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きゅーきゅーキュート! / 野島けんじ

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きゅーきゅーキュート!

きゅーきゅーキュート! (MF文庫J) - 野島 けんじ

世界中が魔界との親交を深め始めてから数年、各国が競って能力者育成プロジェクトに取り組み、微力ながらも魔族と同種の能力を持つ人間が誕生し始めていた。理刀が通っているレゾン学院も能力者育成のための学院。
通常、能力値が100を超えなければ能力は発現しない。理刀は現在99。99のまま一年間を過ごしてしまった。こうなったら何でもやってみようと、力を挙げるという噂がある魔界の食べ物を手に入れるため、魔界の公爵令嬢に近づこうとしたが……。

いいですね、この雰囲気。魔界からやってきた少女と、もうちょっとで能力が開発される男の子のボーイミーツガール。
とある理由のために正体を隠すキュートの負担をいち早く感じた理刀が、さりげなく気づかったり、かばったり、励ましたりする姿がとても良かったです。最初はバカっぽかったのに、だんだんカッコよくなりましたね。

キュートの悩む原因は、どうあがいても最後まで気づきようがないですが、友人となれた黒媛や巴たちとの交流が辛いということは伝わってきて、でも明かしてくれなくてという展開にヤキモキさせられました。仲良くなればなるほど、閉じこもり逃げ出そうとするキュートの気持ちが後々よくわかります。

最後の終わり方が二段階あるのも好印象。はじめにじわりとさせて、次にきゅんとさせてくれます。
驚いたとき、恥ずかしいとき「きゅー」と叫んでしまうキュートがたまらなく愛らしい物語です。
ぜひとも続きをお願いしたいですね。

きゅーきゅーキュート! (MF文庫J) - 野島 けんじ

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きゅーきゅーキュート!2

きゅーきゅーキュート!〈2〉 - 野島 けんじ

キュートが暴れていると聞いて、理刀は現場へ向かった。ふたりの男子生徒が倒れているそばに立っている少女は、たしかにキュートそっくりだったが、どうも違う雰囲気だ。どうやらキュートのひとつ上の姉らしい。妙に突っかかる態度からキュートとはあまり仲が良くないような?
そんな彼女はどうやらレゾン学院の星影祭に興味があるようで、ペアとして理刀を誘ってきたが……

キュートのひとつ上のお姉さんであるスイートが出てくるお話。
容姿が似ていて年齢がほとんど変わらないため、何かと衝突するふたりの姿には、はじめこそオイオイと思いましたが、だんだんと、ああこれは愛情表現なんだと思うようになってきますね。仲がいいような描写が特に出てくるわけでもないのに、不思議な気分。

これはまあ、スイートが口だけでなく、しっかりと努力しているからでしょう。陰ながら頑張る姿が素敵。ちょっと汚い手を使うところはご愛嬌ということで。
それにしても、あのお母様の教育でなぜに姑息な手段を使うようになるのか不思議です。

今回は己を偽らないで良いせいか、キュートがとても素直です。学校へ行くまでの道のりやプールでの話なんて、お約束のようにとてもありふれている展開なのに、何でこんなに楽しくなっちゃうんでしょう。
理刀もキュートも、相手を大切にしていることがよくわかりますね。読んでいると、だんだんと心が柔らかくなる感じがします。
自分で自分の感情に気づいてないようで、理刀が他の女性にいじられると、胸キュンしちゃったり、理刀にちょっかいを出すスイートに対抗するところキュートがものすごい可愛い。

それだけに、リイザが告げた言葉は残酷だなあ。こちらに残った理由の大きな要因を占める理刀なのに、ようやく自覚っぽいものが生まれたときなのに。
この心の影の話は尾を引きそうですね。

きゅーきゅーキュート!〈2〉 - 野島 けんじ

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きゅーきゅーキュート!3

きゅーきゅーキュート! 3 (3) (MF文庫 J の 2-10) - 野島 けんじ

国内でも数少ない第一級能力者を姉に持つ百香は、能力値が基準を超えているのに媒体を見つけていないため、能力を行使することができない。いつか姉のように、という思いを胸に、媒体を探す日々が続いていた。
ある日、占い横町で妙な占い師に出会い、封印庭というわけのわからない箱をもらった。怪しいけれど、思わずもらって帰り、箱をあけたら、庭一面がジャングルになり……

