「王ならば涙を見せるな。有事のときならばなおさらだ……まだ終わっていない」
決意を込めた言葉。
「ワシらは ― 独立交易都市はまだ敗北を喫したわけではない」
都市を守る騎士になることを目指す新人騎士セシリーと、刀を作ろうとしない刀鍛冶のルークが、「聖剣」を巡る戦いに巻き込まれていくファンタジーの第七弾。今回は、悪魔と化した戦士が、独立交易都市に襲いかかるお話です。
これは面白かった!
目の前に広がった絶望的光景を見て、それでも立ち向かう者たちのなんと熱いことか。セシリーに発破をかけるアリアを筆頭に、少女王とリサの力なき者たちの戦いなどなど、いろいろありましたが、やはり一番グッときたのは、立ち上がる市民の姿ですね。守られるだけでなく、自分たちの手で都市を守る。その覚悟にやられました。
もちろん、そんな姿を目の当たりにしたら、セシリーが燃えないわけがない。絶望的光景に後ろ向きになっていた自分を奮い立たせる奇跡に、こちらまで泣きそうになった。
ふっきったあとのセシリーはまさに無敵で、いやはやのせると怖いわこの人。
セシリーが立ち上がれば、ルークも負けるわけがなく。この二人の見栄っ張りぶりは、ほんといいな。好きな人がいるからこそ頑張れる、そんな関係が素敵でした。思わず「私の男」「俺の女」発言してしまうぐらいなんだから、まったく素直になっちゃえばいいのにと、ニヤニヤした。
さて、帝国が何をしたいかはわかったものの、そもそもなぜそこまでして魔剣を集めるのかについてはまだ見えてこないなあ。今回の襲撃はまだ始まりに過ぎないようなので、今後どうなっていくのか気になるばかり。
聖剣の刀鍛冶 #7 (MF文庫 J み 1-15)
三浦 勇雄
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