「友達想いのきみに、ひとつ助言をあげよう。きみはどうも物事を単純化して見るきらいがあるようだが、今回ばかりは何事も疑ってかかりたまえ。ここは『魔界』、きみたちがふだん暮らしている世界とは常識がちがう倫理がちがう正義がちがう」
そうして『図書館の眠り姫』は、とあるヒントを与えてくれる。
「危険なのは『怪獣』だけじゃない。きみにとってはC校舎のすべての生徒が理解のできない『魔界』の生物 ― 魔物だ。ゆめゆめ警戒を怠らないようにね」
自称「魔女」な生徒会長・剣シロオと、その幼馴染恋塚ミミクロなど、帝都世紀末学園生徒会のメンバーが、学園内のトラブルを解決していくお話の第三弾。今回はC校舎の総代表・断花シャムの依頼により、「魔界」と呼ばれるC校舎を襲う連続首切り殺人事件を追うお話です。
これはきついお話だったなあ。「みんなの友達」事件の余波と思わしき事件が起こって、魔女・シロオが解決に乗り込んだら、書記であるドロシーが姿を消して……見えてくる真実は、グサっと刺さるものがあります。肉体的に強くとも、精神的にはそこまで強くないシロオでなくとも、愕然とするよなあ。いやはや、容赦ない展開だこと。
しかも、C校舎がなぜ魔界と呼ばれるのかと言ったあたりが見えてくるところでは、哀れむわけじゃないけれど、中の人の頑張る姿を見ていると心が痛む。まるで固定観念にとらわれているように思えるからだと思うんだけど、でも、ソレを持ってない人からしたら、求める気持ちもわかるし……。やるせない気持ちにさせられます。
ともあれ、C校舎に住まう「眠り姫」や、自分の恋を成就させるついでに鍵をくれたジュリエットのおかげで(今回も暴君っぷりが最高に面白かったよ!)、連続首切り殺人事件の謎が見えてきたんですが、まさか、こんな展開が待ち受けているとは……。
二転三転して、愕然とさせられながらも、どこか切なく思えたのは、きっと結末が見えていたからだと思います。
それしかできなかったとはいえ、生徒会長として、自分が負けることを許さなかったシロオの心の強さと、そんなシロオの「魔法」となるべく戦ったミミクロの姿と、そして何より、優しき怪獣の思いが、とてもよかったです。
最初はちょっと、入り組んでいるというか、ごちゃっとした感じを受けたお話でしたが、一巻から、いやそれ以前から続く話を、ぐるっと回って、もう一度着地させたって感じになるのかな。ラストのイラストが素敵に優しくて、ああ、良かったね、シロオと言いたくなるものがありました。
魔女の生徒会長 3 (3) (MF文庫 J あ 2-9)
日日日
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- また例によって月末月初で本が何冊も積み重なってますが、もう少しすればお盆で雑誌が休みだし、夏コミの待ち時間で何冊も消化することになるでしょうから、ま...