キュートの六七、六八番目の双子のお姉様が仕掛けた悪戯により、百香が、猛獣うろつくジャングルに、取り込まれてしまったので、それを助けに行くというお話です。

今まではキュートと理刀を中核において、ついでに(といっては何だけど)他の人の魅力も見せる感じだったのが、今回は百香に焦点を当てつつ、全員に見せ場を作ってたせいか、ちょっとこう、ぼやけちゃった感じで、何となく物足りない感じがしました。

まあ、これは僕がキュートと理刀が一緒にいる空間が好きだってのがあるかもしれないけど。第一章のはじめに、理刀がキューとたちと待ち合わせて一緒に帰るシーンがあるんですが、特に何てことない描写なのに、ほんわかさとした心地良さを感じる僕なので、ジャングルで離れ離れになっちゃうと、ちょっとね。
といいつつ、クールな毒舌丸が、ポッとするところは、かなり素敵でしたけど。

それはともかく、今回は百香が良かったです。偉大な姉を持ち、何とかしてお荷物にならないようにと、頑張る姿が、見守ってあげたくなるような、そんな感じなんですよね。素直にものを見ることができたからこそ、そのことが伝わったからこそ、キュートの姉は手を差し伸べたんじゃないかなあ。
捻くれまくった優しさに、迷惑と思いながらも、にっこり。

そういえば、理刀のほうは、新たに別のほうからフラグが立ってますが、どうなるんだろう。スイートに比べれば、キュートはまだ揺れてるしなあ。いつかは決断しなきゃいけないだけに、このあたりシリアスな展開を予感させますね。
でも、理刀がいる寮が女性に埋め尽くされていってるので、そうそうシリアスにはならないかしら。

きゅーきゅーキュート! 3 (3) (MF文庫 J の 2-10) - 野島 けんじ

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きゅーきゅーキュート!4

きゅーきゅーキュート! 4 (4) (MF文庫 J の 2-11) - 野島 けんじ

スターライトとの交流会に招待するとして、浮遊島にキュートたちは、リイザによって連れて行かれてしまった。だが、理刀は招待されず、黒媛も残ることになった。理刀を誘わないことについて、リイザに文句を言おうとしたキュートだったけど、楽しんでるみんなを見ていると、いまさら口出しするのも悪いかなと諦めた。諦めてしまった。
一方、地上に残された理刀と黒媛は、ふたりで一日を過ごすことになったが……

これはいいですね。キュートを可愛がっているリイザが、パーティやら何やらでひきつけて、キュートを魔界へ連れ戻そううとするお話と、理刀と黒媛がデートっぽいことをするお話ですが、理刀と黒媛の話が、たまらなく素敵でした。

以前から魅力ある人だとは思っていましたが、理刀だけが招待されないという時に見せたさりげない優しさや、苦手なものに出会ったときの態度など、等身大の彼女の様子が見えてきて、とても良かったですよね。

雨の中の疾走やらイタズラっぽい様子やら、名前の話やらを読んでると、これはもう、黒媛まで、理刀に惹かれはじめたといっても過言ではないですよね。う〜ん、キュートも大変だ、ライバル多くて。

個人的に印象的だったのは、理刀と黒媛が、町で開かれてるペットコンテストにたまたま参加したときのシーンですね。ドラゴンのシィちゃんの芸には、何をするのかな?と、まるで観客になったかのように興味津々にさせられて、やってることがわかったときには、おーっと思ってしまいました。両手が開いてたら、拍手してましたよ。少し前にネタがあっただけに、気分が盛り上がりましたね。黒媛とのペアは、本気で見てみたいと思いました。
この場面で、ぼくはシィちゃんと黒媛にラブです。

