「とにかく!」
結野は、ニヤニヤ気持ち悪い笑みを浮かべる俺にびしっと人差し指を突きつけ、
「あんたみたいなドブ臭いブタ犬にはもううんざりなのよっ!だから今日からわたしはあんたを徹底的にいじめちゃうわ!それはそれはサディスティックにいじめちゃうんだから!か、覚悟しなさいよね!」
殴られたり、蔑まされる目で見られると、興奮してしまうという太郎君のドM体質改善物語の第五弾。今回は、嵐子がドSを目指すお話と、太郎が記憶喪失になるお話と、太郎の変態エネルギーを使った人類変態化計画と、番外編的な辰吉が温泉に拉致られるお話の四編が収録されています。
嵐子が頑張ってるなあ。学園祭のときの美緒と太郎の様子に、ただならぬものを感じた嵐子が、自分も美緒のようになれば、太郎に興味を持ってもらえるかもと、ドSを目指すんですから、可愛いものです。方向性は……間違ってるんだかどうだかよくわからないけど、好きな人に振り向いてもらうために、ドSな修行をする心意気が素敵に乙女心。
嵐子の活躍は、次の太郎が記憶喪失になっちゃうところでも見ることができて、「結野さんは、僕とどういう関係だったのですか?」と聞かれたときに思わずついてしまう嘘ににんまり。こういうときじゃないと、言えないことってありますもんねぇ。
一方の美緒は、いつもどおり切れ味鋭い罵倒を見せてくれてましたが、いつもよりも理不尽な罵倒が多かったのが、印象的でしたね。理不尽になるのは、太郎と二人っきりになると間が持たないからで、だんだんと太郎に対する感情が見えてきたような気がします。
特に記憶喪失話のとき、嵐子がはっきりとした態度を見せたのは、美緒にとっては衝撃だったんじゃないかなあ。おそらくは自覚したであろう彼女が、今後どう動いてくるのか気になるところ。
お姉さん・お母さんの変態家族は、いつもながら突飛なことをしてくれますが、今回一番面白かったのは、姉ちゃんの妹化かな。
「今の時代、姉萌えよりも妹萌えのほうが優勢だから」
と言い出し、妹化して太郎に迫る姿に完敗。
それに対するお母さんの反論もすごくて、この家族の変態度を改めて痛感したしだいです。ええ。
人類変態化計画は、太郎がドラゴンボール化してましたけど(ヘンタイ波、変態玉など)、またひとり、太郎を気にする女性が出てきちゃいましたね。第二ボランティア部の二人とは違って、素直に好意を示しそうな気がするので、さあ、おふたりさん、どうする?
えむえむっ!5
松野秋鳴
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