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[富永浩史] 螺旋の国の3ドリル

モデラーでドリル好きな轟と竜一は、ドールとコスプレが大好きという委員長と、地下施設の見学会に参加した。普段見る事ができない坑道の中で、実物のドリルを見て、少年達が恍惚としていたとき、突然地震が起き、気づけば日本とは違うところにいた。しかもドリルを持った怪獣に襲われて……

モデラーの宮寺轟と海城竜一、ドール大好き委員長、今居翠の3人が、ドリルこそが最強となる地底世界へ行ったお話です。これはすごいですね。ドリルという言葉が出てこないページはないんじゃないかと思うぐらいドリルしてました。

僕自身は、ドリルに熱意なんて持っていませんし、工作にもそれほど興味あるほうじゃないですが、意外に面白かったですね。お調子者っぽい熱血君はそれほど好きじゃないんですが、モデラーたちの熱意やこだわりには、なんとなく共感できたりします。
うまく利用されてるなあ、なんて思うところもあったけれど、日常から工作道具を持ち歩くあたり少年達が、ドリル最強の世界で大活躍って展開は良かったです。まあ、これは恋の話もあったからなんでしょうけど。

委員長としてしか認識されていなかった翠が自分の名前を告げたり、轟の視線が魔法少女に釘付けになったらむくれてりする委員長や、作った像がどことなく委員長に似てしまったり、つい反射的に口をついてしまった轟の困る様子に、微笑ましいものがありました。こういう距離感大好き。

ただ、最後のほうは、何だかよくわからない展開でした。流れとしては普通なんだけど、どうにも捩れてるような、そんな感じ。ドリルだけに?
ちょっとスッキリしないところもあったんですけど、手法も嗜好も違うモデラーとドール者が、一致団結して、未来を作り上げる戦いは、熱いものがありました。やっぱ、この人の紡ぎあげる物語の雰囲気って、好きだなあ。

螺旋の国の3ドリル  - 富永 浩史

螺旋の国の3ドリル
富永 浩史

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