キュート側のほうは、楽しい雰囲気半面、怪しい雰囲気に少しずつなっていってて、どうなるのかと思いましたが、何気にリイザって、自滅していきますよね。巻き込まれるほうは、大変ですけど。

暴走した魔法によって、キュートが絶体絶命のピンチになったとき、理刀が己を顧みずに踏み込んだところは、かっこよかったですね。あの姿を見たら、他の女の子たちにいろいろドキドキすることはあっても、キュートが一番大事な人だということがよくわかります。
シィちゃんの背中に乗って、好きな人の温かさを感じることができたキュートの気持ちに、理刀の気持ちに、じわりとさせられました。

いやあ、面白かったです。巻が進むにつれて、どんどんと魅力的になっていくシリーズですよね。魔族と人間は相容れないとは言うけれど、今回のことが、理刀を認めてくれるきっかけの一つになってくれたらいいなあ。いろいろ思う人たちもいるでしょうから、このあとどうなっていくのか楽しみですね。

きゅーきゅーキュート! 4 (4) (MF文庫 J の 2-11) - 野島 けんじ

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きゅーきゅーキュート!5

【MF文庫J】きゅーきゅーキュート!5 (MF文庫 J の 2-12) - 野島けんじ

夏休みも終わり、二学期を迎えた。いまだ普通化に籍を置く理刀は、なんとかスターライトになりたいと思っていたが、能力値測定はまたもや99のまま。皆の態度は変わらないけれど、焦燥感は拭えない。一方、キュートは、浮遊島の件から、理刀のことを変に意識しはじめ、ドキドキする気持ちを抱えながら、毎日を過ごしていた。
そんなある日、フォンターネ家の次女カカが学院を訪れて、学院近辺にいるという妖精五体を捕まえるという「妖精捕獲大会」が開催されたが、なぜか理刀は参加を許されず……

いやあ、キュートの乙女心が可愛いなあ。理刀の姿を見るだけでドキドキ、理刀がいないときはいろいろ妄想してニヤニヤと、完全に恋する乙女ですね。どうすればいいのかと本に頼ったり、毒舌丸に相談したりと、初々しい反応が微笑ましいです。

一方の理刀は、なかなかみんなと同じクラスへと上がれないことに、落ち込んでたわけですが、迷う方向が間違っていることに気づいてく、キュートとのやり取りが良かったなあ。迷いを吹っ切る言葉ではあったけれど、やっぱり好きな人の言葉って、一番スッと胸に入ってくるんですよね。こういうさりげない描写が好きです。

そんな微笑ましい空気が流れる中、フォンターネ家の次女カカがこちらに来たんですが、理刀と絡んでいるときは、男前な姿には、惚れ惚れさせられるものの、プロローグの話や毒舌丸に対する態度を見てると、不穏なものが感じられて、キュートに何をしでかすのかが怖かったですね。

おそらくキュートに何かを仕掛けてくるであろう「妖精捕獲大会」なので、警戒して読んでたんですが、いや、やられました。妖精探知のために獣耳と尻尾が生えてくるって!しかも全員!思わず反応してしまう自分がいる……でも、かわいいからいいや。

妖精捕獲大会の間でも、裏でいろいろ動きを感じましたが、そのあたりはどうでもよくて、個人的に好きなシーンは、黒媛VS巴のところですね。強敵と書いて友と読むじゃないですけど、臆病さで力を発揮できなかった巴の成長を感じられて、その成長を喜ばしく思う友情が見れて、ほんと良かったです。ほとんどキュートと理刀のことしか描かれてない本作なのに、やってくれるぜ。いや、僕が黒媛好きってのもあるんですけどね。

最後のキュートの戦いには、すごいじゃないかと賞賛したくなりましたが、ここからが心に痛かったなあ。きっかけを得て、ようやく理刀への思いに一歩進もうとした直後なだけに可哀想で可哀想で。理刀からしても目の前で好きな人が、ああなってしまっては……。

まさか途中で終わるとは思っていませんでしたが、カカの目的というか思惑については、わかりきってないところがあるし、もちろん、理刀だってこのまますませるつもりはないでしょう。続きがとても楽しみです。

