妹のクラスで爆発事故があったという知らせを受けた優毅は、自宅で妹の恋人であるという勇生に出会った。二人で話をしているときに現れたのは、爆発事故で死んだとされていた妹のクラスメイト。
様子がおかしいとふたりが感じたとき、優毅の家に話を聞きに来ていた刑事が少女に向かって発砲した。
だが、撃たれた少女はまるで意に介さずに勇生の元へ向かっていき……
強い思いから生まれるブレスレス。それはもはや人ではない。彼らにはいかなる攻撃も通用せず、唯一通じるのは、幻銃のみ。そんな幻銃を扱うことができる者たちが集まった非公式の組織 STAB ― ブレスレス・ハンターの物語。
わりと重い感じがするのは、優毅の性格が反映されているからでしょう。例え人を脅かす存在であっても、撃つという行為に躊躇する心理が、悩む姿がとても伝わってきました。正しい主張なのに押し付けがましく感じてしまう、復讐に燃える勇生とは反対ですね。
優毅と勇生の対比に、正義とは何かと思わず考えてしまいます。
それにしても、幻銃を撃つという行為が快感を引き起こすのであれば、それはある意味、罠ではないかと疑ってしまいます。これは本当に人類を救うための兵器なんでしょうか。
人類を救うための戦いなのに、戦う者たちに何かしら不安を誘われてしまう展開に、読めば読むほど不安になりました。
物語の中に潜む危うさには思わず背筋が寒くなりますが、ふたりの戦う理由となった少女の行方がハッキリしないし、いまだ明かされてない幻銃の秘密も気になります。
これは続きが待ち遠しいですね。
ブレスレス・ハンター(1) HJ文庫
葛西 伸哉
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