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[鳥居羊] SAS 2

ヨーロッパの小国であるリヴォニア公国の陰謀に巻き込まれた立夏は、双子だと教えられて育ってきた紗友を守るために、護衛のアナスタシアから戦闘訓練を受けていたが、たまに彼女の様子をおかしく思うことがあった。氷のような表情に赤みが差すような……。
そんな二人の訓練をみて、紗友が胸に苦いものを覚え始めた最中、ひと段落ついたと思ったリヴォニア公国継承権問題に、新たな勢力が出てきて……

氷の女であったアナスタシアが立夏を意識して戸惑い、紗友がアナスタシアと立夏の距離が近づいていることに不満を持ちと、ふたりの女の子と、立夏の心情が綴られる中、再び立夏たちを狙うものが現れて、というお話。

いやあ、女の子二人の心境がいいですね。特に、アナスタシアの今まで覚えたことのない感情に戸惑う様が、たまりません。表情にはあまり出さないんですが、立夏に触れたり、顔を見たりしては、サッと顔に赤みが指したりするところが、初々しいったらないです。このもやもや感が何を指しているのか、はっきりと気づくのはいつなんだろう。

一方の紗友も、今まで自分だけに向けられていた立夏の笑顔が、アナスタシアにも向けられるようになったことを不満に思うようになってきて、今まで以上に、立夏にベタつくところが可愛いです。ただそれが、嫉妬から、当てつけのように行動してしまうところは、意外でしたね。立夏が好きだという初子の手伝いをしていたから、立夏への思いは、いわゆる恋愛とは違うのかと思っていたんですが、失ってはじめて気づく、みたいな感覚だったのか。
たぶん、自分でも良くないと思ってるんだろうけれど、抑えられないんだろうなあ。初子には可哀想なことしましたね。

そんなふたりに囲まれている立夏は、さて、どうするのかと思ったら、いきなり平和が破られて。

自宅が襲撃されたとき、どうなるのかと思ったら、いやはや、意外にも活躍したじゃないですか、立夏君。ただ、それが油断にもつながったのかなあ。命を狙われるという危機感をあまり持ってない感じがしたんですが、むしろ、狙われるとしたら自宅にいるとき、という思いがあったのかしら。テロリストというのは、周囲に被害をもたらすことを躊躇しないから怖いんだなと改めて思う次第。

紗友が助かったのは、運とか気まぐれみたいなものだと思いますが、うーん。ひょっとしたら、彼女の気持ちの揺れ方は、今後の大きなキーになるかもしれませんね。特に紗友の隠された事実は、フランが言い及んだように、更なる分裂を思わせるものがあるので、こういった外部な人が、意外な活躍をしてくれるんじゃないかと勝手に期待中。

SAS 2- 鳥居 羊

SAS 2
鳥居 羊

ホビージャパン(文庫)
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SAS 2 (HJ文庫 と 2-1-2) 作者: 鳥居羊, まったくモー助 出版社/メーカー: ホビージャパン 発売日: 2007/09/29 メディア...

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