ひぐらしのなく頃に / 竜騎士07
ひぐらしのなく頃に 第一話 鬼隠し編 上
雛見沢村に越してきてから一ヶ月。学校にクラスはひとつしかなく、上級生も下級生も、同じ建物の中で勉強するような生活にも慣れてきた圭一は、ゲーム好きが集まる部活で楽しく遊ぶようになっていた。そんなとき、圭一は以前この村で起きたバラバラ殺人事件の話を聞きつけて、仲間であるレナに尋ねたところ、普段とは打って変わって冷たくあしらわれて……
昭和五十八年の雛見沢村を舞台にしたお話。都会から田舎に越してきた前原圭一が、かぁいいもの好きな竜宮レナ、リーダーの園崎魅音、いたずら好きな負けず嫌いの北条沙都子、心優しく時に卑劣な古手梨花のグループが作った部活で、毎日楽しく過ごしていたのに、かつて、この村で起きた事件について、興味を持ってしまったら、怪しい空気が流れ初めて……というホラー要素を持ったミステリーってところでしょうか。
はじめのほうは、グループ内のお遊び話ばかりで、毎日のようにハイテンションで遊ぶ姿には、ちょっと引きそうになりましたが、だんだんと面白く読めるようになったのは、全員が楽しんでる様子が伝わってきたからでしょうか。ちょっとからかうと真っ赤になるレナや、何かと突っかかってくる年下の沙都子とのやり取り、勝つために貪欲な魅音に負け続ける姿など、ほんと楽しい。
そんな楽しさの中に、みんな何か隠してる?的な不安みたいなものが、ほんのちょっとだけ見えてたんですが、それがまさかこんな展開になるとは思ってもいませんでした。バラバラ殺人事件の話もさることながら、綿流しの裏で起きていた事件については、いったい何が?と疑問だらけ。いや、これだけだったらまだ普通にミステリーでしたが、徐々に不安というよりは、怖さみたいなのを感じて、ドキドキ。
扉のイラストもだんだんと暗くなり、「嘘だ」にゾクリとさせられたあと、最後のあのシーン。
何これ、ねぇ何これ?
前半のにぎやかさからは、想像できない恐さでした。
うわー、これいったいどうなるだろう。続きが待ち遠しくてしかたないです。
読み終わったあと、プロローグを読み返すと、すっごい残酷な想像しかできなくて……ゾクゾクする。
ひぐらしのなく頃に 第一話 鬼隠し編 下
幾度となく、部屋の扉の前に立つ誰かの気配に、圭一の眠りは妨げら、目覚めはとても悪かった。昨日の出来事を思い返すと、気分が悪くなるが、たぶん、自分が思ってるようなことはないはずだ。今、みんなに会いたい気持ちが起きないのは、きっと具合が悪いせいだ。
そう言い聞かせて、学校を休み、病院へと向かったが、帰り道で出会った大石刑事から、先日の事件について、レナたちへの疑惑を聞いて……
毎年繰り返される殺人事件の被害者には、圭一の仲良しグループの誰かが絡んでいて、という事情を知らされて、圭一が、自分の置かれた立場に恐怖し始めるお話です。
いやあ、すごい。初っ端からノンストップで読まされました。不可解な出来事の影に、仲間と思っていた人たちや雛見沢村の人たちの姿がが見え隠れするんですから、怖いですよね。村に伝わる『鬼の狩り』についての話が、また今の状況とぴったりな感じで、恐怖を煽ってくれます。
レナの笑顔や魅音の態度、沙都子のいたずらなど、今までだったら、笑って受け入れられるものだったのに、何か裏があるのではないかと、ビクビクしながら接する圭一の姿に、どれほどの恐怖を感じているのか良くわかりますね。
ただ、途中から、拒絶反応が過ぎる気がしないでもないところがあったなあ。落ち着いて外から見ると、金属バットを急に振り回し始めた情緒不安定な男の子ですからね。レナたちの様子はおかしいけれど、同時に圭一の様子もおかしくて、もうドキドキです。
撒き餌を感じたおかげで、刑事である大石も、あまり信用できないように思ってしまったおかげで、ひょっとしたら分裂を狙って?とか思い始めたら、いったい誰を信じればいいのかわけわからなくなりました。
殺されるかもしれないと思いながらも、仲間を信じたいと思う。相反する気持ちの間で揺れる羽目になった圭一の心情は、上巻のあの楽しい部活シーンがあったからこそだというのは良くわかります。上巻を読んだときは、部活シーン長いなと思いましたが、下巻を読むとあの長さが必要だったんだなという感じもありますね。
ともあれ、楽しい場所が一転して、恐怖の場所へとなり、ならば自らの手で身を守るべく考えたら、それすら、別の人が通った道であることを知らされたときには、恐怖倍増でした。
雨の中ひたすら謝り続ける女、笑い続ける女。
オヤシロさまなる得体の知れない存在なんて、信じていないにもかかわらず、その存在を感じさせられてしまう描写がすごかったです。
そして迎えた衝撃のラスト。圭一の仕出かしたこともさることながら、同じように息絶えた姿に、謎は深まるばかり。
なんでだ、何が悪くてこうなったんだ?
まったくもって、解決編がないため、もやもやが晴れません。あー、続きが早く読みたーい。
でもたしか次に出る「綿流し編」って解決編とは違うんですよね?
うわ……我慢できるかしら。
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