「君の父上のことについては、いつか話そう。今はまだそのときではない」
「なんで今はだめなの?」
「君がその手に剣を握ったからだ」
両親の元を飛び出して旅をするレーレとユユが、人と魔女たちの争いに翻弄されていくシリーズの第三弾。今回は、レーレが騎士セルジュと主従関係を結ばされて、湯湯との距離が開き始めるお話です。
セルジュのものになるという意味を、じわじわと感じる展開は、嫌な気持ちになってくるなあ。優越感の意地悪さに、ユユがどんどんと萎れていくのがやるせない。レーレはユユのために動いてるのに、それが伝わらないんだもんなあ。
そんな中、魔女討伐隊「雨雲」と共に、魔女討伐へと向かうセルジュとレーレたちでしたが、ヨナハンの狂気じみた行動のせいで、どんどん苦しくなるから、ドキドキする。ひとりだったら切り抜けられることでも、という展開は、重苦しくてたまらなかった。
一方、討伐隊に加わらなかったユユの方にも危機が訪れてましたが、彼女の心境の変化が、意外でもあり納得させられるものでもあり。
ユユが、子供を救ったのは、レーレという存在が遠くなったことの代替なんじゃないかと思ったりもしたけれど、最後の一喝は、きっとユユが変わったことの表れなのかもしれない。このあたりは気になるところですね。
きっと約束は守られる……とは思うんだけど、このままいくと、レーレがヨナハンのようになってしまわないか不安でいっぱい。
いつも心に剣を〈3〉 (MF文庫J)
十文字 青
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