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みずたまぱにっく。 / ハセガワケイスケ

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みずたまぱにっく。―This is MIZUTAMASHIRO!!

みずたまぱにっく。―This is MIZUTAMASHIRO!! - ハセガワ ケイスケ

由緒正しき超名門「聖アンジェリカ女学院」に通ってはいるものの、庶民な水田マシロは、学生寮でお手伝いさんのバイトをすることになった。学生寮といいつつ、豪邸のような装いに驚いたが、さらに驚く事は、迷子になりそうな広さの寮に生徒が四人しかいないことだ。
ただし、その四人とは学園中から注目を浴びて、ファンクラブができるほどの美少女たちで……。

世界が違うほどの特別な雰囲気を持った四人の生徒と庶民の女の子が繰り広げる学園コメディものなんですが、第一話を読んだときに想像した方面とは、270度ぐらい軸が違って驚きました。それでいて正統派な雰囲気なんですよね。いやあ、面白い。

マシロを相手に、反発する人や逆に懐く人がいたりと、寮内でのやりとりにニヤニヤさせられてしまいます。どちらの態度にせよ、何かとマシロに絡んでくるんですよね。学園にいるときと、寮にいるときの四人の様子の違いが楽しいです。
ぬけているけれど一生懸命な忍もいいですが、最後まで反発してたのに、うるうるに負けてしまう千尋の愛らしいキャラクタが素敵でした。

そんな四人に負けないぐらいマシロも魅力的。ジャージ・ボサボサ頭だけど、実は美少女というお約束もさることながら、何かとアバウトなマシロの表現がステキでたまりません。「エア・メガネ」は、名言といってしかるべきでしょう。爆笑しつつ、思わずありとあらゆる想像力を働かせてしまいました。
アバウトに見えながら、たまに見せる素顔に切ないものを感じます。

どうやら寮生たちは、それぞれが秘密を抱えているようで、今回はそのあたりのちょっとしたすれ違いが描かれていきます。どうしても近づききれないマシロと四人の仲に、もどかしいものを感じましたが、最後の物語やエピローグを読んだとき、心が温かくなりました。あー、よかった。

おそらくは、これからの巻でそれぞれの話が出てくるんでしょうね。チビリという動物の存在もなんだか気になりますし、続編が楽しみででなりません。
はげしくオススメ。

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みずたまぱにっく。2 ―This is MIZUTAMASHIRO!!

みずたまぱにっく。 2―This is MIZUTAMASHIRO!! (2)  - ハセガワ ケイスケ

新たに部を立ち上げようと言い出した忍だが、生徒会は反対した。そりゃコスプレ部なんて反対するよなあと他人事に考えていたマシロだが、なんと勝手に部員として登録されてて(涼橋寮関係者全員が!)大慌て。直談判に向かう忍を止めようと思ったら、いつの間にか、忍だけじゃなく千尋まで生徒会と対立し初めて……

廃部を言い渡された歌劇部を助ける & 薔薇の団(という名のコスプレ部)の設立を目指して、天真爛漫な忍が奮闘して、エアメガネ千尋とマシロが、引きずられるように手伝っていたら、マシロに退学の危機が迫って……というお話。

学院内では清楚なお嬢様を演じていたはずなのに、忍がやけに張り切ってしまってるのは、マシロがいるおかげかな。今までだと、他の三人に放置されるようなことでも、マシロは注意を向けてくれちゃいますもんね。おかげで、ややこしいことになってしまいましたが、そこで手助けしてくれた千尋はさすがです。忍の勝手な行動を叱りつつ、でも忍の気持ちも汲んで、生徒会に言葉を投げかけるんですから、何だかんだ言って、優しいよなあ。千尋に援護してもらったときの忍の喜びようは、ほんと可愛い。わかってるのに、やばかった僕がいる。

とまあ、そんな感じで始まって、歌劇部と生徒会の手伝い、さらにコスプレ部薔薇の団と、いろいろ盛りだくさんでしたが、いまいち展開に勢いがなくて、ちょっと間延びした印象がありましたね。マシロや千尋の心情が、いろいろ見えてくるところはいいんだけど、それが逆に勢いを殺しちゃってるのかもしれない。いや、勝手な思い込みかもしれないけど。たぶん、中編ぐらいのお話だったら、もっと良かったんじゃないかと思ったり。

とはいえ、この二人が、徐々に打ち解けていくところは、素晴らしかったなあ。過去に引きずられていることは自分でも気づいていただろう千尋が、マシロの言葉で道を見つけたところや、自分の中に抱える矛盾に気づいていたマシロが、千尋の言葉をきいたときに、今までとは違った思いを感じていくところの繋がりが、ほんとよかったです。
ただ、同じ時間に同じ場所にいただけという繋がりではなく、仲間としての繋がりを感じさせてくれるところに、温かさが伝わってきました。いやあ、いいお話だ。

四人のうち、目立つ二人との交流がかなりうまくいきましたが、今回若干の正体を現した陽向とは、ちょっと微妙っぽいですね。ってことは、次作以降で、陽向や萌流とのやり取りが語られるんでしょう。どんな過去があってここへやってきたのか、気になるだけに、楽しみですね。

ちなみに「エアメガネ」ほどのインパクトある造語はありませんでしたが、「銀河が見えた」という言葉が、今回のNo.1インパクト語だと思います。すげー、壮大だなあ。

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