七倉のもとから逃げ出して二ヶ月。「食事」のために純たちは「除霊相談所」なるサイトを立ち上げ、寄せられる問い合わせから、モノに関わるものを選別してきた。
そんなある日、奇妙な問い合わせがきた。姪に呪われそうだから助けてくれという。呪いは専門外と断ったものの、詳細な説明を読んでみれば、どうやら自分たちが京都でやったことが、姪である少女に悪影響を及ぼしたようだ。
しかたなしに、家を訪ねてみたら、依頼人は死んでおり、その脇には少女が座っていて……
自分たちがまいた種により、モノに憑かれてしまった少女を巡るトラブル話。
いい意味で普通の話になっており、引きつける力は前作よりも上だと思います。深刻な話なのに、不思議とさらっと読ませてくれますよね。クールな展開は相変わらずいいです。
どこか達観しつつも、人間であることを諦めきれずに動き続ける姿はいまだ健在。わずかながらでも、可能性があるのであればというところなんでしょうか。少なくとも、それを許したら戻ることはできないでしょうからね。
あまり深く描かれてはいませんでしたが、逃げてからはじめて十文字のことに触れたときの二人の会話が印象的でした。
ちょっと都合のいい展開ではありましたが、とても切なく、それでいて希望を持たせてくれるラストがよかったです。
今後どう話を広げていくのかが気になりますね。
哀しみキメラ (2)
来楽 零
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