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コッペとBB団 / 田口仙年堂

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コッペとBB団 その1

コッペとBB団 その1 - 田口 仙年堂

いつの間にか女の子がいた。ここは悪の組織であるブラック・ブリッツの基地だ。そう簡単に入ってこれるはずが無いのに、いったいどこから入ってきたのか。
おうちを聞いてもわからない。名前を聞いてもわからない。二言目には、あいす食べたいとしか言わない。
生活課の課長である Q三郎は、しかたなくこの迷子の女の子の世話をすることにしたが……

「デイストーン」と呼ばれる不思議な力をもった物質を巡る、悪の組織と正義の味方の戦い……というよりは、悪の組織に来た小さな女の子であるコッペを、皆が可愛がるお話という方が近いかも。

悪の組織なのに、みんないい人ばかりなのが笑えます。ゴツイのに、さりげなく雑用している首領がかわいいし、コッペがきちんと挨拶できたらガッツポーズしちゃう 1号、2号もいい。というか、登場人物の誰も彼も魅力的で全員紹介したくなるぐらいです。
読んでいて楽しくなります。にやけ顔が止まらなくなります。

そんな中、最高なのが Q三郎でした。口は悪いけれど根が優しく、甘いものとガキは嫌いとか言いながら、世話を焼く姿を見ていると微笑ましくなります。悪の組織の人間なのに、迷い込んできた少女を普通の人間として育てようとするところに人の良さがいいですね。このあたりは、Q三郎の過去が関係しているんだろうなあ。

ありふれた展開と言ってもいい物語と思いますが、盛り上がり方がとても素敵です。コッペのために集まる人たちを見てて、ちょっぴり感動。でも、涙がにじむぐらいに感動したのは、やっぱり笑顔が見れたところかな。
やばいぐらい可愛くて、やばいぐらい面白かったです。こんな温かい気持ちになれる作品に出会えてしまったら、ものすごい勢いで人に勧めたくなりますね。ほのぼのとした雰囲気に大満足。

コッペとBB団 その1 - 田口 仙年堂

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コッペとBB団 その2

コッペとBB団 その2 (ファミ通文庫) - 田口 仙年堂

教育はBB団の中でもできるが、同年代の友人を作るのは難しい。
コッペを幼稚園へ通わせたほうがいいかどうか悩んだ Q三郎たち生活課の面々だが、こっぺが行きたいと言うので、何とか手配を済ませた。2号がいつの間にやら連絡を取り合う仲になっていたライトドライバーの力を借りて。
初登園日。元気よく幼稚園へ向かうコッペを、BB団の面々は影から見守って……

もう、笑いが止まりません。ニヤニヤニヤニヤしっぱなし。電車内で奇異の目で見られても気にならないぐらい楽しかった。
コッペが幼稚園に通うことになったということで、心配する BB団の様子がおかしくてたまらない。ものすごく重要な会議が、いつの間にやらコッペのお弁当を考える会に変わってしまうところが最高でした。こんな悪の組織なら入ってみたい。

今回は普段はオドオド女子高生、変身すると高飛車女王様になる正義の味方が登場しましたが、ある意味正しき正義の味方ですよね。周りを気にしないところに、正義の味方に対する皮肉が感じられます。
とはいえ、いがみ合うだけで終わることなく、分かり合いつつ戦うところが、このシリーズらしく良かったです。抑圧された想いをぶつけ合う人ができたというのは、コッペについてもいいことですよね。

個人的に印象的だったのは、幼稚園の先生の態度でした。「あんた、ヒーローよりもかっこいいな」と言う Q三郎の言葉がよくわかります。思わず涙ぐんでしまいましたよ。
子供を安心して託すことができる人がいたら、Q三郎でなくても自然と頭が下がると思います。

同年代との集団生活やら人々との関わりあい、何より Q三郎との触れ合いで、少しずつ成長していくこっぺの姿がよかったですね。盛り上がりには欠けるというか、盛り上がりの方向がちょっと違うんですが、面白いことに変わりはありません。
最後まで、所帯じみたお話にニヤリとさせられました。やっぱりおとーさんは、娘の相手に敏感なんでしょうね。

コッペとBB団 その2 (ファミ通文庫) - 田口 仙年堂

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コッペとBB団 その3

コッペとBB団 その3 - 田口 仙年堂

かつて悪の組織BB団を裏切った博士の研究室から、隠し部屋が見つかったという。しかもそこには、怪人の製造ポッドが設置されていた。これはひょっとしてコッペの弟妹になるのか?Q三郎たちが見守る中、炎の体を持つ男ミスター・フランベが現れて、本部はてんやわんやの大騒ぎ。そんなとき、BB団の支部のひとつが、正義の味方トリオ・ザ・ナイトメアの襲撃を受けて……

「デイストーン」と呼ばれる不思議な力をもった物質を捜し求める秘密組織「ブラック・ブリッツ」―通称BB団に、コッペなる少女が入って、というほのぼの物語の第三弾。今回は、コッペと同じ弟や妹が出来るお話です。

いやあ、面白かった。悪の組織なのに、ほのぼのさせてくれる雰囲気は、相変わらず素晴らしいですね。荒んでるときや緊張感溢れる場面で、コッペが何かすると、皆がにへらと和んでいくのが、すっごくいいです。みんなどれだけコッペが好きなんだよ!と思いながら、頬が緩みまくってた僕も、コッペ大好きなんだなあと思った次第。

ともあれ、そんな和気あいあいとしていたBB団のとある一角から人工人間が生まれるんですが、戦うことしかできない炎の体をもつミスター・フランベが初めて仲間扱いされたところや、戦うことが出来ず悩んでいたミス・ソルベを、コッペやみんなが陰ながら応援するところとか、立ちはだかる壁を乗り越えて、仲間になっていくところが、じわっとさせてくれるものがありました。

コッペも今までとちょっと違った姿を見せてくれて、見た目は一番幼くとも、生まれた順番ってことで、フランベやソルベなどから、お姉さんと呼ばれることで、そういう自覚が生まれたんでしょうね。彼らが落ち込んでいたとき、何とか元気づけてあげようと悩んで、子供らしく、でも心から励まそうとする気持ちが伝わってくるあの歌のシーンは、涙よりも、楽しくなってくる感動がありました。あのシーンほんと大好き。

いやあ、面白かった。
始めから家族として生まれてきたけど、どこか繋がりが弱かった四人の怪人が、コッペや生活課の面々、そしてBB団の暖かさを知って、困難を乗り越えて、仲間として、家族としての信頼関係を築き上げていく展開が、とてもよかったです。

これで最終巻とのことで、ほんと寂しい限りですが、いつかまた、短編でもいいから、コッペの「かちょー」という言葉を聞きたいですね。

超オススメ!

コッペとBB団 その3 - 田口 仙年堂

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