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生徒会シリーズ(碧陽学園生徒会議事録) / 葵せきな

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生徒会の一存 碧陽学園生徒会議事録1

生徒会の一存 (富士見ファンタジア文庫 166-7 碧陽学園生徒会議事録 1) - 葵 せきな

私立碧陽学園の生徒会役員選抜基準は一風変わっている。それは、純然たる人気投票によって生徒会メンバーを決めるというものだ。つまりは、ほぼミスコン状態だが、憧れの人が上に立つんだから、案外うまくいく。今年の生徒会は、見た目も言動もお子様なんだけど、年上ぶろうとする可愛さ溢れる桜野くりむが会長、ボーイッシュな美少女(百合気味)で女生徒に大人気な椎名深夏が副会長、お姉さんの深夏とは間逆に儚げで守ってあげたい美少女の椎名真冬が会計、モデル体型でクール、時に激しくSとなる美少女というより美女の紅葉知弦が書記という豪華メンバー。
そして俺、杉崎鍵は「特待枠」を使って副会長になり、生徒会メンバーを全攻略してハーレムを作ろうと目論むが……

美少女四人とハーレムを目論む鍵が、生徒会室で繰り広げる「小説四コマ」な連作短編ラブコメディです。

バカだ、超バカだ(褒め言葉)。生徒会のメンバーが美少女ばかりだからって、年度末試験でトップを取った者にのみ与えられる「特待枠」を狙って、一年間猛勉強しまくる杉崎くんのバカさが大好きです。

お話としては、生徒会室から外へ出ることはほとんどなく、毎回何らかの議題に対して五人で駄弁るだけなんですが、これがまた笑える。いきなり「ただの人間には興味ありま……」な他レーベルネタを含め、いろんな作品のパロディを持ち寄せながら、軽快なテンポで繰り広げられる会話にやられまくり。幾度となくコーヒー吹きました。よくぞ許可したな、富士見書房、なんてネタまで飛び出してましたが、ほんとよくぞ許可したな。
前シリーズを知ってる人なら「マテリアルゴースト感想」の日常部分の掛け合いを抜き出したといえば、想像しやすいと思います。

個人的なお気に入りは「怪談する生徒会」と「放送する生徒会」。

学校中に広まった怪談話をなんとか止めたいと会長が言い出す「怪談する生徒会」。会長本人は怖がりなことを認めないけど、周囲にはバレバレで。弱点を知ってしまったからには、からかうしかないってことで、「現状を知るために、それぞれが知ってる怪談話をしよう」とまじめな顔して、意地悪する生徒会メンバーが素敵です。また会長のリアクションが可愛くて可愛くて。こりゃからかいたくなるわ。最後はちょっと温かい……よね?うん。

放送する生徒会」は、ラジオ放送で生徒に存在感をアピールしようというお話。まんまラジオ放送なノリですね。って、あんまラジオ放送を聴いたことないので、間違ってるかもしれないけど、くだらないボケとツッコミの応酬に、笑いが止まらない。これはぜひシリーズ化してほしいとか思った。
ああ、楽しい。

全編を通して、ハーレムハーレムと連呼しまくる杉崎ですが、他の女の子たちからは引かれまくってる……かと思いきや、ちょっとだけ脈ありな感じが見えるところが面白い。もちろん、理由はあるんですが、女の子たちを思う彼の優しさに気づきながら、女の子たちは気づかない振りして楽しく過ごす。なんかいいですね、各短編にちらりと見える、こういう雰囲気。
最後の会長のあとがきが、とてもよかったです。

あー、面白かった。今後も、ぜひお笑い方面に突き抜けてほしいですね。
個人的にオススメ!

生徒会の一存 (富士見ファンタジア文庫 166-7 碧陽学園生徒会議事録 1) - 葵 せきな

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生徒会の二心 碧陽学園生徒会議事録2

生徒会の二心  碧陽学園生徒会議事録2 - 葵 せきな

「杉崎ー。肩揉んでー」
「………………。あんまり調子に乗ってると、胸揉みますよ」
「胸?揉む?………………。……」
自分の胸を眺める会長。俺はハッと気付き、慌てて謝った。
「あ、すいません。……本当に……すいません」
「誤らないでよ!不憫だよ!私が、凄く不憫だよ!」
「不憫です……本当に……」
「胸を見ながら言うなー!」
「揉むとか言って、ホント、すいませんでした。俺、駄目ですよね……。世の中、『揉める』ような女性ばかりじゃないのに……差別発言でした」
「その言葉が余計に私を傷つけてるよ!」
「安心してください、会長。それはそれで需要あるんですよ?」
「慰めになってないよ!むしろその需要を持つ男子は怖いよなんかっ!」

美少女四人とハーレムを目論む鍵が、生徒会室で繰り広げる「小説四コマ」な連作短編ラブコメディの第二弾。前作同様、生徒会室でだべるだけのお話なんですが、相変わらずのハイテンションっぷりに、ニヤニヤ、ぷっ、と、笑いがとまりませんでしたね。ああ、楽しい。

あ、でも前作とちょっと変わったことがあって、新キャラが登場しました。生徒会の顧問の先生。美人だけど、生徒会メンバーと張り合えるぐらい変人でした。いきなり生徒会解散とか言い出すぐらいですから。

ま、そのあたりは読んでもらうとして、相変わらず、会長が萌える。なんだ、このいじられっぷりは!見栄を張りながら、だんだんと自滅していく姿が最高でした。ハーレム妄想男・杉崎やら、知的美少女・知弦が、からかいたくなる気持ちがすっげーよくわかりますね。

それと、今回目立ったのが、アカちゃんをいじる知弦さんですね。ドSっぷりを存分に発揮してくれて、時にじわじわ、時にざっくり会長を追い詰めて追い詰めて、最後にやわらかく抱きしめる。なんて素敵な飴と鞭なんでしょう。
ひどいことをされたことすら忘れて、甘える会長の姿と、よしよしと抱きしめながら笑みを浮かべる知弦さんの姿が忘れられません。べ、別にいじめられたいとか、そんなんじゃないんだからね!

