サノカタとユツキしかいない滅びかけた村に、二人の人間が流れ着いた。そのうちのひとり、サナと呼ばれる少女の手には、サノカタと同じ模様の刺青が刻まれていた。
「この娘が、血を流す……運命の女……」
それは互いの村で語り継がれた伝承。
サナは自らを儀式の生贄として、サノカタに殺されにきたのだ……。
う~ん。儀式を行おうとする者と、その儀式を逆手に取ろうとする者とのやり取りという展開で、どんな駆け引きになるのかと思いきや、しごく淡々と進んでいくのがもったいない気がしました。
もっとサスペンスに出来そうだし、もっと悲哀にもできそうなのに淡々。ラストも何か盛り上がってるようで、いたって平凡に落ち着いてしまう。
設定は面白そうなのに、何でこんなに微妙なんだろうと思ったけれど、やはり一番大きな問題は、感情移入できないところかな。
ユツキは「何で?何で?」を繰り返すだけで真っ直ぐというよりはおばかな感じだし、そんなユツキに惹かれていくサナの気持ちがさっぱり。どこでどうなったらそんな感情が生まれるんだろう。自分が汚れてるからきれいなものに惹かれると言われても、う~ん。
サナの兄タジヒも、自分勝手でとても「守るべき人」とは思えないし、あれほど言い伝えに拘っていたサノカタの決断もやけに唐突。
それぞれの感情は、わからなくもないんだけど……。
登場人物が四人しかいないのに、四人ともに感情移入できないままでは、ちょっと乗り切れませんでした。この辺りは好みの問題になるのかもしれませんが、僕には合わないってことだったんでしょうね。
陰月のヤジリ
時海 結以
booklines エントリー
時海結以
Trackback:2
- TrackBack URL for this entry
- http://www.booklines.net/mt/mt-tb-t.cgi/1101
- Listed below are links to weblogs that reference
- [時海結以] 陰月のヤジリ from booklines.net
- 陰月のヤジリ from Alles ist im Wandel 2006-09-05 (火) 00:34
- 陰月のヤジリposted with 簡単リンクくん at 2006. 9. 3時海 結以著ホビージャパン (2006.9)通常24時間以内に発送します。オ...
- 陰月のヤジリ from 読了本棚 2006-09-06 (水) 18:35
- すでに廃村と化した村にふたりだけで住むサノカタとユツキの兄弟は、客人(マロウド)を迎えた。滅びかけた村に流れ着いた少女とその兄。少女サナの掌にはサノカタと...











