海洋調査船「はやせ」は、爆発して10分で沈没しつつあった。乗員を助けたために、海に落ちた守屋と五乃坂の行方は知れない。漂流したものが生存できる時間の限界は 48時間。ならば、急がなくてはと、動き始めた大牟田たちだが、敵の動きは早かった。
捜索用の端末がすべてウイルスでやられており、データがすべて飛んでいる。さらには救難要請も断られ……
変異種採集者を目指す物語ですが、今回は前作の続きで、海のサスペンスです。守屋と五乃坂が漂流して、助ける手段が封じられてという始まり。
う~ん。面白いんだけど、ちょっと乗り切れない。場面が次々に変わる展開が、微妙にハマらず、盛り上がり始めたら次に行ってしまう印象でした。なんか、こう気分がリセットされてしまうような感じ。
語られる視点が、二つ三つぐらいだったら良かったんだけど、篤志たち、大牟田たち、敵1、敵2、先輩、さらにいくつかあるという具合に、あまりにも多くのところから語られてたので、ひとつひとつが薄くなってるのかなあ。
話自体は面白いだけに、もったいない。
ただ、後半に入ってからは、広がっていた話が徐々に収束してきたせいか、いいテンポでした。先輩があまりにも万能すぎというか、うまく行き過ぎなきらいはあるんですが、全員が自分のできることを駆使して、救助へ向かう姿は良かったです。人と人との繋がりの温かさを感じられました。
個人的に好きなシーンは、あの洞窟のところですね。いろいろ苦難があり、死を覚悟するようなことがあっても、レイスハンターをめざすのは、大きな感動があるからだということが伝わってくるシーンは、気分が高揚するものがありました。
テロだの殺人だの拷問だのと、きな臭いものがいろいろ描かれていますが、夢や希望や冒険する心を忘れないところが、この物語のいいところですね。篤志にはこの気持ちを忘れてほしくないなあ。
これで海龍の遺産も見れたし、いい人たちと手を組むことができましたが、逆に篤志への包囲網も固まってきましたね。貞教の気持ちの変化があまりにも急激で、ん?と思ったり、かの人がいきなりそっち側と言われて、ナンダナンダと思ったりしますが、残り二巻でどう決着をつけるのか、楽しみです。
シリアスレイジ 5 (5)
白川 敏行
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