休憩する生徒会」と「勉強する生徒会」は、知弦さん大活躍 & 会長いじられまくりで、超楽しかった。「最近どう?」という一言から、あそこまで殺伐とした展開を見せてくれるなんて、さすが知弦さん。
個人的には、前作で大爆笑したラジオ放送ネタがなかったのが残念に思いますが、いろんなところで、ニヤニヤがとまらかったので、満足です。

ところどころに、前作でも感じたような、裏のきな臭いものが見えたりしてますが、このあたりは、どう絡んでくるんだろう。いや、だべり大好きなので、ぶっちゃけ絡んでこなくていいよと思うんだけど、気になるは気になる。
さてさて?

生徒会の二心  碧陽学園生徒会議事録2 - 葵 せきな

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生徒会の三振 碧陽学園生徒会議事録3

生徒会の三振  碧陽学園生徒会議事録3 (富士見ファンタジア文庫) - 葵 せきな

「ああっ、やっぱりそこらも子供なんだっ!」
なんか、イメージ通りの生活だった。会長はぷくっと頬を膨らませる。
「子供じゃないもん!キムチ食べれるもん!」
「その基準が、なんか既に子供です」
「夜更かししたことだってあるよ!お正月とかっ!」
「だから、なんかその価値観が、もう子供なんですって」
「それに、男と女の機微だって分かる年頃だもんっ!」
「ほう。例えば?」
「ええと……。私しか気づいてないと思うけど、上○和也は、朝○南のことが好きだったんじゃないかな」
「誰でも気づくわっ!」

美少女四人とハーレムを目論む鍵が、生徒会室で繰り広げる「小説四コマ」な連作短編ラブコメディの第三弾。よくもまあ、同じ感じで話が進められるものだと思いますが、相変わらず楽しいものを見せてくれます。個人的には、前半は知弦さん、中盤以降は深夏が魅力たっぷりだったかな。

特に知弦さん。「変身する生徒会」で、生徒会がやる寸劇「ガクエンジャー」のキャスティングを決めるとき、誰がレッドをやるか、あの人は何色だろうと迷走する中、知弦さんの色だけは、誰しもが迷わずに即決したところで爆笑しました。そうだよね、知弦さんはその色しかないよねー(今、気づいたが、なぜか知弦だけは「さん」付けになってしまう僕がいる)。

偏見・曲解まみれの新聞部のインタビューが繰り広げられる「取材されるする生徒会」でも、他の生徒会メンバーがタジタジにされていく中、ひとり笑顔の脅迫で乗り切るあたりが、最高でした。ああ、僕はこういう人が大好きなんだなあと気づいて、我ながら困ってしまう。

そうそう。今まで生徒会に関係するお話ばかりが繰り広げられてましたけど、あまり話題になっていなかった学校が始まってから放課後にいたるまで、メンバーは何をやっているのか、という「知られざる生徒会」も面白かったなあ。知弦さんが朝弱いってのは、意外なようでなんとなく想像ついてニヤリとしちゃうし、真冬ちゃんのHAIJINっぷりとクラスでの立ち位置も絶妙で、アカちゃんにいたっては、あまりに子供っぽくって、それがまた似合いすぎて、笑いが止まりません。
ここで、ちょっと杉崎と深夏の関係が見えちゃったりするところが、楽しいですよねー。全員が大好きという杉崎ならでは、ってところかな。

差し伸べる生徒会」では、深夏がたまに見せる親への不信感みたいなものについて明かされるんですが、ああ、難しい時期にそういうことがあると、やっぱり壁みたいなものはできちゃうんだろうなあってのがありますけど、それを乗り越えていった姉妹愛がよかったです。 いや、ちょっと……と思うところもないわけじゃないんだけど、壁についてはいつかなくなるだろうし、それまではお互い支えあう存在でいられるなら、いいんじゃないかなと思ったしだい。

まあ、そんなこんなで話が進みながらも、やっぱり一番面白いのは、アカちゃんのボケに杉崎がツッコム会話ですよね。怒濤のようにに続くやり取りは、ジャブのように効いてきて、腹筋痛かったです。
あー、楽しかった。

生徒会の三振  碧陽学園生徒会議事録3 (富士見ファンタジア文庫) - 葵 せきな

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生徒会の日常 碧陽学園生徒会黙示録(1)

生徒会の日常  碧陽学園生徒会黙示録1 (富士見ファンタジア文庫) - 葵 せきな

「死の間際に目覚める性別を超えた恋……これこそ、真実の愛だとボクは思います!」
「なんでサラッと性別超えたんだよ!深夏と俺はノーマルだよ!っていうかお前の意見は全然参考にならねぇよ!」
「杉崎君。イジメ、かっこわるい!」
「イジメじゃねえ!ツッコミだよ!」
「そう……イジメって、そういうものだよね。よく分かるよ……。やってる方は、それと自覚しないから恐ろしいんだよね……」
「ええっ!?俺悪いの!?今の俺悪いの!?」

