「うふっ。濡れてきたわよ」
「はぅ?」
「悪い子ね、苺ちゃんは。新品のドレスを汚してしまうなんて」
全寮制のお嬢様学校へ入学した直後に、退学宣告をされた帰国子女の苺。何とか回避したいと悩んでいたときに、全生徒の憧れである生徒会長の愛羅さまから、突然言い寄られて……というお話。
皆と同じ制服を着るのがイヤと逃げ回っていたら、可愛いもの好きな生徒会長に、いきなり手を出されるんだから、アレですね。まさか、いきなりコリコリされるとは思わなかった(何のことかは察して)。
しっかし、凛とした完璧少女という設定なのに、まるっきりそんな描写はなく、単なるスケベなオヤジにしか見えなかったのは僕だけかしら。
一時は流されそうになったけれど、かかわり合いになるのはやめようと、いろいろ回避してたのに、ピンチの時に助けられたりして、気づけば近寄られて……というあたりは、ちょっとコミカルでしたが、彼女が制服を頑なに拒んだ理由が明かされるところは、心痛むものがあったなあ。あれは下手すれば、心を閉ざすようなダメージがあるんじゃないかしら。
お互いギクシャクするようになりながら、それでも気になる存在になったのは……やっぱり、大きなトラブルが発生したときに、身を持って愛情を示してくれたら、ね?
トラウマを克服して、好きな人に心を開いていく展開は良かったですが、エロエロなことばかりしかやってないので、どうにも物足りないかなあ。もうちょっと学園生活とか交えながら、交流を深めてくれれば……と思った。
愛百合女学院へようこそ (ティアラ文庫)
成田 空子
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