由宇から遺産の情報を奪った黒川たちは、遺産犯罪に対抗すべく、遺産を破壊していった。死者を出すテロリストとしての行動に憤る者もいれば、遺産の破壊に喜ぶものもいる。世論が真っ二つに分かれている中、由宇はまるで動こうとしなかった。体力が回復していない事もあるが、それ以上に生気がなく……
遺産の力を手に入れた黒川率いる海星の謀略に、後手に回るADEMや由宇たちのお話ですが、いやあ、やっぱり面白い。前半はちょっとゆっくりでストレスたまりましたが、後半に入ってからの怒涛の展開にページを捲る手が止まりませんでした。
遺産の知識を奪われて、体力的にも不安のある由宇でしたが、ここまで覇気がなくなるとは思いませんでした。煮え切らない態度に、心配よりも苛立ちを覚えるほどでしたが、やはり峰島勇次郎の存在というのは大きいんだなあ。
皆が皆、由宇を励ます中、最も驚いたのが麻耶の行動でした。挑発のための勝負をしかけるのはわかりますが、一対一で武器を使えるとはいえ、由宇をあそこまで追い詰めるとは……。いやはや恐ろしい女の子です。でも闘真に対して「由宇さんを守ることに専念してください」と言うあたり、健気ですよね。ああ、かわいいこと。闘真もちゃんと言ってやらんと!
由宇のスイッチを入れたのは、闘真が告げた言葉によるものなのか、それとも行動によるものなのかはっきりとはわかりませんが、ともあれ、スイッチが入ってからの由宇はかっこよかったですね。全世界がきりきり舞いさせられていた海星相手に、たったひとりで立ち向かう強さに、拳が熱くなります。やっぱ、9Sはこうじゃないと!
海星とて、ただやられるわけなく、お互いが知識と力を駆使して闘うところは、由宇をしてピンチピンチの連続なんですから、すごかったですね。さすが、己の正義を追い続ける男。
さらに、マモンと八代の歪みながらの不思議な関係とか、LAFIサードとファーストの邂逅など、そこいらじゅうの物語に引き込まれましたが、その中でも最も印象に残ったのは、由宇の闘真への思いですね。冷静たろうと必死にならねばならぬほど動揺した由宇の姿に、闘真の存在の大きさを感じます。海を見ながら話し掛ける姿に、懇願する姿に、グッとさせられました。
一度目は同情からのような気がしましたが、二度目はきっと愛情からですよね。
ようやく一息つくのかと思ったら、エピローグでもまたすんごいことになってますね。麻耶が何を見たのか、何に気づいてしまったのか、気になるところです。っていうか、まだ由宇たちも安心できる状況じゃないですしね。ああ、気になる!続きが待ち遠しくてたまりません。
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