「『死ね』とかすぐ言う芝蘭ちゃんは、もったいないな〜」
「何がもったいないのよ?」
「かわいさがちょっと減っちゃうよ」
どうして、こいつはこういうことを平気で口にするんだろう。
「死ね」なんてお前にしか言わないわよ、バカ。
おかしな人が集う私立御伽坂学園の中でも、学園公認のスター選手である「十哲」と呼ばれる十人は、特に奇人である。学園内の警察とも言うべき「当局」の一員であるアキラは、今日も今日とて「十哲」が引き起こす or 巻き込まれる奇妙な事件に立ち向かうが……というシリーズの第二弾。今回は、三奇人の一人がアイドルに勝負を挑まれるお話と魔道VSサイエンティストの、全知全暴久我原さんの優しさがちょっぴり見えるお話と、十哲の水泳大会模様の四編からなるお話です。
これは楽しかった!
初っぱなの「天ノ下芝蘭よ、愛を描け。」では、強気な芝蘭の弱さが見えてくるお話なんですが、それを支える三奇人の関係がとてもステキなんだ。
お互い分野は違えど、尊敬するところがあるからこそ聞ける言葉があり、生まれるアイデアがあり、支えることができる。
共に戦う三奇人の関係に、仲間っていいなーと思いました。
二話の「渡会竜太朗は呪い殺す。」も、相手を呪うお話なのに、ステキなラブコメになってて楽しかったですが、個人的には、三話の「久我原いすみはしばかない。」が好きです。
「しばく」が口癖な当局の管領のひとり、久我原いすみは、部下である足利アキラからすると、傲慢な人なのに、周囲はみないい人と思っていて。
なんでだろう?と不思議に思っていたときに、アキラがいわゆる惚れられ薬みたいなものを浴びちゃったことから、大騒動が始まったところから、久我原さんの意外な一面が見え初めて、ニヤリニヤリとしてしまうんだ。もう、素直じゃないんだから。
もちろん、もう一つの可能性が見えるオチにもニヤリ。
いやあ、面白かった。
設定が設定だけに、一巻はちょっとごちゃごちゃした感じがあったけど、二巻に入ってラブ要素も多くなってきて、とても良かったです。これは続きが楽しみですね。
原点回帰ウォーカーズ〈2〉 (MF文庫J)
森田 季節
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