光輔とサンドラが魔獣と戦う決意をしたとき、助けてくれたのはアルマディンと名乗る赤毛の少女だった。あちらの養成学校でトップを争う間柄だったという二人は、どうも仲が悪いらしい。魔法が使えないサンドラが、アルマへの反発心から、魔獣退治に参戦することを恐れた光輔は、サンドラに内緒で、アルマの手伝いをすることにしたが……
世界を守る「リング・キーパー」からやってきた魔法使いのサンドラと、彼女の魔石を取り込んでしまった少年・光輔のボーイ・ミーツ・ガールの第二弾。今回はサンドラのライバル、アルマがやってきて、魔獣退治に光輔を手伝わせようとして……というお話。
相手を思うが故の行動が裏目に出るというのは、良くあるお話ではありますが、サンドラの気持ちも、光輔の気持ちもわかるだけに、難しいものがありますね。
一方、サンドラの不機嫌の元であるアルマは、はじめは高飛車というか嫌味っぷりに、あまりいい感情を持たなかったんですが、サンドラがいないところでは素直なやり取りを見せてくれて、さらには光輔が困らないよう、さりげない気遣いを見せてくれたりして、ああ、彼女の本当の姿はこうだったのか、と魅力を見せてくれましたね。彼女の良さが少しずつ見えてくるところがホントうまいです。
魔獣を放っておけないことから、いつしかアルマといる時間が増えて、逆にサンドラとのすれ違いが生まれて。アルマがサンドラに対して突っかかる原因を知ってしまったことなども、彼の不安に拍車をかけてしまったんだろうなあ。
ちょっとした出来事がきっかけて、つい口に出すつもりもなかったことまで告げてしまった時のシーンは、言ってしまった直後の激しい後悔が見えるだけに、つらいものがありました。
でも、相手を思うからこその怒りであったのが伝わってきていたので、ここから二人が仲直りに向かっていくところが、とても良かったです。
いやあ、面白かった。
今までいがみ合うようなライバル関係だったアルマとサンドラが、お互いを高めあうためのライバル関係へと変わっていく展開が素敵でしたね。口先では嫌味を言い合うこともあるだろうけれど、相手を認め合ったふたりのやり取りは、今後も見ていきたいと思いました。
あとは、もうちょっと、サンドラと光輔の間のラブ寄せがあってくれれば……。いや、今の恋人未満な距離感もいいんだけど、できれば、もっとニヤニヤしたいのです。
このあたりが次作でどう動いてくるか、楽しみですね。
銀槌のアレキサンドラ 2 (2)
上野 遊
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