【MF文庫J】きゅーきゅーキュート!5 (MF文庫 J の 2-12) - 野島けんじ

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きゅーきゅーキュート!6

きゅーきゅーキュート!6 (MF文庫 J の 2-13) - 野島けんじ

妖精捕獲大会で優勝したキュートが倒れてから、理刀の毎日は重苦しいものになった。辛い思いに不満をぶつけるのではなく、前へ進むことを考えた理刀は、何か自分にできることはないかとカカへ訴えたら、予想外の要求をされてしまった。
ササラ王女とキスしろ、と……

眠りについたキュートを目覚めさせるために、無意識のうちにすべての魔力を支配してしまうという魔界の第二王女ササラの力を封印すべく、理刀がササラとキスするお話。

必要だと頭で理解しても、キュート以外の女の子とキスすることに戸惑う理刀と、見知らぬ殿方とキスするなんてもってのほかと膨れるササラのやり取りが、とても楽しい。

それ以上に面白いのが、協力者として呼び出されたスイートたちの反応。ササラの前に自分がと動くスイートと、そんなスイートをけん制する黒媛の視線ビシビシなやり取りにニヤリとしてたら、おずおずと入り込んでくる巴もいたりして、キュートがいない分、かえってハーレムになる展開が面白かったです。

そんな中、ササラを好ましく思わないものたちが暗躍しだすんですが、個人的に印象に残ったのは、スイートと黒媛が、それぞれ敵と相対したシーンですね。決して折れぬプライドを胸に戦う姿には、胸に来るものがありましたし、友のために力を振るった黒媛の思いも良かったです。友達と呼ばれることに戸惑いを覚えていたスイートが、黒媛の前でツンとしつつ照れる姿に、とても温かいものを感じました。

ふたりのみならず、全員に見せ場があってとても面白かったですが、何といっても最後が素敵でしたね。好きな人の声に、友人の声に、お姉さまたちの姿に、最後の力を振り絞って戻ろうとするキュートと、彼女を思った人たちの祈りと、何より姉たちの多大な努力により迎えた結末には、思わず涙。

あー、面白かった。また最後が良かったですね。キュートの言葉とイラストとの可愛いさにやられるばかり。今回のキュートはいろいろな苦労ばかりしてたので、次はいい目を見させてあげてほしいな。

きゅーきゅーキュート!6 (MF文庫 J の 2-13) - 野島けんじ

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きゅーきゅーキュート!7

きゅーきゅーキュート!7  - 野島けんじ

魔界からやってきた少女キュートと、能力者育成学院に通いつつも、普通科から先にいけない男の子・理刀が出会って……ボーイミーツガールなシリーズ。今回は、理刀とキュートがデートすることを知った仲間たちが、自分たちにも理刀とデートする権利があると言い出して、黒媛、百香、スイート、巴、そしてキュートと、日替わりでデートすることになってしまうお話です。

ああ、もうたまらないぐらいニヤニヤしちゃうお話だったなあ。それぞれが、自分なりのやり方で、好きな男の子にアプローチする姿が、とても可愛い。どさくさにまぎれて、さりげなく腕を組んじゃったり、ぷにぷにするものが当たったり、ゆれるものがゆれてたり、お礼と称してチュっと頬に触れたりするところとか、悶えまくりでした。

クールなくせに、ふたりっきりになると結構甘える姿を見せてくれる黒媛や、魔法のおかげで大人な魅力を見せつつ、子供らしい微笑ましさも忘れない百香、風邪でチャンスを不意にしたかと思ったら、意外なイベントを見せてくれたスイート、優しい心づかいを見せてくれたけど、実は一番積極的?な巴のうふふなやり取り、そして意外な参戦者毒舌丸の大人な魅力と、ちょっとした恐怖などなど、どのデートも魅力満載だったけれど、やっぱりキュートとのデートが一番良かったですね。