美少女四人とハーレムを目論む鍵が、生徒会室で繰り広げる「小説四コマ」なラブコメディの短編集……というか、いつも短編ですよね。むしろ番外編というべきでしょうか。いつもどおりの楽しき生徒会室での話だけでなく、知弦さんが語り手になったり、杉崎のクラス・二年B組のお話があったりと、生徒会室以外の場所でも、わいわいやってくれるお話です。ま、ノリはいつものとおりですけど。

何といっても楽しかったのは、「二年B組の一存」でしょう!男の転校生がやってきて、というお話から始まるんですが、名前が何と中目黒くん!真冬BL作品で、杉崎のお相手役と同じ名前だっていうんだから、真冬のみならず、生徒会メンバーが思わず反応してしまうところが笑えます。
しかも、何の気なしの杉崎の行動に、中目黒君がどんどん好感度をあげていくんだから、もう!

中目黒君だけでなく、クラスメイトであるスペース姉弟も面白かった。顔はいいけど性格悪い巡が、ツンデレしようとして失敗して、杉崎大好き光線をこれでもかと放ってるのに、華麗にスルーされてしまうところが、楽しかった。君はたぶん、杉崎ハーレムに入ることは無いと思うけど、いつまでもそのままでいてください。

杉崎が妹ときゃっきゃと戯れる「杉崎家の一晩」もニヤニヤ笑いが止まらない楽しさでしたが、やっぱり生徒会メンバーのお話は格別だったなあ。杉崎が風邪で休んでしまったので、普段キー君がやってる雑務をみんなでやろう、という「欠ける生徒会」は笑った笑った。みんな杉崎のことが気になってるのに強がってる姿とかもいいけど、「雑務カバン」に何が入っているかで、こんな笑える話が書けるんだから、まったくもって素晴らしい。

ああ、楽しかった。次はどんなお話を持ってきてくれるんでしょうか。おそらくは本編になるだろうから、また生徒会室内でいろいろやってくれるんでしょうね。楽しみです。

生徒会の日常  碧陽学園生徒会黙示録1 (富士見ファンタジア文庫) - 葵 せきな

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生徒会の四散 碧陽学園生徒会議事録(4)

生徒会の四散  碧陽学園生徒会議事録4 (富士見ファンタジア文庫) - 葵 せきな

「き、着やせするタイプなんだよ、私。脱いだら凄いんだよ」
「どんな着やせですかっ!その外見で実はFカップだったら、もう、既にファンタジーの粋の能力じゃないですかっ!」
「さ、さらしを巻いて、普段は押さえつけているんだよ!」
「だとしたら、とんでもなく苦しいでしょうねぇ!」
「う、うん、そーだよ。このさらしを取ったら、私、戦闘力が三倍になるよ」
「もはや拘束具!?」
「あと、実は、身長も本当は170センチなんだよ。着縮みするタイプだけど」
「着縮み!?」

美少女四人とハーレムを目論む鍵が、生徒会室で繰り広げる「小説四コマ」な連作短編ラブコメディの第四弾。毎度毎度の生徒会室内でのお話です。

今回もっとも印象に残ったのは、深夏の「夢」話かな。将来どんな道に進みたいかという話題を、生徒会メンバーが滑稽無糖、波瀾万丈にダベってたところで、見せてくれた深夏の夢。すばらしかった。これ以上ないくらい、可愛いと思いました。照れてる姿がなお可愛い。

照れるといえば、杉崎が照れるシーンもよかったなあ。腹黒・知弦さんが仕掛けた占いで、ただ握手するというそれだけなのに、なんだろう、この、モジモジしたくなるような雰囲気は。なんだろう、この、知弦さんの温かさが感じられる雰囲気は。杉崎じゃなくても、照れてしまうでしょうね。そりゃアカちゃんも嫉妬するわ、うんうん。

そんな会長は今回もいつもながらのぶっ飛びを見せてくれてました。ゲリラ的に始めるラジオネタは、笑いの連続でしたよ。「定められた一言」ネタは、お腹抱えて笑いました。外じゃなくてよかったとほっと一息。
ちなみに、会長の発言で一番ヒットしたのは(ラジオネタじゃないけど)「着縮み」です。

後半になるにつれて、笑いというよりは、ほのぼのだったり、ちょっとシリアスだったりでしたが、最後までサクっと読めて、楽しい気持ちになれるお話でした。

それにしても「企業編」はなんだかきな臭いんですが……どうなるんでしょうね。

生徒会の四散  碧陽学園生徒会議事録4 (富士見ファンタジア文庫) - 葵 せきな

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生徒会の五彩 碧陽学園生徒会議事録(5)

生徒会の五彩  碧陽学園生徒会議事録5 (富士見ファンタジア文庫) - 葵 せきな

「胸を打つ物語に触れてこそ、子供は成長していくのよ!」
「珍しいですね。会長さんが、ちょっと大人なこと言ってます」
「ふっふーん。なめてもらっちゃあ困るよ、真冬ちゃん。私、気付いたんだよ」
「BLの魅力にですか?」
「なんでよっ!そんな伏線、どこにもなかったじゃない!そうじゃなくて、物語というものの重要さによ!」

