「つまり……おまえ、魔神レベル上げのためじゃなくて、ほんとに俺のことを心配して外に連れ出したんだよな」
「うっかりしてたのよ」
「それだけ、俺を心配してくれたんだよな」
陣が微笑んだ。シエラの顔が、ぽっと火がついたように赤くなる。
「もう一度言うけど、心配してくれてありがとうな、座堂」
実は魔人の末裔だったセレブな高飛車お嬢様シエラと、ランプをこすったらシエラのご主人様になった楔型文字をこよなく愛する高校生・陣が繰り広げるラブコメシリーズ第九弾。前作から続く、ヘロデを倒すべくヘロディオンへ旅を続ける一行が、ようやくベトナムにたどり着いて、というお話。
うーん、まだ続くのか。
いや、シエラと陣の関係が、すっげー好きなので、長くなるのはぜんぜん気にならないんだけど、シエラたちに関係ない日本でのお話が入ってくることで、旅が延び延びになるのはちょっとなあって思う。普通にサロメかわいいよサロメと、シエラ・陣話をしてくれればいいのに。ラスボスまでの道のりが長いぜ。
とまあ、そのあたりはいいとして、シエラと陣。
もはやランプの話がなくても、お互いを助け合う姿が見れるのはいいですね。素直じゃないのは相変わらずなんだけど、時々相手の赤くなる顔を見て、うれしく思ったりするところとか、相手が落ち込んでいたら何とかしてあげたいと思うところとか、微笑ましいかぎりでした。
周囲の人たちも二人の気持ちに気づいてたりするんじゃないかなー。いまだにアルフとかは陣を諦めてはいないんだろうけれど、でもシエラだったら、という思いもあるんじゃないかしら。うふ。
それにしても、シエラが一気にレベルアップしましたが、ちょっと別方面の不安……というか、勘違いというか、そういうものが見えてきたので、今後はそのあたりが描かれていくのかな。となると、もうちょっと話が続きそうですね。まあいいか。
ちょいと拗ねてしまったシエラをどう宥めていくかを楽しみにしたいと思います。
ぷいぷい! 9 (9) (MF文庫 J な 1-25)
夏 緑
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