Home > Series > 神様のおきにいり

神様のおきにいり / 内山靖二郎

To the Navi

神様のおきにいり

神様のおきにいり (MF文庫J) - 内山 靖二郎

稲村智宏は友達づきあいが少し悪い。自分の家に友達が遊びに来ることを極端に嫌うのだ。なぜかといえば、母親と二人で暮らしている稲村家には、家神が住み着いていたからだ。自分の家に家神が住んでいるということは余所の家には秘密にしなければならない。
だが、家神である珠枝は、ふらふらと出かけてしまうため、智宏は落ち着く暇がなく……

これいいです。こういう雰囲気、大好き。
神というよりは妖怪の物語。生意気な口をききながらも、珠枝に危機が迫ると落ち着かなくなる智宏がいいですね。ぞんざいに扱っているようで大切にしている姿が浮かび上がります。それをわかっていながら、智宏をからかうように行動する珠枝の関係がとても素敵。

余所に知られてはいけないとはいえ、それは人間のことで、妖怪には知られても問題ない。というより、妖怪は何かあると、珠枝を頼ってくるのでそれに巻き込まれて、という展開。

理解できない行動をみるとやはり妖怪だったのかと思ったり、意外なところでサスペンスだったりと飽きさせません。さりげなくラブストーリィもあって、ちょっとにんまり。
何より最後がとてもハートフルです。イラストとあいまって、珠枝の言葉がとても強がってるようで可愛かった。続きが読みたくなる作品ですね。
第2回MF文庫Jライトノベル新人賞佳作受賞作。

神様のおきにいり (MF文庫J) - 内山 靖二郎

To the Navi

神様のおきにいり 2 びしゃがつくの巻

神様のおきにいり〈2〉びしゃがつくの巻 (MF文庫J) - 内山 靖二郎

初めて友人を家に連れて来た智宏だが、出迎えたのは家族でもなく、珠枝でもなく、遊びに来ていた好香だった。「若奥様と暮らしている」と友人には誤解されるし、珠枝は妙に絡んでくるしで一悶着。
しまいには兼康と「でえと」するといって家を出た珠枝だが、実際には「でえと」というより、妖怪調査に駆り出されているようで……

あー、かわいい。もふもふがたまらないですね。ほのぼのとした展開に心が和みます。
大事には思われていても、家族のようにしか見てくれない智宏に対して、積極的に動く珠枝が微笑ましいです。わざと傘を持たないで、相合傘をもくろむ姑息さとか読んでるとにんまりしちゃう。

個人的にはコヒロが出てくる話が楽しかった。忌み嫌われる存在であるが故に、普通に接してくれる智宏の態度が嬉しいんだなということがよくわかります。
かわいかったのが、頑なに休日を主張するコヒロに対して、必死に糸電話を渡そうとする小人たち。イラストが格別に良かったです。

印象的だったのは、静江さんの言葉ですね。特に見える目を持っているわけでもないのに、妖怪に詳しいのは、伝え聞くことがあったからというところ。どこか無くなってしまった感があるけれど、老人から子供へ受け継がれてきた知恵や知識の大切さが伝わってくる場面に、心が引き締まる思いです。

可愛らしかろうが、楽しく遊ぶことができようが、やはり妖怪なんだと思える描写に、初めて感じるであろう感情を智宏がどう受け止めるのかと思いましたが、とりあえずほっと一安心。瑞穂がいてくれてよかったよ。
けっして近づきすぎず、かといって離れすぎないぐらいの、静江ばあちゃんぐらいの距離感が一番いいんだろうけれど、智宏はどういう付き合い方をしていくのか楽しみですね。

神様のおきにいり〈2〉びしゃがつくの巻 (MF文庫J) - 内山 靖二郎

To the Navi

神様のおきにいり 3 ぬれおんなの巻

神様のおきにいり〈3〉ぬれおんなの巻 (MF文庫J) - 内山 靖二郎

起きた妖怪からみの事件に珠枝を連れて行きたいと思った兼康は、智宏たちを海水浴へと誘ったが、珠枝は海が嫌いだという。いまさら取りやめるわけも行かない兼康のおかげで、智宏、瑞穂、真希たちは、珠枝を置いて、海へ行く事になった。
目の前に広がる雄大な海原を見て、思わず童心に返ってしまった智宏だが、そこで全身ずぶ濡れのセーラ服の少女と出会い……

ほのぼのさせられる妖怪シリーズの第三弾は、海で智宏がぬれおんなという妖怪につきまとわれるお話です。夏、海、水着という始まりですが、色気よりも楽しさが伝わってきますね。普段とは違う真希のはしゃぎっぷりが楽しいです。

コヒロや好香も一緒に海へ行ってるわけですが、考えてみたら、智宏以外は女性ばかりですね(妖怪もいるけど)。おおっぴらな好意を見せる好香もいいですが、無表情な積極さを見せるコヒロが素敵です。尾羽をピコピコさせる可愛いさが何とも言えませんが、露天風呂でのイラストが笑えます。表裏のイラストって珍しいんじゃないかな?