今回は、個性が必要とみんなで考える「キャラ付けする生徒会」、バイトは何をやっている?「稼ぐ生徒会」、リリシアの妹が鍵に懐きまくった結果は?「嫉妬する生徒会」、碧陽学園カードゲームでバトルする「決闘する生徒会」、生徒会で泣ける物語を考える「泣ける生徒会」、学園祭が近いのでみんなで仕事する「仕事する生徒会」、アニメ化にあわせてプロモーション活動をしよう「予告する生徒会」と、企業編のエピソードの完結が収録されています。

相変わらず楽しいな。毎度毎度同じテンションなのに、ちゃんと笑わせてくれるから素晴らしいです。

今回のお話で個人的に好きなのは、「キャラ付けする生徒会」「稼ぐ生徒会」「決闘する生徒会」「泣ける生徒会」ですね。

個性を付けると愛されるキャラになれるのでは、という「キャラ付けする生徒会」。考えついたのが、語尾を変える/コスプレするとか、非常にくだらねー!と思うんだけど、笑いが止まらない。たいていのメンバーは、変なキャラになっちゃってるんですが、知弦さんは違った。最高でした。なんだこの可愛さは!
「もきゅ?」に翻弄されて、みんなが抱きつきたくなる気持ちが激しくわかるお話でした。ギャップ萌えとはこのことですね。分かります。

稼ぐ生徒会」では、生徒会メンバーってバイトしてるの?というところから、どうやってお金を稼いでいるかが語られるんですが、やはりダントツな知弦さんには畏れおののくとして、何気に傭兵仕事で稼いでる人がいることに、吹いてしまった。何者だこいつ等。

ただ、ここで一番すごかったのは、会長・くりむでしょう。「おうちのお手伝い」をこれほどまでに誇らしく語る姿に涙が出そうです(笑いすぎて)。さらには、現人神としての魅力にやられる人たちの様子に笑いが止まらなかった。あー楽しい。

生徒会メンバーのみならず碧陽学園の生徒をカードにしてバトル「決闘する生徒会」は、パワーバランスのあまりの理不尽さに、クスクスしましたが、最近ちょっとカードゲーム好きになってる身としては、ちょっとやってみたい気がする(ちゃんとしたらルールならね!)。富士見書房が頑張ってカード出してくれないかしら。

そして、今回一番ハマったのは「泣ける生徒会」。感動する話で胸を打って成長しようというくりむの発言から、それぞれ感動物語を語っていくんですが……甘かった。僕は知弦さんをなめてました正直。彼女の語る鍵一サーガは、まさに涙なくして聞けないお話でしたよ!

というか、生徒会のノリではなく、普通に物語になったらすごいトラウマになりそうな話ですよね。これをハッピーエンドといえる彼女を師匠と呼びたくなりました。

いやあ、おもしろかった。いつもの雑談風景を楽しめてとても満足。

企業編とかは個人的にどうでもいいんですが(ひどいな、おい)、次巻からは卒業編が始まるらしいので、どうなるのか気になるところですね。

生徒会の五彩  碧陽学園生徒会議事録5 (富士見ファンタジア文庫) - 葵 せきな

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生徒会の六花 碧陽学園生徒会議事録(6)

生徒会の六花  碧陽学園生徒会議事録6 (富士見ファンタジア文庫) - 葵 せきな

「推理もなにも。事件の関係者どころか、最初から全ての真相を知っている唯一の人間じゃない、アカちゃん。ある意味犯人じゃない」
「犯人じゃない!桜野くりむは被害者と言っていいだろう!」
「なんの被害者よ」
「……ゆとり教育の」

文化祭後の「片づける生徒会」、生徒会のみならず世界が熱血化していく「熱血する生徒会」、沈黙が誤解を生む「喋らない生徒会」、校則を変えたいと議論する「抗う生徒会」、犯人はこの中にいる「推理する生徒会」、夢の中でファンタジーな冒険をする「夢見る生徒会」、それぞれの日常の一コマを描く「切り取る生徒会」、それと卒業式前夜のシリアスエピソード(前巻までの企業編みたいな感じで)が収録されています。

同じことの繰り返しなのに、よくぞ毎回笑わせてくれるものだと感心する。メンバーそれぞれが個性豊かだからなんだろうなあ。愛でられるだけの会長さんの、ごくたまに見せるいいところとか(「私が生徒会長である限り」はとてもいい)、いろいろね。それにしても、初っぱなの話の真冬ちゃんの行動は、身につまされるものがある……。部屋を片づけるときって、ついつい本を読み返してしまうことあるよね?ね?

