Home > Series > クリセニアン夢語り

クリセニアン夢語り / ひかわ玲子

To the Navi

エル・デオの眠れる王に クリセニアン夢語り 1

エル・デオの眠れる王に - ひかわ 玲子

あらすじをどう書けばいいのか難しいですが……北の大国であるリンバーグ皇国のラリッサ皇后が、このエルミネール王国をご訪問くださるのだけれども、エルミネールの姫ミルデを皇子の妻として連れ帰るのが目的ではないかと言われている状況。エルミネールでは王の立場の人が二人いて、このふたりは幼いころリンバーク皇国へ人質として預けられた経緯があって、あんな辛い目にミルデをあわせたくないとして、何とか拒否しようとしている。ところが、ラリッサ皇后が息子のラニール、娘のセリシアを連れて到着する直前に、エルミネール国王が倒れて……という感じです。

てっきり、国と国との謀略ものみたいなお話になるのかと思ったら、そうでもないんですね。というか、この一冊を使って、ようやく物語の始まりが見えるって感じなので、感想が書きにくいです。

エルミネール側にしろ、リンバーグ側にしろ、子供たちの様子がかわいいですよね。純粋で、素直で。王族の子としては、心配だななんて思ってしまうところもありますが、微笑ましいものがありました。

逆に大人たちは、わりと暗いものを持ってるんですよね。特にエルミネール国王の兄ジークは、かつて、ていのいい人質としてリンバーグに預けられていたときに、いろいろとあったということを臭わせてくれるだけに、心が痛くなります。仮にも他国の王子をそんな目に合わせるのかと思いましたが、国と国の力に差があれば、ありえるのかもしれない。

国王が倒れたことで、ジークが国王として、リンバーグ皇后と対面したわけですが、いやはや、予想よりも上をいってくれてますね。この事実は、ドロドロの陰謀劇を引き起こしそうな感じですが、さて、そっち方面に話が進んでくれるかどうかわからないのが、この物語の不思議なところで。

そもそも副題が「夢語り」で、国王が倒れて夢の世界らしきところに行ってるぽいような気がしないでもないので、そっち方面に話が進んで行くのかなとも思える。まあ同時進行ってこともあるかもしれないけど。
個人的には子供すぎるフェザラード王子にイライラしちゃうわけですが、ひょっとしたらこの冒険を通じて成長して行くのかなと思わなくもない。

というわけで、ようやく始まりが見えた感じなので、これからどうなっていくのかわかりませんが、どう転がっても楽しめそうな雰囲気満載なので、期待して待ちたいと思います。

エル・デオの眠れる王に - ひかわ 玲子

To the Navi / Page Top

眠れる神々の道へ クリセニアン夢語り 2

眠れる神々の道へ - ひかわ 玲子

吟遊詩人の歌によって、眠りの世界に囚われた父を救うために、王子のフェザンと不思議な力を要するアンジュは、隣国バハウ帝国の皇子シェラダンを訪ねた。突然の訪問に驚きながらも、詳しいことを聞かずに力を貸してくれたシェラダンのおかげで、かつて西クリセニアンに吟遊詩人の詩に登場したニウマ皇国があることを知り、さらに古代の地図にはエル・デオの名も記されていて……

吟遊詩人の歌に導かれるように、フェザンとアンジュが、バハウ帝国のイシル城、エルドームを経て、西クリセニアンへと導かれていくお話。うーん、宮廷ものっぽいやり取りは全然なくて、ほとんどがフェザンとアンジュの導かれていく過程だったのは、個人的には物足りなかったです。「ニウマ皇国」や「エル・デオ」と言った重要そうな地名に近づいてはいるものの、動いているというよりは、動かされているという印象を受けたのもあるかもしれませんね。

前作を読んだとき「この一冊を使って、ようやく物語の始まりが見えるって感じ」と書いたんですが、今回も同じように思えたので、まだまだ序章、とまではいかないまでも、枠組みを作ってるところなのかもしれません。いろいろと詰め込まれてるので、覚えていられるかどうか。

そんな中、印象に残っているのは、隣国バハウの王族しか入れないというパム神廟の描写ですね。国の歴史が刻まれているとされる場所が、こんな幻想的だとは思いませんでした。実際見たら怖いと思うけど。

