「珍しいよね。ヤトちゃんが竜太に絡んでくるなんて」
「ふむ」
腕を組んだまま、高槻さんが龍造寺さんたちが出て行ったドアを見やり、ニヤリとほくそ笑んだ。
「これは、面白いことになるかも知れないな」
世界征服を企みながら、悪いことができない女の子と、彼女を守る(面倒を見る?)べく、秘密結社に入った赤尾竜太が繰り広げるほのぼの物世界征服物語の第四弾。今回は、悪の秘密結社に所属するドラゴン・リンドヴルムの正体は竜太ではないかと、龍造寺さんが疑いを持ち始めるお話です。
朴念仁な男の子を取り巻く恋する女の子たちの競争が、とても楽しいなあ。抜け駆けしようとしてもできず、でもそれぞれおいしい思いはして。恋する女の子たちの可愛さがたっぷりでした。
そんな良いぐらいに均衡している三人の間に、龍造寺さんがちょっかいを出してきたわけですが、竜太は正体がばれる危惧をして、千沙とありすは正体がばれたらライバルが増えることを危惧するあたりにニヤニヤ度が増すわけで。
お風呂をのぞかれたり寝込みをおそわれたりと、龍造寺さんの正体を探る行動は、あまりにも稚拙でしたが、そんな龍造寺さんから竜太を守るべく、恋のライバルが協力しあう展開が楽しかった。
一方、白虎方面では、女の子の怖い一面が見えましたが……いったいどうなるんだろ。彼女の思惑がいまいち見えないからなあ。だからこそよけい怖いんだけど。
とまあ、ちょっぴりなシリアスさがいい感じにスパイスになってますが、それよりなにより龍造寺さんの最後の行動にびっくり。いやはや、危惧はやはり起こってしまうものなんですね。しかも、積極的に動きながら最後の一歩が踏み出せない二人にとっては、もどかしい方向に!
これは、今後の恋の展開がとっても楽しくなりそう。
二人で始める世界征服4 (MF文庫 J お 8-4)
おかざき登
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