「サンタさんにお願いがあります―」
いつの間にか、有海の留守電に小さな男の子の願い事が録音されるようになった。
不思議なことに、メッセージの登録日が10年前の日付になっている。時間を超えて電話が繋がることなんてあるのだろうか。
不思議に思った有海が電話の発信元を追ううちに、兄の航一の元クラスメイトで、現在有海の同級生である春川に出会い……。
甘く切ない青春物語といったところでしょうか。ふわふわした少女とどこか欠落している不良(みたいな)の恋愛。帯に書かれていた心が擦り切れるような展開とは思いませんでしたが、淡々と進む物語の中に、どこか哀しさを感じました。
似た雰囲気ゆえに惹かれるというのがよくわかる描写で、どちらの危うさも感じられるだけに、不安が心をつかんで仕方ありませんでした。
あまりにも拙い恋。あまりにも先を考えない刹那的な恋が繊細に描かれますが、となれば、ラストがどうなるかは誰もが想像できると思います。
現代っ子の物語なのに、どこか一昔前のお話っぽくも感じました。
最後の電話に思わず涙。
ただ、盛り上がる部分はあるんだけど、強い印象は残らない感じ。
もう少し何かが欲しかったな。
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壁井ユカコ
Home > 文学・歴史・その他 > [壁井ユカコ] NO CALL NO LiFE
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