目を覚ますと隣にイハナがいる。そんな毎日を愛しく思うが、コウは「公式の恋人」のサクラがいて、しかも彼女は、文化祭にあわせて、こちらに戻ってくるというのだ。けじめをつけるためにもこのことをサクラへ告げようとするコウだが、イハナはそれをよしとせず、今までどおりいて欲しいという。どうすべきかとコウが悩んでいる間に、町では「現実にはありえない」出来事に遭遇する人たちが多発してきて……
「恐るべき何か」の「前兆」を意味する「モンストラム」を副題としたとおり、悪魔のミカタ 666の第五弾は、これから起きるであろう物事をいろいろ予感させるお話でした。
いつもと同じ日常の中、ちょっとだけ何かが起きている。違和感を覚えても、何が起きているのかわからない。キャラのやり取りや、ノットB問題についての考察だけでも面白いのに、ところどころで引っ掛かる物事が、喉に刺さった魚の骨じゃないですけど、気になって気になって仕方ない。
それにしても、今作のイハナは可愛いかったなあ。普段はともかく、コウと二人っきりでいるときのデレっぷりは、凶悪なまでに可愛い。寝起き姿もいいけれど、コウに見つめられて、照れるところとか、どうしてくれようかと思いました。
一緒に寝てるのに、ただ寝てるだけっていうのは、どうかと思いつつも、この二人らしくて、思わず顔がにやけてしまう。
そんな日常もいいけれど、一番気になるのはノットBの動向でした。が、動きが無いというだけで、これだけ不安になるのもすごいですよね。いったいノットBは、何を考えているのか、どういう状態なのかを、みんや無玄などが、推察していくやり取りに、頭脳戦っぽいものを感じて、ゾクゾクさせられる。
しかも、異なる思惑を持つものが、同じテーブルについたりしてるんですから、先読みを許さない状況にドキドキする。
また、コウを襲う状況がきつくて。もうひとりの自分が生まれたことで、今まで気づいてなかった内面をさらけ出されて、不安定になってるところに、サクラの話がきたら、ああ、折れる……堕ちる……。
イハナの倒錯した思いが、むしろ甘美に思えますが、さて、これからどうなっていくんでしょうか。
ノットB、無玄、ゼロ、日奈、夕陽を連れた男、そして文化祭など、気になることが多いだけに、続きが楽しみでなりません。
悪魔のミカタ666 5 (5)
うえお 久光
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