そんな中、知弦さんの魅力が半端じゃない。もきゅ、も良かったけど、あのクールな知弦さんの熱血とか(見たくなかった!)、「喋らない生徒会」での超推理とかほんと面白い。自分のイメージを知ってるからこその恥ずかしさを見せるところもあって、正ヒロインは彼女でいいんじゃないかという気がしてきました。

といいながら、杉崎とのカップルを考えるなら、知弦さんよりも深夏だなと思ったりするわけですが。
休憩時間の杉崎と深夏の会話は、なんと素敵なカップル模様なんだろう。クラスメイト一同の言葉は、読んだ人共通の思いなんじゃないかしら。

生徒会の六花  碧陽学園生徒会議事録6 (富士見ファンタジア文庫) - 葵 せきな

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生徒会の月末 碧陽学園生徒会黙示録(2)

生徒会の月末  碧陽学園生徒会黙示録2 (富士見ファンタジア文庫) - 葵 せきな

「お前のうち、最近レンジ壊れてるんだったよな……」
「わ、渡すしかないのか……。温めて貰うしか、ないっていうのか!」
「ふふ、温度を上げるも下げるも、すべてこのコンビニ店員たる我の手の内よ!」
「くそぉ!お前、この生姜焼き弁当をどこまで弄べば気が済むんだ!」
「加熱方法は煮込みでよろしいでしょうか」
「よろしくねぇよ!なんで弁当煮込むんだよ!普通にレンジに入れろ!」

美少女四人とハーレムを目論む鍵が、生徒会室で繰り広げる「小説四コマ」なラブコメディの番外編短編集の第二弾。以下の九編が収録されています。

  • ドラマガの表紙を考える「のっとる生徒会
  • 富士見ファンタジア文庫誕生二十周年にかこつけて何かを祝いたい「祝う生徒会
  • アニメ化に際しての戦略を考える「アニメ化する生徒会
  • サンタさんへアルバイトしたいと願う「会長の手紙
  • アイドル星野巡の一日密着取材模様「二年B組の姫君
  • 杉崎、中目黒、宇宙守が合コンにいく「二年B組の下心
  • 杉崎がバイトしてるコンビニに宇宙姉弟がいく「杉崎鍵の放課後
  • ゲームを買うための資金作りに真冬が杉崎のバイトを手伝う「椎名真冬の月末
  • 生徒会室に向かう深夏の行く手を遮る者たちとの戦いを描く「椎名深夏の月末

タイトルに生徒会とついてるものは、いつもどおりの生徒会室のだべりで、くだらない語りが楽しい。それぞれのキャラクタが固まってるから、可愛さや恐ろしさ、熱血さや腐さ(変な言葉だ)がいつ出てくるかと待ち構えて、予想通りに出てくる楽しさがありますね。

あまり関係ないけど、個人的に生徒会シリーズのイラストってそれほど好きじゃなかったんですが、「祝う生徒会」の番茶で乾杯していえーなくりむイラストはとても可愛かった。

短編集というか、外伝的位置づけ(でいいいんだよね?)の生徒会シリーズの面白いところは、生徒会室から出てのお話で、今回も宇宙姉弟が絡んできたり、真冬・深夏と外で会ったりしてましたが、笑い度で言ったら「杉崎鍵の放課後」が楽しかった。

コンビニで暇な時間帯にお弁当を買いに来た宇宙守をからかう杉崎のお話なんですが、「お弁当あたためますか」が、まさかこんな笑い話になるとは思わなかったよ!からかい甲斐のある守を相手に、非道を繰り返す鍵にニヤニヤ。もちろん、そのあとに姉がやってきて、大変な目に遭うんですけどね(お約束)。

笑いの後にちょっぴり感動させてくれるお話があったりするのもこのシリーズのいいところで。「椎名真冬の月末」では、バイトにつれてって真冬に振り回された鍵が、甘やかしてるなあと思ったら、見事にデレてくれて、とてもニヤった。

一方の「椎名深夏の月末」は、ちょっぴり勘違いすることもあるけれど(鍵が憎まれてるとかね!)、深夏の人の良さが伝わってくるお話でした。そりゃ、彼女が困ってたら、みんな助けに来てくれるわけだ。
なんかいいよね、こういうお話。クラスメイトのノリの良さに、楽しくもじんわりきた。

しっかし、毎度同じようなお話なのに、ちょっとずつ変化してくれるから楽しいんだな。できれば、もうちょっと恋模様を見せてくれると嬉しいけど。

生徒会の月末  碧陽学園生徒会黙示録2 (富士見ファンタジア文庫) - 葵 せきな

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生徒会の七光 碧陽学園生徒会議事録(7)

生徒会の七光  碧陽学園生徒会議事録7 (富士見ファンタジア文庫) - 葵 せきな

お客「今一瞬、素が出ましたよね!悪態つきましたよね、客に!」
店員「なにをおっしゃいますか。フラワーショップ椎名における接客三箇条は『親切、丁寧、冒涜』ですよ」
お客「最後のはなに!?どういう意味!?確かに色々納得だけどっ!」
店員「ところでお客様。大変申し上げにくいのですが、お顔が気持ち悪いですね」
お客「ホント申し上げにくいこと言ったな!っつうか言うな!」

生徒会を舞台にハーレム日常を描くラブコメシリーズの第七弾。将来なりたいもの再び「就職する生徒会」、鍵が記憶喪失に?「失われる生徒会」、記憶喪失になった原因「そもそも」、ラジオ番組「三度の生徒会」、会長とふたりっきりで「二人の生徒会」、鍵の義妹・りんごがやってくる「歓迎する生徒会」と、卒業式前夜のシリアスエピソードが収録されています。

プロローグの飛鳥とのじゃれあいが、とてもたーのしっ!って始まりなんですが、生徒会室の中でも、楽しいことをやらかしてくれてます。でも、随所に「別れ」の時間を忍ばせてくるあたり、寂しいものがありますね。

就職する生徒会」では、将来なりたいもののシミュレーションをしていたけれど、せまりくる「時間」をちゃんと受け止めて欲しいなと思ったりもする。ま、生徒会が大切なのではなく、みんなでいられることが大切なんだということをつかんでいくところはよかったですね。