そこで知ったこともさることながら、忍び寄る大きな力をチラッと見せられる描写も不安を誘ってくれました。まあ、そのあとのアンジュの言葉のシーンのほうが、印象に残っちゃいましたけど。イラストとあいまって、思わずドキドキさせられたが、まてまて、おおやさんのイラストだと女にしか見えないけど、アンジュは男だ。忘れるな。微妙にBLな空気も漂ってる気がするのは気のせいでしょう。うん。

吟遊詩人の導かれる様に、フェザンとアンジュが道を進んでいくのに対して、大人たちが振り回されるところは、コミカルではありますが、何やってるんだかと呆れる感じがないわけでもないです。後手後手に回ってる大人たちが、今後どんな手をうってくるのか楽しみだなあ。

フェザンたちの冒険もいいけど、個人的には、エルミネール内で、ジークラードとラリッサあたりに何か起きてくれると……なんて思いもあったりします。小生意気なラニールあたりが、何か騒動を引き起こしたりしないかドキドキ。

眠れる神々の道へ - ひかわ 玲子

To the Navi

西方の夢に棲む姫君 クリセニアン夢語り 3

西方の夢に棲む姫君 クリセニアン夢語り 3 - ひかわ 玲子

(王宮を家出して、付いてきた?)
ラジャール騎士団の面々は、ルキオの話を聞いて頭を抱えた。フェザンたちを放り出していくわけには行かず、さりとて目的地へと連れて行かねば、行方をくらますかもしれない。ならばいっそのことと、三羽烏のひとりロスザーンは、現在の任務、ダヴィド皇子のニウマ皇国訪問に、フェザンたちを連れて行くことを提案したが……

眠りの世界に囚われた父を救うために、王子のフェザンと不思議な力を要するアンジュが、吟遊詩人の歌に登場するエル・デオを目指すお話の第三弾。今回は、西クリセニアンにたどり着いた二人が、知り合いの騎士団一行と、エル・デオがあるとされるニウマ皇国の首都フォレ・ニウマを目指すお話です。

あー、なんていうか、周囲の人たち、ご苦労様ですって感じのお話でしたね。わがままで快楽大好きなダヴィド皇子のお守りだけでも大変だろうに、エルミネールの王子殿下の面倒まで見なきゃいけないんですから。ああ、ラジャール騎士団の三羽烏に幸アレ。

そんな大人の事情を気にせず、マイペースというか、他人の悪意をあまり感じ無そうなフェザンの行動は、ほんと危なっかしいったらないです。そりゃ打ち明けられないことがあるのもわかるけど、突っ走るなよと思うところで突っ走ってくれちゃうからイライラ。いっそ、ダヴィド皇子に、と思ったとは言わないよ?
そういえば、この物語って、美男子ばっかり出てきて、妖しい仕草のシーンは多いのに、直接手を出してくる人は、ダヴィド皇子が初めてだったなあ。

前作だけなら、フェザンたちよりも落ち着いてると思ってたシェラダン皇子も、なんで!と思うような行動を突発的に引き起こしてくれて、子供たちが自体をいろいろかき混ぜてくれるところばかりが、印象に残りました。

大人たちがやきもきしてる間に、こっそりと新たな情報を仕入れたりするあたり、子供たちのたくましさを感じますが、ここでまたひとつ「夢」でつながった人と出会えたのは大きな収穫でしたね。また美しい男の子でしたけど、それはおいといて、妹の話もさることながら、ニウマ皇国の皇帝や皇女の話など、何やらきな臭いがするなあ。それ以上に、彼自身が何者なのかも気になるところ。

ようやくたどり着いたとはいえ、ここからが本番とも言うべきところだし、魔法ということになれば、後ろから追っかけてきてるエステニアも頼りになるだろうから、まずは合流してほしいなあ……って、結構差がついてるか?

謎に近づいたことで、危険にも近づいたということを感じさせる「夢」の出来事と、どこかに味方がいるのかわからない場所だけに、どういう展開になっていくのか気になるところです。

西方の夢に棲む姫君 クリセニアン夢語り 3 - ひかわ 玲子

Home > Series > クリセニアン夢語り

Page Top

Search
Recent Entries
Profile
  • id: deltazulu (deltazulu@booklines.net)
  • PageView:

Page Top