(ちょっとそこのキミ)
呼ばれて返事をしたが、周囲の人は不思議な顔をする。どうやら頭の中で声がするようだ。
話を聞いてみるとイブキと名乗った声の主は、こことは違う世界から、言霊が詰まっている本と共に流れてきてしまったらしい。しかもそのときの衝撃で、身体と精神が分離してしまったとか。
信じる信じないはともかくとして、取り憑かれてしまったのならしかたがない。一沙はイブキの身体と本を探すことにしたが……。
異世界から流れてきた伊吹と、彼女に取り憑かれた一沙が、伊吹が失くした本を探すというお話。
明るく可愛く、でも小悪魔的なことも仕出かす魔女の伊吹と、ぶっきらぼうなくせにやることは真面目な一沙。この二人の会話はとても楽しいし、学校で町で、出会う人たちとの会話も面白い。特に一沙が所属している園芸部の部長は、強力ですね。
特に大きな山場があるわけでもなく、本を探すために町のあちこちを訪れ(まるで町の観光案内をしているかのよう!)、ちょっとした調べものをして、その最中に部活をやり、と淡々と進む物語なのに、何でこんなに面白いんだろう。
複雑すぎない設定の骨格がしっかりしているのと、物語を包む雰囲気とキャラクタが魅力的だからでしょうね。
この雰囲気大好き。
とりあえず騒動に一区切りはついたけれど、考えてみればあまり話は進んでないような?
何となく怪しい動きをしていたと思われる人物はまだいたし、ひょっとしたら五十鈴さんとの恋愛要素も出てきそうだし、そういえば條も出てきてもらわないとじゃないですか。この魔女め!
どうやら、話はまだまだ続きそうです。末永いお付き合いが望めそうです。
そうそう。僕は一沙が「この魔女め」と呟かざるを得ない状況になるシーンが一番好きです。ああ、なんて小悪魔伊吹。でも、僕は五十鈴さんを応援するけど。
一沙の態度にくすりと笑う五十鈴がかわいくてしょうがないです。
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