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模造王女騒動記 フェイク・フェイク / 榊一郎

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模造王女騒動記 フェイク・フェイク カーム・ブレイカー

模造王女騒動記 フェイク・フェイク カーム・ブレイカー - 榊 一郎

国内外で怪しい品物を売り買いしている父親に付いていかされた子供時代は、転校の繰り返しだった。おかげで、平凡な容姿をしているのに、何かと目立ってしまった匡平は、とにかく普通であることを目指していた。
ところが、父がどこかから買い付けてきた棺おけのようなものが、事故で開いてしまったら、何と中には、裸の美少女がいたのだ!本人は某国の王女パミルの身代わりアンドロイドを自称するが、まさかそんなことはないだろう。おかしな子の面倒を見ることになってしまったと途方に暮れていたら……

実は本当に人間と見分けが付かないアンドロイドで、身代わりとなる王女の国が滅んでしまったおかげで、匡平の家で引き取ることになって、というドタバタコメディものです。

それはありえないだろ!と突っ込みたくなるような、ベタなシーンがあったり(押しちゃいけないボタンを押すところとか)、お約束のように美少女ポロリがあったりするわけですが、そんな場面でも、思わず笑みを浮かべてしまうような楽しさがあります。
ひょっとしたら、王女さま口調の女性が好みなのかしら、と見知らぬ自分を見つけてドキドキ。

身代わりなので、王女としての知識はあっても、日本の生活はしたことがないってことで、物珍しいものを見つけては、突拍子もないことをしてくれるパミルの姿が、楽しい限り。平凡を愛する匡平が、どんどんと平凡から離れていくところが、かわいそうで笑えます。

むろん、こんな重要そうなアンドロイドが、そう安々と放置されるわけがないんですが、アンドロイドらしく攻撃ビームなんぞも持ってたりするので、ちょっと危険があると、きゅっばきゅっば、ビーム打って、騒動を解決してくれるので、妙に危機感がないですね。黒幕とか出てきて、もっと話が広がるのかと思ったら、思ったほどではなかったのが、むしろ新鮮。

平凡を愛しながら、どちらかといえば非日常的な存在である 恋愛要素も一応あって、匡平に惚れてる女の子の早苗が出てくるんですが、これがまた素敵にストーカーでした。暗くて引っ込み思案すぎて、いっそ匡平を呪ってしまうあたりは、おいおいと思いましたが、こういった方面に強いってことが、後に役立つあたり、面白いですね。
パミルと匡平は、家族として非常にいい関係になりそうなだけに、恋愛方面では、むしろ早苗さんに頑張ってほしいなと個人的には思いますが、さてさて、どうなるんだろう。

匡平の父の周平や、喫茶店の薫子などは、かなーり濃いキャラクタをしてますが、今回はまだ様子見な感じを受けました。特に薫子などは、のん気そうに見えるけれど、ここまで動じない人なら、何か大きなことをしでかしそうですね。
これは続きがどうなるのか、楽しみ。

模造王女騒動記 フェイク・フェイク カーム・ブレイカー - 榊 一郎

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模造王女騒動記 フェイク・フェイク ルナティック・シスター

フェイクフェイク~ルナティックシスター~  - 榊一郎

いよいよ明日ね ― ホワイトデイの前日、はたして、南部先輩はどうするのかと、友人の早苗をからかいながら、峰部蓉子は言った。そこで初めてホワイトデイの存在を知ったパミルだが、ホワイトデイされるのは、好きな人のみだという。お兄ちゃんのことは好きだが、家族ではダメなのかとパミルは悩んでいた。いつもと様子の違うパミルに、思わずギクシャクしてしまった匡平は……

平凡を愛する高校生・南部匡平と、金髪碧眼の美少女にして、自称某国王女の身代わりアンドロイド・パミルが、兄妹として暮らそうとする中で繰り広げられるコメディの第二弾は、ホワイトデー、期末試験、王家問題、兄の努力、飼い犬の悲劇、調理実習、童話「きんのおの」の変形物語とが描かれた連作短編集でした。

