じさせるだけに、裏切られた(と思った)時の残酷さは、ミンティにとっては可哀想な思いでいっぱい。

ここにきて、ようやくジュエルとベルタたちの話に、光輝たちが絡んできましたが……ミンティはともかくとして、余計にベルタが追い詰められてるんじゃとも思わなくもない。さすがに次でお話は終わると思いますが……こじれてたらどうなるんだろ。

それにしても、お人好しな御影ですが、大人気なさもたっぷりですね。小さな女の子、ミンティに対して、脅しをかけるところとか、イラストと合わせてみたら、笑いが止まりませんでした。
これじゃ、光輝の災難は、御影が帰国するまで終わらなそう。

影・光(シャドウ・ライト) (暴走編)  - 影名 浅海

Home > Series > 影≒光(シャドウ・ライト)

Page Top

Search
Recent Entries
Profile
  • id: deltazulu (deltazulu@booklines.net)
  • PageView:

Page Top