ゴッデス! / ひかわ玲子
ゴッデス!1.女神さまって大変なの♪
幼い頃からの天敵で、隣接する高校の生徒会長でもある璃李から果たし状が送られてきた。アタマがいいはずなのに、何でこんなアタマ悪いことをするのだろうと思いながら、売られたケンカは買うことにしてるアキラは、桜羅子と共に、待ち合わせ場所へと向かったら、いきなり白い光に包まれて、気がついたら、見たこともないところにいて、手には剣を持ち、さらには女戦士がアキラと桜羅子に向かって、剣を振り回してきて……
ああ、これは面白い。異世界に飛ばされた女子高生が、襲われたので倒したら、実はその人が神さまだったので、代わりに神さまにさせられて、というお話かと思ったら、ぜんぜん違いました。その世界で神さまとして順応するのではなく、如何にして元の世界に戻るかという話ですが、神の力を手に入れられるところが、予測を超えていましたね。
神を倒すと、相手の神の力を手に入れることができる。倒さなくても、血を浴びたり、体液を取り込んだり、神力の含まれる果実などを食べることでも、神力を増やす事が出来るという設定。ただ、取り込んだからといって、必ずしも力が手に入るとは限らないところが、この話の面白いところですね。
下手に取り込むと、逆に乗っ取られてしまうこともあるので、一概に倒せばいいというわけではないところに、怖さがあります。
こちらの世界にきたばかりでよくわからないアキラたちにとっては、出会う人たちをどこまで信じていくか、というところに、駆け引き的な要素があって、ああ、面白い。
元の世界では、いがみ合っていた者同士だけど、心細いので協力し合うという微妙な人間関係が、またスリルに拍車をかけてくれて、引き込まれてしまいますね。
元からいる神さまのヴィダールの男色っぷりは、なんとも恐れ多い事ですが、何かいろいろ隠してることもあるみたいなので、好色そうな上辺だけで判断はできなそう。ソラ自身にも何か隠されてるものがあるみたいだし。
人間関係だけでなく、この世界にもまだ何かありそうですね。
これから何が起きるか楽しみ……と思ったら、何このラスト!?いったい何があったんだ?こんな強烈な引きで終わらされると、続きが凄い気になる!今まで雑誌読んだ事がなかったけど、思わず NovelJapan に手を伸ばしてしまいそうなぐらい強烈ですね。
いや、手を出す事はたぶんないので(読んでる時間がない)、早く文庫になってくれないかなと、一日千秋の思いで待つことにします。
ゴッデス! 2.美少年のお世話って大変なの!!
見慣れた町並みでありながら、荒廃した世界を見て、悲しみに浸っていた二人が、再び神々の世界へと足を踏み入れることができたのは、あちらに残していた宙良が、ヴィダール神の手篭めにされそうになっているのを感じることができたからだ。戻ってくるきっかけとなったことは感謝するものの、このまま宙良を普通の人としておいて置くのはマズ過ぎる。なんとか、彼にも神の力を……と妙案を授けてもらうために、世界樹とそこにいる女神の元へ向かったが……。
異世界で「神」となってしまったアキラと桜羅子の女子高生たちの冒険物語の第二弾。今回は、いまだ神としての力を持たぬアキラの幼馴染・宙良を鍛えようとするお話です。
うーん。前作の引きがものすごく強烈だったので、どうなるのかとワクワクしてたら、わりとあっさりと戻ってきたので、ちょっと拍子抜ける。いや、謎は謎として依然残っているし、現実としてはかなり重いものもあるんだけど……、なんかね。
というわけで、神々の世界に戻ったわけですが、いまいち盛り上がりに欠けるように思ったのは、前作で面白いと感じた、神々の戦いにおける駆け引きみたいなものが、あまり無かったからかなあ。
ヴィーダル神やイグドラシルが隠している「何か」に、桜羅子が気づいていくところとか、ああいう場面は良かったんだけど、話がトントンと進みすぎるせいか、ちと物足りなかった。宙良がヘタれ過ぎてて、どうにも、こう、惹かれなかったのも原因かもしれないけど。いや、わからなくもないんだけどさー、もうちょっと頑張ろうよと言いたくなる。
とはいえ、宙良の現状や、この世界における神々の位置づけ、さらには、現世とこちらの世界のラグナロックなど、見えてきたものと、さらに深まる謎は、興味深いものがありましたね。そういう意味では、今回のお話は、次作への布石といった感じの要素が大きかったのかも。
よりによって、という状態でさらわれてしまったヒロイ……じゃないや宙良をめぐって、今後動くことになるんだと思いますが、敵があれほどのモノになると、いったいどうするんだろう。話し合いというレベルで終わりそうに無い気がするだけに、次は多数の神々を巻き込む大きなバトルの予感がひしひし。
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