一番最後ということで、他の女の子と仲良くしている理刀に、嫉妬光線バリバリだしてましたけど、いざデートが始まってしまえば、もうにっこにこ。手をつなぐ、ただそれだけで、これほどまでにドキドキを伝えてくれて、しかもそれがどれだけ心地良いことかが伝わってきて、読んでるこちらまで嬉しくなっちゃうものがありました。海辺で戯れるベタなシーンが、なんと微笑ましいことか。
甘酸っぱい気持ちでいっぱいになりました。

いやあ、楽しかった。女の子たちの可愛さが満載でしたね。
今まで以上に、キュートとの仲を邪魔してくるお姉さま方の思惑には、何が隠されているのかと気になりましたが、なるほど、そういうことかと納得。二人にとっては最大の危機かもしれませんが、ある意味、チャンスでもあると思うので、理刀にはがんばれ!と応援したくなります。
あのとき、毒舌丸に向かって叫んだ思いがあれば、きっと大丈夫だよ!

きゅーきゅーキュート!7  - 野島けんじ

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きゅーきゅーキュート!8

きゅーきゅーキュート! 8 (8) (MF文庫 J の 2-15) - 野島 けんじ

「春日くん、キミに挑戦権を与えよう」
「挑戦権って、なんの……」
「魔界人とそれなりの中になりたければ、ちゃんとした結果を出してもらいたい」
「オレ、なにをすればいいんですか?」
「魔界へきてほしい」

魔界からやってきた少女キュートと、能力者育成学院に通いつつも、普通科から先にいけない男の子・理刀が出会って……ボーイミーツガールなシリーズの第八弾。今回は、理刀を「おにいちゃん」と呼ぶ魔界の女の子・シルティと、不思議な魅力を持つ魔界からの留学生アルアが、理刀を魔界へと連れて行って、というお話。

何者かわからないシルティのあっぴろげな好意に、初めは照れてたけど、だんだんと理刀が慣れてくると、キュートが嫉妬して、というところにいじらしさを感じます。理刀からしたら、シルティは妹のような感覚なんでしょうけど、恋する女の子からしたら、そんな割り切りできるわけがないし。かといって、シルティのように思い切った行動はできず、羨ましく思うあたり、乙女心を感じますね。
いつもほど理刀とキュートの絡みはないんだけど、この距離感がまた二人の思いを育てていく感じがあって良かったです。

で、気づけば、理刀の側に来て、何かとちょっかい出してくるアルアが、不意に理刀を魔界に連れて行ったところから、俄然話が面白くなってくるんだな。アルアの正体については、なんとなく想像してたとおりですが、アルアのさわやかな言葉につられて、理刀が魔界で命がけな大会に挑むことになっちゃうから、さあ、大変。

自分の力が及ばないことを知りながら、それでも後ろを向くことできないのは、キュートという存在に恥ずかしくない男でいたいからという思いが伝わってきて。がんばれ!って応援したくなるものがあるんですが、それでも、魔界という場所は甘くなく。

大ピンチの時にはどうなっちゃうのかと思ったけど、ああ、そうか、シルティ、おまえは!そういえば、散々ヒントが出てたのに気づかなかったよ。でも、こういう繋がりは最高だなあ。一気にシルティが好きになりました。

ただ、今のところ、アルアの思惑通りに話が進んじゃってるのかな?クラッシャーの異名が、そのまま通ってしまうのか。それともキュートたちへの思いが勝るのか。いろいろ気になるばかりですが、魔界で過ごすうちに、今回のように味方を見つけるかもしれないので、そっち方面のお話も期待したいな。

きゅーきゅーキュート! 8 (8) (MF文庫 J の 2-15) - 野島 けんじ

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きゅーきゅーキュート!9

きゅーきゅーキュート! 9 (9) (MF文庫 J の 2-16) - 野島 けんじ

「わたしは忌み姫、あるいは{傀儡回し}です。生涯、死するそのときまで、心をしっかりと、あるいは強く持ち続けていなければ、瞬く間に折れ、あるいは潰れてしまうでしょう。私の本当の仲間、あるいは同胞は、理刀、あなたしか……」
「……オレは」
「理刀は、大会で優勝、あるいは勝ち残った暁には、その、わ、わわ、わた、し、と……」