パミルの非常識さに匡平が悩み、匡平の悩む姿を見てパミルが悩んでと、毎回毎回、新たな出来事を経験しながら、家族としての絆を深めていく展開がいいですね。

一番笑ったのは、「兄としての自覚」かなあ。あまりに無防備なパミルに、思わず反応してしまった分身を治めようとしたら、父親が引っ掻き回しにきてくれて、ならば、「兄らしく」なってやろうじゃないかと、匡平が奮闘するんですが、相談相手を間違ったがために、ありえない方向に兄していく姿が笑えます。
まあ、決しておかしすぎるってわけじゃないんですが、あまりの変貌ぶりに、パミルのみならず、早苗までガクガクしていくところが楽しい。

いろいろ、試行錯誤していたけれど、無理しなくても、普通に兄していくのが一番いいんだなと気づいていく最後がよかったです。

一番好きなのは、調理実習をすることになったというので、ためしにパミルに台所を使わせてみたら……という「料理ってこんなにハードでしたっけ?」。目玉焼き作るのに、ビームとか出しちゃう天然っぷりは、予想通りでしたが、台所を散々汚し(壊し)ながらも、作り上げた料理に、パミルの思いが見えて、グッとくる。

思い出の料理だけでなく、ホワイトデイのときも、王家禁止令のときもそうだけど、自分を抑えても、匡平のそばにいることを選ぼうとするパミルの様子には、今の生活がどれほど大切かを感じさせてくれますよね。側にいると気づきにくいけれど、相手の思いがふと伝わってくる描写が素敵でした。

それぞれが少しずつ成長していくことが見えるお話は、あと一冊続くみたいです。家族としていい感じになっていますが、このままいくのか、それとももっと親密な中になるのかはわかりませんが、どちらでも嬉しいかな。どうなるか楽しみです。

フェイクフェイク~ルナティックシスター~ (HJ文庫) - 榊一郎

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模造王女騒動記 フェイク・フェイク エイリアン・ネイション

模造王女騒動記フェイク・フェイク3 エイリアン・ネイション (HJ文庫) - 榊 一郎

「特別親しい男女と言えば、まず妹たるこの私だろう!にゃんにゃんするならば先ず私であるべきではないか」
かなり激しく色々な点で間違っている感じだが、それを指摘する様な良識は周平にも薫子にも無かったりする。
それどころか駄目押しに、溜息混じりで薫子は言った。
「でもー。現に、今二人kりいなのは匡平君と早苗ちゃんなのよねー」

平凡を愛する高校生・南部匡平と、金髪碧眼の美少女にして、自称某国王女の身代わりアンドロイド・パミルが、兄妹として暮らそうとする中で繰り広げられるコメディの第三弾は、パミルの家族が現れて……というお話。シリーズ最終巻です。

妹がでてくるぐらいまでならともかく、家族大集合するとは思わなかった。常識知らずな家族に振り回される匡平の様子はコミカルで楽しいですが、本当の家族が現れたことで、パミルとの関係に終止符が打たれることを寂しく思う様子には、ちょっと切ないものがあります。
まあ、そこは必要以上にシリアスにならないところが、このシリーズのいいところですけど。

パミルたちベルグマン王家の力を欲した軍隊が乗り込んできたときですら、思わず拍子抜けするような形で切り抜けていく展開は楽しかった。

今回のメインは何と言っても匡平のお相手話ですよね。内気少女早苗が勇気を出したら、パミルが反応しだして、さて、自分の気持ちはどうなんだろうとようやく考え出してくるところに優柔不断というか、特有の鈍さが見えるんですが、なるほど、こういう解決方法できたかとニヤリ。ぶっちゃけるまでもなく、表紙をみればわかりますよね。

最後に外伝として、目立つの大好きな匡平の友人・瑞人のお話が収録されていました。ちょっと蛇足すぎるんじゃないかなーと思ったりしたけど、いやいやどうして最後まで読んだら、すっごい微笑ましいお話じゃないですか。
イラストと相まって、ニヤリとさせられてしまう恋のお話でした。

模造王女騒動記フェイク・フェイク3 エイリアン・ネイション (HJ文庫) - 榊 一郎

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