「特別親しい男女と言えば、まず妹たるこの私だろう!にゃんにゃんするならば先ず私であるべきではないか」
かなり激しく色々な点で間違っている感じだが、それを指摘する様な良識は周平にも薫子にも無かったりする。
それどころか駄目押しに、溜息混じりで薫子は言った。
「でもー。現に、今二人きりなのは匡平君と早苗ちゃんなのよねー」
平凡を愛する高校生・南部匡平と、金髪碧眼の美少女にして、自称某国王女の身代わりアンドロイド・パミルが、兄妹として暮らそうとする中で繰り広げられるコメディの第三弾は、パミルの家族が現れて……というお話。シリーズ最終巻です。
妹がでてくるぐらいまでならともかく、家族大集合するとは思わなかった。常識知らずな家族に振り回される匡平の様子はコミカルで楽しいですが、本当の家族が現れたことで、パミルとの関係に終止符が打たれることを寂しく思う様子には、ちょっと切ないものがあります。
まあ、そこは必要以上にシリアスにならないところが、このシリーズのいいところですけど。
パミルたちベルグマン王家の力を欲した軍隊が乗り込んできたときですら、思わず拍子抜けするような形で切り抜けていく展開は楽しかった。
今回のメインは何と言っても匡平のお相手話ですよね。内気少女早苗が勇気を出したら、パミルが反応しだして、さて、自分の気持ちはどうなんだろうとようやく考え出してくるところに優柔不断というか、特有の鈍さが見えるんですが、なるほど、こういう解決方法できたかとニヤリ。ぶっちゃけるまでもなく、表紙をみればわかりますよね。
最後に外伝として、目立つの大好きな匡平の友人・瑞人のお話が収録されていました。ちょっと蛇足すぎるんじゃないかなーと思ったりしたけど、いやいやどうして最後まで読んだら、すっごい微笑ましいお話じゃないですか。
イラストと相まって、ニヤリとさせられてしまう恋のお話でした。
模造王女騒動記フェイク・フェイク3 エイリアン・ネイション (HJ文庫)
榊 一郎
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