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[竹宮ゆゆこ] とらドラ5!

夏休み明けの文化祭。やる気のなかった 2-Cの面々は、人気投票トップには豪華商品が出るというアナウンスで一変した。実行委員の春田がコスプレ喫茶を提案すれば、女生徒はホストクラブを提案してと大騒ぎ。いつの間にやら、三十路ライフを送ってる(独身)担任、恋ヶ窪ゆりの策略により、プロレスショーを行うことになったが、それはそれ。クラスが文化祭に向けて一丸となっている中、大河の父親が竜児の前に現れて……

文化祭に一丸となっている学校のお話と、大河と父親の関係について語られるお話ですが、素晴らしい。ほんと素晴らしい。いつも以上にコメディ要素が多くて、ニヤニヤと爆笑の連続かと思いきや、父親パートについては、結構シリアスで、もやもやしたものが残って。そこから迎えたらストの怒涛の展開は、鳥肌が立つほどの感動を覚えました。ああ、もう、最高。

それにしても、初っ端の文化祭に向けての話は、笑いが止まらなかったなあ。特に独身三十路ライフを送ってる恋ヶ窪ゆりのセリフは、たまりません。生徒に向かって何を言ってるんだ、あんたは(笑)。

普通だったら、絶対やる気なんかでないプロレスショーなのに、いつの間にかみんなが取り組むようになったのは、亜美の力がありましたよね。不満をくみ上げて導いたり、分裂が起きたときには宥めたりと、大人な対応を幾度となく感じて、メインの五人の中では、一歩進んだ成長を感じました。いまだにみんなの前では、仮面をかぶりまくってるし、文化祭の時のSMショーなど、はっちゃける場面もまだまだありましたけど。っていうか、大河と結構仲良いですよね?

楽しい雰囲気の裏側では、大河と父親の関係が描かれてましたが、話だけ見ているといい事のようなのに、不安を煽られまくりで、単に離れることになるのかもしれない竜児の気持ちが見えてるのかなと思ってたんですが、ぜんぜん違いました。みのりんが動き始めて、やっとわかりましたよ。ただ、竜児からしたら、素直に頷けないところもわかりますよね。間違っているとも思いたくないのは、やはり父親に対する想いというか、憧れがあるんだなあと思わされました。

文化祭が始まってからの展開は、楽しくもあり、それ以上に不安にさせられるものだったので、例のことが発覚したとき、胸が締め付けられる思いでいっぱいになりました。竜児の悔やむ気持ちも、辛いなんてもんじゃないですよね。

これだけの重苦しさを解き放ったのが、躓いた大河の立ち上がる姿でした。他人からどう見られても、彼女のために応援する竜児とみのりんの姿でした。これだけでも心に残ったのに、最後の福男な話といったら……。ストレートに胸に来る熱き思いに、やられました。みのりん、かっこよすぎ!とても文化祭であんな仮装した人と同一とは思えないよ!
大河が心に負った傷を癒したのは、彼女を大切に思う人がいたからだという展開に、温かい気持ちになりました。最後のキャンプファイアシーンも良かったよねー。ああ、青春って素晴らしい。

それにしても、みのりんのぶっちゃけトークには驚かされましたが、ひょっとしたら竜児を?と思わせる節もあってニヤニヤがとまらない。でも、竜児は、微妙に大河方面に……な気がしないでもない。っていうか、北村がいきなり参戦してきた気がするんだけど、どうしたんだ?そういえば、文化祭で店を回ったときにも、妙なこと言ってたしなあ。
今回は恋愛よりも友としてのお話が強かっただけに、次なるステップである恋愛の行く末がどうなっていくのか楽しみですね。

とらドラ! 5 (5) (電撃文庫 た 20-8) - 竹宮 ゆゆこ

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