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[寺田とものり] 超鋼女セーラ外伝 超鋼聖女ベッキー 第一章 オデ娘による福音書

春日井絢乃の家は教会である。それも激しく貧乏な教会だ。講演会に忙しい父を当てにすることは許されず、ならば内職をするしかないということで、牧師見習いの絢乃はロボ娘のベッキーと共に、「悪魔祓い」の仕事をしていた。
今日も今日とて告白室にやってきた男から、なにやら悪魔のニオイがしてきて……

牧師見習いの絢乃とロボ娘のベッキーが、悪魔祓いをするというお話が描かれる短編集です。時系列が、「超鋼女セーラ」の三年前ってことで、やや幼いロボ娘たちの活躍が見れますが、これは楽しいお話でしたね。ラブコメ満載な超鋼女セーラとは違い、外伝は退魔バトル……というよりは、退魔をしつつ、ギャグしつつといった感じのお話でした。

なんせ、まともに悪魔祓いしたのは、一番最初の短編だけで、あとは、ニーソックスをはかせようとする悪魔とのドタバタとか、サービスエリアで三秒ルールを守る悪魔とのやり取りやらで、ぜんぜん倒してないもんなあ。
ギャグは、あまりにくだらないことばかりなので、うんざりすることもあるんだけど、思わず笑ってしまうところもあるのは、絢乃とベッキーのキャラクタのおかげかしら。

個人的に一番好きなお話は、第四節の「だから『F5連打』はサーバーに負荷をかけるからやめれっての!」ですね。電気代を払えなくなった二人が、一ヶ月の猶予をもらうために、他の料金滞納している人からお金を徴収するお話です。タイトルからまるっきり連想できませんが、他の短編のタイトルもみな同じようなものです。

で、何が面白いかといったら、ヲタクな人をだまくらかして、お金を巻き上げようとするベッキーの小悪魔っぷりです。普段から、明るい言葉でダークな責めをするベッキーなんですけど、少しずつ少しずつ、相手を絡めていきながら、外部要因はきっちり排除していく手腕が、すごい面白かったです。
仲間なのに、絢乃と対立し合うところとか、意味わからないけど、妙に笑えるものがあったし、読んでて楽しかった。

基本的には同じことの繰り返しなので、次も読むかといわれたら、ちょっと躊躇しちゃいますが、これ一冊だけなら十分楽しめました。ギャグをしつつも、さりげなく絢乃のことを思う姿とか見せてくれるベッキーの可愛らしさに、にやりです。

超鋼女セーラ外伝 超鋼聖女ベッキー (HJ文庫 て 1-1-5) - 寺田 とものり

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