魔界からやってきた少女キュートと、能力者育成学院に通いつつも、普通科から先にいけない男の子・理刀が出会って……ボーイミーツガールなシリーズの第九弾。今回は、キュートの父・ハンサムの罠によって魔界に連れてこられた理刀が「ササラ姫のお婿様選考会」に出場する羽目になり……というお話。

優勝したらササラ姫のお婿さん候補になってしまうといわれたら、キュートたちからしたら手抜きして欲しいけど、理刀からしたらハンサムに認められるかもしれないという、何とも言えないジレンマが生まれてしまうから、困ったものですが、それでも、卑劣さで名高いエプスタイン家が参入してきたら、ササラ姫を守るためにと頑張る理刀たちがいいです。

普通に選考会が進むだけだったら、女の子たちの活躍は限定されちゃうなと思ってたら、敵の策略だかなんだかわかりませんが、シルティとのコンビではなく、はじめは黒媛、次に巴とコンビを組むことになり、それぞれが活躍を見せてくれるところにニヤリ。
特に巴。いいですねー。普段は引っ込み思案だけど、好きな人のために頑張る姿が格好よかった。何気に格闘マニアなところも楽しかったり。頑張れと応援したくなる女の子です。

とはいえ、理刀の心は、キュートに向いてるわけで。ところどころで見せるキュートの嫉妬シーンもいいけれど、二人で一緒にいるときの雰囲気が一番好きだなあ。決戦前夜の夜の散歩のシーンが、今回個人的なベストです。

最後のレースで、卑劣な手を使いどこまでも追いかけてくる敵を、みなの力で払いのけて、さあ!ってところで、まさかの展開が待ち受けててびっくり。えっと……何が起きたんだ?何が起きるんだ?
「彼女」の企みが気になります。

きゅーきゅーキュート! 9 (9) (MF文庫 J の 2-16) - 野島 けんじ

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きゅーきゅーキュート!10

きゅーきゅーキュート! 10 (MF文庫 J の 2-17) - 野島 けんじ

『泣けないほどつらいなら、せめて泣いて心を洗えるくらい必死になりなさい。
明星術式を後世に遺したフィラデルフィは悲恋に涙したけど、彼女は最後のその瞬間まであきらめずに行動した、と伝記にあるわ。
歴史に残るほど、彼女はあきらめの悪い、そして信念をもった女性だったのよ。
あなたは、どうかしら?』

魔界からやってきた少女キュートと、能力者育成学院に通いつつも、普通科から先にいけない男の子・理刀が出会って……ボーイミーツガールなシリーズの第十弾。今回は、ササラ姫の大婿様選考会に優勝してしまったことで、ササラ姫との結婚の段取りが進んでしまって……というお話。

優しいが故にきっぱりと断れない理刀と、臣下であるが故に姫を止めることができないキュート。
姫様付きのメイドたちは、姫の味方であるが故に、理刀とキュートを合わせようとせず、それが故にふたりが延々と悩む姿が描かれていて、とてももどかしく、イライラさせられます。

いや、わかるけど、わかるんだけど、そこははっきりいこうよ!と思いながら、自分でも同じような感じになってしまいそうで。あ、だから、イラついてしまうのかしら。

一番つらいシーンは、理刀からもらったハートの石の重みに負けてしまうところですね。現実逃避ではあるけれど、それでも……なあ。ムードメーカーのシルティのグッジョブがなかったら、もっと大変なことになってたでしょうね。

思い詰めたキュートに対して、なんだかんだ言いながら、優しい姉たちの後押しによって、フォンターナ家史上、初の行動を起こしたキュートに、よくやったと拍手してあげたくなりました。
伝えたい思いがあまって、出てきた涙が温かかったです。

ただ、今回キュートとササラ姫以外のヒロインたちが、ほとんど空気状態でしたよね。それが非常に残念……

きゅーきゅーキュート! 10 (MF文庫 J の 2-17) - 野島 けんじ

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