ちょっぴりシリアスなところもあったけれど、やっぱり笑いこそがこのシリーズの醍醐味。今回もたくさん笑わせてもらいました。中でも鍵が記憶喪失になったとき、皆が自分に都合のいいように過去を植えつけようとしたり、そんなあくどい考えを純粋な気持ちで受け止める鍵に罪悪感を持ったりというやり取りが楽しい楽しい。あの知弦さんが思わず赤面しちゃうシーンが最高に可愛かった。ここだけじゃなく、知弦さんは不意打ちの純粋に弱いってことが見えるシーンが多くて良かったなあ。

そんなこんなで楽しさいっぱいだったけど、やっぱり一番笑ったのは、ラジオ番組です。ノリがハンパなくテンポいいし、何よりあの「定められた一言」に破壊力がすごい。笑いが止まらなくてどうしてくれようかと思いました。家の中で読んでよかったとツクヅク思います。

いやあ、楽しかった。
普段会長のことを可愛いとは思わない僕ですが、「二人の生徒会」の一言にきゅんとさせられたりして、自分でも驚きですが、まあなんだ。このシリーズに出てくる人は、みな素敵ですよね。「別れ」までの時間をどう過ごしていくのか、楽しみにしていたいと思います。

生徒会の七光  碧陽学園生徒会議事録7 (富士見ファンタジア文庫) - 葵 せきな

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生徒会の火種 碧陽学園生徒会黙示録(3)

生徒会の火種  碧陽学園生徒会黙示録3 (富士見ファンタジア文庫) - 葵 せきな

「おいおい、鍵。なんだよ急に。散々他人の目を覚ましておいて、今さら寝るはないだろ」
「そ、そうよ杉崎。もっと、お話ししましょうよ」
「なんなんだよお前ら!捻くれ者かっ!俺が引いたときだけ、食いついてきやがって」
「杉崎君……」
「う。わ、分かったよ!まだ寝ねぇよ!だからほら、中目黒、自分のベットに戻れ」
「う、うん!えへへ。やっぱり杉崎君は優しいなぁ」
「お前からの好感度だけ相変わらずぐんぐん上がるなっ!」

美少女四人とハーレムを目論む鍵が、生徒会室で繰り広げる「小説四コマ」なラブコメディの番外編短編集の第三弾。以下の六編が収録されています。

  • 生徒会シリーズの感動的な最終話を考える「いきなり最終話です
  • ことわざをくりむ会長が解説する「受験生必読だよ!
  • 新規読者のために設定を仕切りなおそう「これさえ読めば生徒会の全てが!……分からねぇだろうな
  • 二年B組の京都旅行「学を修めると書いて修学旅行。……お前ら、わかってるよな?
  • 十年前の生徒会長が残した日記「この人達のおかげで、今の碧陽学園があるのかもね
  • スク水の真冬ちゃんを誰にも見られないように部室へ送り届けよ「ゲームと現実を混同する若者の実態をとくと見よ!

ああ、楽しい。一番面白かったのは、二年B組の修学旅行模様です。「就寝」では、寝台列車で眠りに付く前、みなでわいわい話す姿を描き、「移動」では、クラス行動で観光名所を巡り、「変身」は舞妓姿になった宇宙巡と杉崎のデート模様が描かれるお話なんですが、これ以上ないぐらい巡が可愛かった。毎回毎回、杉崎にアプローチしてるのに、なぜか気づかれないどころが、逃げられてしまう彼女の不遇さが、「舞妓さん」に変身することで、一気に花開くとは思わなかった。

いや、杉崎は「舞妓さん」が巡と気づいてないので、不遇といえば不遇なんだけど、それでも好きな人と肩を並べて古都をあるけたことは、彼女にとっていい思い出になったと思います。気恥ずかしくて、嬉しくて、ちょっぴり切なくて。そんな巡が可愛かった。

生徒会話で面白かったのは、十年前の生徒会長が書いた日記を読むお話。すっごいダウナーというかやる気がなくて、自己評価は高いようで低い、変な人が書いてるんだけれど、「碧陽学園改造プロジェクト始動」が始まってからの展開は、続きが気になってしまうものがありました。

学校が楽しくない、と言いながら、学校をよくする生徒会に入り、暗躍する政敵を相手取って一矢報いた挙句、いまの生徒会の礎を作り上げた先輩に拍手したい。例のところはさりげなく気づくように書いてあったので驚くことは無かったけれど、灯火が絶えることなく続いてることに、嬉しく思いました。

このシリーズは、本編だろうと外伝だろうと、毎回楽しませてくれるなあ。

生徒会の火種  碧陽学園生徒会黙示録3 (富士見ファンタジア文庫) - 葵 せきな

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生徒会の八方 碧陽学園生徒会議事録(8)

生徒会の八方  碧陽学園生徒会議事録8 (富士見ファンタジア文庫) - 葵 せきな

「なぁ……鍵……あたしさ」
「な、なんですか」
「この気持ち……確認させて……くれない、かな」

生徒会を舞台にハーレム日常を描くラブコメシリーズの第八弾。第一話再び「駄弁る生徒会・リターンズ」、言葉に隠れた本音を明かそう「本音の生徒会」、変態性癖を持つ教師の報告書「きみつの生徒会」、会長のケーキを食べたのは誰?「疑う生徒会」、エロゲのシリアスコード探し「聖戦」、生徒会への要望アンケートを回収する鍵と深夏「回収する生徒会」、深夏、真冬、知弦が催眠術で幼児に「戻る生徒会」、そして番外編として枯野が宿敵・杉崎をサポートする「楽園からの帰還 〜前編・後編〜」が収録されています。

