事件なんていうと「なんか大袈裟だね」と丹下あたりに笑われそうだけど、そんなの気にしねえ。
下校時に起こることは、野良ネコに遭遇して癒されることだって、夕日がバカみたいに綺麗でちょびっと感動することだって、好きじゃない同級生から面倒な頼まれ事をされて、不快になっちまうことだって、とにかくなんだって、おれにとっては事件なんだから。
これまで学校が近すぎて下校気分を味わえなかった池田十勝が、美人だけどネガティブ思考の千歳、自分大好きのグラマーな丹下、ちんまい写真家の咲と、一緒に下校ライフを楽しむお話です。
おお、これはいい。友達といっしょに下校するというのは、特別大きなイベントがなくても、楽しいってことが伝わってくるお話だなあ。
個性豊かな女の子たちのおかげでコミカルだってこともありますが、待ち合わせ場所を決めるとか、ただそれだけでも話になるから、学校って素敵な空間だと思いました……自分の過去はさておく。
どの女の子たちもかわいいけど、面白いのは、ネガティブ思考の妄想が止まらない千歳ですね。自分が他人からどう見えているのかまるでわかったおらず、嫌われていると思い込んで、落ち込んでしまうことが多いけど、友達ができたことでブレーキかかるようになったのはいいことだと思います。時折みせる十勝への思いにはニヤニヤさせられる。相合傘とラブレターはヤバいですヤバすぎです。
超ナルシストの丹下も、かわいさを自慢しながら努力を怠らない姿勢がいいですね。こういう頑張る子は応援したくなります。見栄っ張りな様も可愛いし、さりげなく十勝を意識し始めたところが良いです。
今回はさきっぽこと咲のお話があまりなかったですが、さて彼女はどんな思いで、この下校を楽しんでいるんでしょうか。続きがとても楽しみです。
神明解ろーどぐらす (MF文庫J)
比嘉 智康
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