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[有沢まみず] いぬかみっ!13 完結編 上 hop step dash

それはひどく奇異な光景だった。曇り空の下、犬神の女の子たちが涙を流し、その中心には、薫を復活させるための儀式を始めた四組の精霊がいて、仲間から離れたところに、ともはねがぽつんと寂しく座っていた。、啓太は全身に包帯を巻かれて横たわっていて、さらに奥のほうでは、仏壇に飾れるような仮名四郎の写真があった……

薫を復活させるための儀式が始まろうとしているのに、なぜ、こんな暗い雰囲気なのか、というところから始まる完結編の上巻です。いったい何があったのかと思ったけれど、回想シーンを見てみれば、いつものいぬかみ式ドタバタでしたね。

犬神たちが一堂に会したってことで、まずは宴から始まるんですが、こういった何でもないところの雰囲気とか、ふと涙がにじむ気持ちの高ぶりかたとか、うまいですよね。久しぶりにみなで会えたことの嬉しさが伝わってくる様子が楽しいです。
いつの間にやら、啓太が他の犬神たちに好意をもたれるようになったを実感して、うきうきになってるところをさりげなく、けん制するようこも素敵。思わずケイタマスターと呼びたくなる。

今回はたゆねが可愛かったなあ。お風呂で大変な目に合いまくりでしたが、ケイタにドキドキしていく様には、ニマニマしちゃいます。実らない恋になるかもしれませんが、その気持ちを大切にしてほしいですよね。

そんな楽しい雰囲気も、なでしこが何かを仕掛けてくるかもという緊張感から、儀式が本格的に始まると変わっていくんですが、ついにブラックなでしこの本性が見れましたね。かつてのようこと同じ気持ちであったというところは、ああ、なるほどと思ったり。
視野が狭くなったなでしこに対するのようこの言葉には、熱いものを感じました。

自分の闇を認め始めたことから、一件落着になるかなと思ったけれど、そう易々と照らされるほど、心の闇は浅くなかったようですね。認めつつ、だからこそ、自分を認めてくれた人のために、仲間のために、と突き進むなでしこの気持ちに切ないものを感じました。

最後の言葉によって、どうなっていくのか。
下巻がとても楽しみです。

いぬかみっ! 13 完結編 上 (13) - 有沢 まみず

いぬかみっ! 13 完結編 上 (13)
有沢 まみず

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いぬかみっ!13 完結編(上) 有沢まみず 電撃文庫 from ねれの巣 2007-04-11 (水) 11:17
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