「泣き顔でもいい。弱音を吐いても、どんなときでも、その足で立っていろ。いつかお前の杯に入った星を思い出せ。
立て、そして発て。絶望を絶ち、迷いを絶ち
旅立て!」
世界から言葉を消し去ってしまうという曰くのある「銃姫」を追う物語の第九弾。二人の精霊王が対峙し、流星軍とスラファト軍の戦いに決着が付くお話しです。
わかっていました。わかっていましたとも。あの潰走からの逆転は無理だって事は。チャンドラースが逃走することもないって事は。それでも、帝国軍がいてくれれば、五分にもっていけたかもしれないのに、腐れ兄貴め……他人を蹴落とそうとする視野の狭さが心から憎かった。チャンドラース……。
スパイについては予想外すぎる出来事が連続しましたけれど、人の思いと、執念が生み出したものといえばいいのかな。このあたりは、理想を追うチャンドラースには弱いところだったのかも知れません。にもかかわらず、全てを読み切って、最後の魔法を使った彼に、撃つことが出来た思いに、チャンドラースの偉大さを感じました。まさに英雄だと思った。ああもう泣ける。
一方、スラファト軍は、流星軍にかまけている人とは別に、アンを手にした者がいましたが、いやはやまさかアンがなあ。彼女にこだわる理由がようやく見えてきました。なるほど、ガリアンルードを滅ぼそうとするわけだ。こうなると、竜王に怖いもの無しになりそうだけど、まだセドリックがいるし、彼に力を貸してくれる人はたくさんいると思う。何より、エル姉ちゃんの活躍が見たい!今回素晴らしい戦いを見せてくれた姉ちゃんは、きっと付いてきてくれると信じてる。
銃姫〈9〉It is Not to be “Now” (MF文庫J)
高殿 円
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