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[入間人間] 嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 3 死の礎は生

バレンタインの季節に、僕のちょっとした一言から、ダイエットを始めたまーちゃん。包丁で体の肉をそぎ落とすのを辛うじて止めて、何とか普通にジョギングと称した散歩に誘導することができたが、ある日、疲れ切って寝ちゃったマーちゃんを背負って、夜道を歩いていたとき、目の前に女の子が現れた。血染めの服を着た女の子は、死んだはずの妹にそっくりで……。
そして次の日、朝礼で美化委員会の委員長が惨殺されたという知らせがあったとき、僕は妹のことを思い出して……

動物連続殺害事件の標的が人間へと変わってきたころ、死んだはずの妹がみーくんの前に現れて、というお話。

バレンタインの季節っていことで、表紙はチョコをまーちゃんですが、みーくんのために尽くしたり、じゃれてくる姿がとても可愛い……んだけど、8年前のチョコとか渡されると何気に怖いし、みーくんが女の人とちょっと触れ合っただけで、グラウンドを整備するトンボが飛んでくるんだから、嫉妬の怖さがハンパじゃない。まーちゃんに言い訳するみーくんの言葉が、何気に甘くて好きだったりしますが、命がけだから大変ですね。

さてさて、みーくんの妹らしき人が現れてという展開。そもそも、みーくんに妹がいたかどうかすら忘れてたので、突然出てきた感があったんですが(ええ、忘れっぽいさ)、幼い頃から妹に虐げられてたみーくんの過去に涙を誘われるばかり(面白いけど)。

生きているのかいないのかわからない状態で話が進みつつ、ついに現れた女の子とのやり取りが、とても微笑ましい。いや、足蹴にしまくったり、ナイフつきつけてきたりする凶暴な女の子なんだけど、みーくんが危機感を見せないので、ツンな子にしか見えなくて……って、僕の頭は茹だりすぎかもしれない。気をつけないと。

まーちゃんと女の子だけじゃなく、学校の生徒もいい味出してたなあ。みーくんに冷たい同じ委員会のクラスメイトや、まーちゃんを狙ってる軽薄な男など、何とはなしに不安を呼び寄せてくれてましたが、個人的大ヒットしたのは、みーくんと同じ部活にいる伏見さん。文字で他人との意思疎通を図る変人さんですが、そんな彼女が感謝と肯定の言葉を放ったことに、やられました。さらに、そのあとの動揺しまくり&修学旅行のお土産にかまけてアケチするところには、惚れるしかない。
いや、実らない恋だし、僕としてもまーちゃんの方が好きなんだけど、それでも、まーちゃんに気づかれないよう頑張ってねと応援したいかな。

そんな具合に、登場人物たちの関係や心情から見える壊れた日常は、とても魅力あるんですが、それ以外がちょっと物足りないかなあ。まーちゃんを連れて、事件の捜査ができないってのは、結構足かせなのかもしれない。いや、犯人とか以外だったし、面白かったんだけど、まーちゃんや妹話のほうがインパクト強くて。

特に最後のまーちゃんvs女の子のときは、まーちゃんの恐ろしさ爆発しまくってたので、事件なんてそっちのけでした(僕の意識の中では)。

クラスメイトが歯牙にかかったのは、仕方なくも哀しいものがあるなあと思ってたら、そうか、そうきたか。最後の1ページで、絶たれた望みが心に痛くてしょうがない。

ところで、まーちゃんは何か気づいているのかしら?ちょっと気になる。

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん 3 (3) (電撃文庫 い 9-3) - 入間 人間

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