いつもながらの会話の楽しさはすごいな。同じようなことをやってるのに、ニヤリとさせられる。パターンもあり、それを崩した面白さもありで、気軽に楽しめるお話しですよね。それでいて、終わりを感じさせる描写が随所にあって、ちょっぴり寂しい気もしますが、高校を舞台にする以上、仕方ないことでもあると思います。残り時間もあとちょっとだけど、でも、そんななかで、いつものように過ごす時間の大切さを感じさせてくれます。

どの子も可愛いのはいつものことですが、いつもと違った形で可愛さを見せてくれたといえば、知弦さんだと思います。「本音の生徒会」では、普段の会話のあとに必ず本音が見えてしまうはめになり、初めこそ、黒いことは考えないようにしないとといってたのに、だんだん鍵くんのことを考えないようにとか言い出して、必死になって隠そうとする姿にニヤニヤが止まらない。ふだんドSだけど、実は打たれると弱かったりするんだなあ。うふふとなる。

でも、一番可愛かったのは、深夏でした。教室や部活動まわりを鍵と二人っきりで回る「回収する生徒会」では、交互に視点が切り替わり、相手が普段とは違う人間関係の中で、活躍する姿を見てはモヤモヤするものを抱き、それが嫉妬であり、もうひとつの思いであることに、深夏が気づいていく過程がとても良かった。もともと、このふたりは一番お似合いだなと思っていたけれど、ついに自覚した深夏が思いも寄らぬ行動を取り始めて、本当に可愛かったです。普段ハーレムと言いながら、肝心なところでは鈍い鍵は、さてどうするのかしら。

いや、番外編を読んでると、思いっきり最低路線を貫くような感じですけどね……。

生徒会の八方  碧陽学園生徒会議事録8 (富士見ファンタジア文庫) - 葵 せきな

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生徒会の九重 碧陽学園生徒会議事録(9)

生徒会の九重  碧陽学園生徒会議事録9 (富士見ファンタジア文庫) - 葵 せきな

「その、さ、サンキュな、深夏」
「あ、ああ」
「……」
「……」
「か、勘違いすんなよなっ!あたしはただ、お前が好きなだけなんだからなっ!」
「どういうこと!?」

生徒会を舞台にハーレム日常を描くラブコメシリーズの第九弾。新たな展開を求めて「テコ入れする生徒会」、リリシアをプロデュース「絡む生徒会」、答辞と送辞の文案を決める「送る生徒会」、各話の間にくりむの「回想」、そして知弦とくりむが友達になったときの「最初の一歩」と、エクストラとして「渡す生徒会」が収録されています。

今回はちょっとシリアスモードが多かったかな。いつものような面白さも当然あります。生徒会メンバーの女性陣がおくるガールズ・ドークとか、電車で読んでいたら、吹き出すのをこらえるのが大変だったし、脇役たるリリシアを杉崎がプロデュースするお話は、二人のシーンはだるいんだけど、生徒会が絡むと面白くなって、なんだこの可愛いやつらとニヤニヤでした。

でも、卒業というイベントが控えているからか、どことなく寂しさが漂うシーンがあるんだよなあ。送辞と答辞を、杉崎とくりむが行うことになるということで、どういう文案にするかを考えるとか、楽しいけど、やっぱもうすぐ終わりなんだなと思えて寂しくなる。それにしても、深夏は発言がデレまくってるのに、ぜんぜんうらやましく思えないのは、恥じらいがないからでしょうか。恥じらい大事。

個人的に好きなお話は、バレンタインの物語です。生徒会メンバーが杉崎にチョコレートをあげるということが、こんなにニヤニヤになるなんて!特に知弦さんがやばかった。普通に渡せば良いのに、人生で初めてチョコを渡すということもあって意識しまくり、本人を目の前にしたら……ガチガチになる知弦さんが、めっちゃ可愛かった。

いや、実際他の人も可愛かったですよ。楽しみすぎて興奮してた深夏も肝心な時にテンパってしまうし、会長はむしろ杉崎がおかしくなっちゃったけど、喜ぶ彼を見て照れ照れになっちゃうし、渡すきっかけがつかめなかった真冬ちゃんも、最後にドキドキになるし。あーもう、ほんと良かったな。

楽しさだけでなく、中学から高校にかけてのくりむの回想物語では、友との約束と、初めての友達話という、ちょっぴりじんわりくるお話があり、ほんと良かったです。

さあ、泣いても笑っても次で最終巻(番外編はまだ続くらしいですが)。どんな卒業式を迎えるのか楽しみです。

生徒会の九重  碧陽学園生徒会議事録9 (富士見ファンタジア文庫) - 葵 せきな

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生徒会の水際 碧陽学園生徒会黙示録(4)

生徒会の水際  碧陽学園生徒会黙示録4 (富士見ファンタジア文庫) - 葵 せきな

「アカちゃんが、何かに怯えて涙と鼻水を流しているフィギュア。……くるわぁ」
「それを貰ったドラマガ読者はどう思うんだろうねっ!」
「それを鑑賞しているところを親に見つかったドラマガ読者も、どうなるんでしょうね」
「ああっ、考えたくないっ!」
「はっ!そう、その表情よ!それが絶望の表情よ、アカちゃん!覚えておきなさい!」
「なんのためによ!」

