生徒会長が暴れそうです―その知らせを受けた一般生徒たちは、こぞって教室に避難した。魔女のような装いをしている生徒会長・剣シロオには逆らうな。普通の学校で最強を誇っている不良たちだって、この学校へ来たら、誰もが学ぶことだ。
そんなシロオの率いる生徒会のメンバーが、ある日、学校内でもエリートが集められている「A校舎」へ向かったら、刀を振り回している少女を見かけてしまった。どうやら隻眼の少女・オセロをいじめているらしい。最強と名高いシロオが一蹴りで助けたが、なぜかオセロににらまれて……
自称「魔女」な生徒会長・剣シロオと、帝国の軍人にして「殺人マシーン」の会計・骸コロチカ、「みんなの友達」の書記・淀川ドロシー、そして恋塚ミミクロという、帝都世紀末学園生徒会のメンバーが、学園内のトラブルを解決していくお話です。
ああ、これは胸が痛くなるなあ。
一番大切なものを生贄に捧げると魔女になれるという嘘を信じてしまった少女が、もっとも大切な友人を毒殺して……、魔女と自称し始めたという逸話は、子供らしい無邪気さが呼んだ悲劇としか言いようがなくて、見てられない痛々しさ。それよりも、きついのは、彼女に「殺された」ことになってる男の子でしょうね。かろうじて生き延びたにもかかわらず、魔女となったシロオからすると、彼はいてはいけない存在ということで、目の前にいても認識してもらえないんですから。
同じ生徒会にいるのに、声をかけることもできず、触れることもできないという、永遠に近い距離を思うミミクロの切なさが、胸いっぱいに広がりました。
とまあ、生徒会の事情が、かなりヘビーなものであっただけに、学園内で起こった出来事が、相対的に軽く思えてしまったのは、ちょっと残念に思えました。「苛め」についての理由は、ぶっとんだものがありましたが、もうちょっと理解できない恐怖みたいなものが伝わってきたら、もっと面白かったかもと思わなくもなかったです。
ただ、苛められる者と苛めた者の確執を、バトルで埋めていった展開はよかったなあ。彼女を止めるには、確かに戦いしかないんですよね。最強と誉れ高いシロオが、剣術の奥義を極めたオセロに、無残にもやられていくところには、まさかと驚かされるばかりですが、そこからが熱かった。
魔女は人間よりも強くあらねばならない。そして、自分は魔女なのだと。例え自称であろうとも、魔女となった彼女は、かつて捧げた男の子のためにも、人間に倒されるわけにはいかないと。
血を流し、体中が悲鳴を上げていても、立ち上がるシロオの姿に、心奮えるものがありましたね。イラストがまたかっこいいんだ。このシーンだけで、読んでよかったと思いましたよ。
物足りないとしたら、やっぱり恋愛要素かな。シロオがミミクロの存在を認識しないので、なかなか難しいとは思うんですが、時折、シロオの気配ぐらいは感じてる?みたいなところもあるので、期待したいと思います。
魔女の生徒会長
日日日
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