そのころ彼女はまだヘルガではなかった。
両親の元を飛び出して旅をするレーレとユユが、人と魔女たちの争いに翻弄されていくシリーズの第二弾。今回は、明るくまっすぐな聖騎士ヨナハンと再会し、彼の故郷へと連れられていったら、そこで魔女裁判と遭遇し……というお話。
これは……やるせない。
レーレとユユは、兄妹として旅をすることにしたものの、ユユの中には、先日の魔女裁判の恐怖が刻まれ、レーレはユユと離ればなれになったことの恐ろしさを知り。
頑なな心の中に、燃えるような思いを感じて、相変わらずの距離間が、ちょっとずつ近寄っていってる……と思ってたら、まさかここに入り込んでくるか。
ヨナハンとの再会は、家族とかそういった温かさを感じるきっかけになったと思ったんですが、こちらもこちらで魔女裁判に関わったら、そりゃ人も変わるわ。
まっすぐなだけで生きてきたヨナハンが、愛する人のために手を汚していくところは、何とも言えない気持ちになる。
しかも、それが……ねぇ?
現れた魔女から託されたものを受け取る魔女。
恨まれるいわれのなかったはずなのに、恨まれる羽目になったヨナハンも辛いけど、レーレもやばい。守りたいものがあって、そのために身を挺して戦おうとしているのに、そのことが亀裂を生んでいくであろうことが目に見えているんですから。
育んできた思いが崩壊することを目の当たりにしただけに、同じ事がレーレとユユの間で起こりそうで、不安が募るばかり。
続きを読むのが怖く、でも読みたい。そんな気持ちでいっぱいです。
いつも心に剣を〈2〉 (MF文庫J)
十文字 青
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