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[ヤマグチノボル] ゼロの使い魔12 妖精たちの休日

アンリエッタの口利きで、一ヶ月遅れで一年生のクラスに編入することになったティファニアは、入学してすぐ、学院中の話題を独り占めにした。彼女の美貌に虜になった男子生徒が群がる中、生来の気の弱さと自身の正体を隠していることから、気の休まるときがなく、いつしか心労がたまっていた。そんなある日、男子生徒の人気をさらったティファニアを面白く思わない女子生徒たちが集まって、彼女に迫り……

というティファニアを巡るトラブルを描いた第一話「白の国からの編入生」、ルイズと喧嘩して落ち込んでるサイトを励ますために、女子風呂を覗きに行く第二話「水精霊騎士隊、突撃せよ」、ルイズからサイトの一日使用権を手に入れたシエスタが、惚れ薬を……な第三話「サイトの一日使用権」の三編からなるお話です。

ひょっとしたら、くっつくか?と思わせるぐらい、心の中が素直になっていたルイズがいじらしかったですね。念入りに体を洗ったり、健気にサイトを待ち続ける姿は、可愛らしいことこの上ない。そんなルイズを目の前にしているのに、変な方向に勘違いしたサイトが、放置プレイしたおかげで、こじれにこじれて、というのはいつものパターンか。

とまあ、相変わらずなルイズとサイトは置いておいて、一番面白かったのは第一話の「白の国からの編入生」かな。お偉いさんとこのお嬢様ベアトリスが、人気を掻っ攫っていったティファニアにいじわるするお話なんですが、思った以上にエルフに対する風当たりが強くて、純粋なティファニアが可哀想に思いましたが、いやはや、ギーシュかっこいいじゃないですか。お調子者だろうがなんだろうが、好きな人の前でかっこつけることができなくなったら、男は終わりですよね。

いろいろすったもんだありましたが、学び舎にきて、本当の意味で笑顔を見せることができたティファニアに、よかったねと言いたくなりました。

それにしても、ここに出てくる男どもは、バカばっぱりだ……。いや、そんなすごいんだったら、ホンモノかどうか気になりますけどね。うん。

風呂を覗きに行く第二話では、ティファニアやルイズよりも、タバサにやられま……、それはともかくとして、喧嘩したのに、ルイズへの愛しさを募らせていくサイトの心境が印象的でした。人形のダンスを見ながら回想するところが、とても素敵なシーンだったなあ。

第三話はやばいですね。まさかサイト相手に新婚さんごっこをし始めるとは思わなかった。しかも、同じ使用人たちの協力もあって、シエスタ本人が意識する以上に激しくなってたりして、もはやどこの美少女文庫だと思うような描写が目白押しじゃないですか。とりあえず、あのエプロン姿のイラストは、結び目がどうにかしてずれないか試したくなるほど心にきました。うむ、やばい。

ここからは、粗悪な惚れ薬のおかげで、もっと激しくなっていくんですが……いいのかしら。あちこちで至福の芸術が見れたサイトが羨ましくもあり、災難だねとも思ったり。

いやあ、面白かった。まじめなシーンもあったけれど、おバカな雰囲気とエロスがたっぷりなお話でしたね。ゼロの使い魔らしい短編集ではありましたけど、次はもうちょっと話が動いてくれると嬉しいかな。

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