その夜、ウルク・ティグレーは、神殿からその姿を消した。
ただでさえ危険極まりない立場のウルク。知らせを受け取ったフェリオは、すべてを投げ打って
神殿へ急いだ。のらりくらりとフェリオの追求をかわそうとするカシナートは告げた。
ウルクを発見した、と。
外傷は無い。何かをされた形跡も無いというウルクだったが、会いにいったフェリオを待ち受けて
いたのは、残酷な"事実"だった……。
このシリーズでは強い女性が結構出てくる。はじめから強い女性もいれば、次第に強くなる女性
もいる。本作では神官のメイヤーがそれにあたるかな。
「私は貴方達に屈しない。この神殿の自治権は、自らの力で護ります」
そう言いきった頼りなかったはずの彼女。う~ん。かっこいいね。
そしてウルク。まさかこういう手でくるとは思わなかった。これを山場と言わずして何と言おう。
あのセリフを言われた時のフェリオの心情を考えると心が痛む。
本人に恋心が芽生えているのかいないのかわからないにせよ、大事な人であることには変わりない
のだから。それにしてもウルクよ……。つらいなあ。
フェリオもウルクもそうだけど、それ以上にシアがかわいそうでしょうがない。
優しくされればされるほど、己のしたことの罪におぼれてしまうでしょう。
あの涙がいつか別の意味で流されますように。
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渡瀬草一郎 / 空ノ鐘の響く惑星でシリーズ一覧
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