そういえば、今回は登場人物たちが、いつもとは別の顔を見せてくれるシーンがありましたね。真希が弱いところを見せてくれるシーンは、何かドキドキしちゃいましたが、個人的には、いつもおバカなことをやっている好香が、ぽつりと漏らした本音がとても印象的でした。

濡れ女の境遇は、いろいろ辛いだろうなと頭の中では思うものの、いまいち伝わってこなかったんですが、智宏が経験したときに、それが一気に伝わってきました。これは辛い。もし珠枝がいなかったらと思うと、ぞっとしますね。
海は嫌いだといってあまり出番のなかった珠枝でしたが、その存在感は圧倒的でした。いやあ、怖い怖い。智宏のことになると、妖怪の本領を見せてくれますね。まあ、大事な人を傷つけられたら、特に騙された感があるので、怒るのは当然だよなあ。

妖怪たちに怖い思いをさせられ、人とは別のモノという認識がありつつも、相手が困っていることがあったら、しっかりと向き合って助けようとする智宏がよかったです。別れのシーンは思わずグッときちゃっいました。
いやあ、良かった。この雰囲気はとても好みです。
なんとなくですが、ガーゴイル的な雰囲気をかもし出しつつありますね。

今回ちょっとしたことで短髪となり、姿も少々変わってしまった珠枝ですが、次回もこのままだとか?いったい何が起きるのか、とても楽しみですね。
小人たちのかわいさもよろしくお願いします。

神様のおきにいり〈3〉ぬれおんなの巻 (MF文庫J) - 内山 靖二郎

To the Navi

神様のおきにいり 4 ねこまたの巻

神様のおきにいり 4 ねこまたの巻 (4) (MF文庫 J う 3-4) - 内山 靖二郎

珠枝が手の平サイズのままなのは、追っ手の目を欺くためだという。それはいいとして、小さい姿になってからは、食事にしろ、散歩にしろ、何かと智宏の手を煩わすようになってきた。まるで、子供のようだ。珠枝のことは大事だけれど、さすがにここまでべったりさせられるとうんざりしてくる。
元に戻るよう促したら、余分な霊力は、猫に預けているというので、しかたなしに捜し歩いていたら、オオヒロという美女に出会い……

珠枝を封じようとするオオヒロと、珠枝を元に戻そうとする智宏が、霊力を預けていた猫を探しているうちに……というお話です。手の平サイズになってしまった珠枝が、かわいいですね。甘え方は子供のようですが、きっと智宏が構ってくれるのが嬉しいんだろうなあ。たまにうんざりする智宏の気持ちはわからなくもないけど、微笑ましい光景ににんまり。

今回もほのぼのするところが多くて嬉しいですね。コンビニで思わず余計なものを買ってしまうのは、そんなカラクリがあったのか!とか、珠枝のネコミミ&シッポ姿に動揺する人たちの様子に笑ったり、何で流しそうめんやってるんだろとか疑問に思いながらも、楽しそうだなあと思ったりで、話に関係ないところが、いろいろあるんだけど、ぜんぜん気にならないどころか楽しかったですね。こういうところ、もっと読みたいです。

妖しい魅力を撒き散らしていたオオヒロでしたが、その圧倒的な存在感と強力な力による恫喝とは裏腹に、例の部分をうにゅってされてからは、何かかわいい感じになってましたね。結局何を意味しているのかは、わかりませんでしたが、あの恥じらい方からすると、またひとり智宏の犠牲者になったのかなと思ってしまいますが、さてさて。

珠枝を封じようとするオオヒロがいるのに、なかなか動こうとしない珠枝には「?」な気持ちでしたが、最後のほうで、ああ、そういう気持ちがあったのかと納得。珠枝もこれからどうするかということを考えていたんですね。
とっさのことだっただけに、いったい自分はどうすべきかと迷ってしまう智宏でしたが、そんな彼の本音を引き出させたコヒロの言葉が素敵でした。やっぱいいよなー、コヒロ。これからも頼むよ。

ひとまず危険は回避できたみたいだし、ほっと一安心ではありますが、まだまだ決断せねばならないことがあるので、これからも何かと問題が起きそうですね。 このあたりをどう解決していくのか、気になるところ.
個人的にはほのぼのとしたところも楽しみなので、あまり緊迫しすぎないようにしてもらえると嬉しいな。

神様のおきにいり 4 ねこまたの巻 (4) (MF文庫 J う 3-4) - 内山 靖二郎

Home > Series > 神様のおきにいり

Page Top

Search
Recent Entries
Profile
  • id: deltazulu (deltazulu@booklines.net)
  • PageView:

Page Top