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[三雲岳斗] アスラクライン 5 洛高アンダーワールド

困惑したような顔をして嵩月が智春のところへひとりの少女を案内してきた。彼女は先日ちょっとしたことで知り合った、どこか小動物っぽい感じを受ける沙原ひかりという先輩。
「これ、あとで読んでください。お願いします」
とひかり先輩は皆の前で僕に手紙を手渡して……。

今までどこか報われなかった智春に対して、好意を寄せてくる女性ひかり先輩が接近という展開。まあ、この辺はパターンだよね、というような出会いから始まる物語ですが、羨ましさが微妙に感じないのは、苦労が多すぎるからでしょうか。
特に大きな盛り上がりというのがあるわけではないんですが、心くすぐられる思いのぶつけ合いがとても素敵。

そんなひかり先輩が属しているのは、今まで陰に隠れていた第二生徒会。いや、もう生徒会の数が多くて何がなんだかわかりませんが、金に厳しい(汚い)ところみたいです。やることがけち臭いというか姑息ですが、無駄に考えられてます。圧倒的存在感を持つ第二生徒会会長の六夏の自己中っぷりが面白くてしょうがない。
ひかり先輩の可愛さはなかなか良かったんですが、ぼくは嵩月派だからと、平然と構えていたら、最後の最後、ひかり先輩がちょっとお姉さんぶるところでクラってきたのは内緒です。

わりとノリだけで進んでいくお話でしたが、智春の兄の遺産は、ちょっとリアルでした。一瞬ではあるものの「一巡目の世界」を感じる恐怖が伝わってきました。まあ、嵩月からしたら役得?みたいな感じがあるかもしれないけど。
ついに智春が動き出す決意をして幕を閉じる物語。これはちょっと平穏から別の方向に行くかもしれませんね。楽しみです。

そういえば、嵩月さんの出番が少なかったせいか、嵩月さんが主役のおまけ短編が巻末に収録されています。あまりのあまりの可愛さにメロメロになりそうでした。
次回も期待します。大いに。

アスラクライン〈5〉洛高アンダーワールド (電撃文庫) - 三雲 岳斗

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