美少女四人とハーレムを目論む鍵が、生徒会室で繰り広げる「小説四コマ」なラブコメディの番外編短編集の第四弾。以下の六編が収録されています。

  • 生徒会のフィギュア化することについての話し合い「フィギュア化する生徒会
  • 真冬大好きC組全員が、真冬デート権を賭けて勝負する「一年C組の現状
  • 同居してる従姉妹が好きな秋峰くんの苦悩「秋峰家の事情
  • 好きな人がデート?こっそり尾行したら他にも尾行している人が「僕らの私情
  • 入学時には腐っていた杉崎が優良枠に至るまでの道のり「すぎさきメモリアル
  • こっそり仕掛けた盗聴器にいろいろ反応してしまう知弦さんの嬉し恥ずかし「盗聴知弦四変化

いつもと同じようでちょっとだけ違う感じのある番外編は、新鮮なものがありつつ、やっぱりいつもの方が面白いかなと思ってしまう僕がいる。いや、個性溢れる残念さを発揮する1年C組のお話(「一年C組の現状」「秋峰家の事情」「僕らの私情」)も楽しいんだけど、たぶんあの五人の人間関係が作り出す雰囲気が好きだからなんだろうなあ。そんなわけで、グダグダなオチとなる「フィギュア化する生徒会」が好きです。知弦さんが会長に言い負かされるところとか、思いっきり吹いてしまった。

あと、今回収録されている中では、「すぎさきメモリアル」が個人的にヒットでした。ちょっとシリアスなお話で、入学当初は腐っていた杉崎が、ギャルゲー初めて変わろうと決意して、そして宇宙姉弟たちと出会い、隠れて努力してひとつのことに打ち込んで。でも、周囲は更に先に行くという焦りを感じている中、出会ったのが優良枠に座り続ける水無瀬流南。彼女のクールな罵倒は見事にグサグサ来ますが、それでいて杉崎のことを思っている様子も見えるから、まったく素敵な人でした。彼女という目標があったからこそ、杉崎は頑張れたんだと思います。 届かないかも知れない目標に挑む杉崎を、クラスのみんなが応援してくれて、そして……という結末はとても良かった。

ちなみに、キー君と二人っきりの生徒会活動をすることにワクワクする知弦さんが、遅刻しているキー君が何しているのかこっそり盗聴する「盗聴知弦四変化」はニヤニヤです。ああ、それでこの表紙なのね、と思ったり何だり。

生徒会の水際  碧陽学園生徒会黙示録4 (富士見ファンタジア文庫) - 葵 せきな

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生徒会の木陰 碧陽学園生徒会黙示録(5)

生徒会の木陰 碧陽学園生徒会黙示録5 - 葵 せきな

「驚異の悪口ミルフィーユに、真冬、もう対処方法が分かりませんです」
「笑えばいいと思うよ」
「そのセリフ万能だと思ったら大間違いですよ!」

美少女四人とハーレムを目論む鍵が、生徒会室で繰り広げる「小説四コマ」なラブコメディの番外編短編集の第五弾。特典小説の特典を考えたり、雪合戦したり、探偵したりするお話です。

本編とは違う人たちで絡み合う姿が、新鮮かつ面白い。

知弦さん大好きっ子としては、ドS探偵にニヤニヤが止まらなかったけれど、一番面白かったのは何かと言われたら、くりむと真冬のショッピング話です。先輩・後輩によるボケとツッコミが、楽しくて楽しくて。無駄にながいツッコミを入れては、ダメだしされる真冬のキレっぷりに笑いが止まらない。くりむにとって、ショッピングが戦争だという意味が分かるところとかいいですね。

宇宙姉弟のお話も楽しい。超能力があるけれど、いちいち残念すぎて、結果を残せぬ守の恋は、よりによって酷い方面に向かっていくから、涙を誘われてしまいます(笑いすぎて)。深夏さんそれはないよと思いつつ、みんな言葉が足りないから仕方ないか。彼もなー、意識しない人に対しては、いけてるんだけどなーと、迷子の幼女をあやす話で思いました。

深夏がどんどん化物化している変わりに、真冬がちょっといい扱い……いや、良くはないか。でも、こう、クラスのアイドルっぽい感じは、悪くないんじゃないかと思いそうになったけど……よく考えたら変か。

国民的な人気のあるゲームの発売日に、ゲームを買いに行く真冬をクラスメイト全員が、観察しつつ障害をすべて排除する物語は、こいつらどこまでバカなんだと思いつつ、いい話になってるから困ります。たしかに、あの笑顔を見たら、みんなとろけちゃうのは分かるけど……幸せならいいか。二つ名持ちのクラスメイトが多すぎる気がしたけど、それはそれとしよう。

中目黒君によるいちいち卑猥な発言は、大変アレではありましたが、まさか彼がこういう形で動いてくるとは思わなかったなー。一日だけ杉崎が宇宙巡のマネージャーを務めることになる話は、思い余ってな感じの巡と、鈍い杉崎が見せる雰囲気に、生暖かい視線を送りたくなりましたが、たった一枚の写真が、こんなにふたりを動かすことになるなんて……ドキドキですね。

生徒会の木陰 碧陽学園生徒会黙示録5 - 葵 せきな

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