資源戦争に終止符を打った亜空間増設という技術、オーロラ・フィールドによって、世界はオーロラの壁で絶縁されてしまった。はたして壁の向こうには何があるのか。絶縁空間の探査はことごとく失敗し、唯一の帰還者となったアイレインは、右目と左腕に異界の浸食を受け、絶縁空間から一人の少女を連れてきて……
絶縁空間で彼を救った少女サヤを守るために、アイレインが異界の力に振り回されながら、オーロラ・フィールドによって隔離された世界を生き抜いていくお話ですが、いやあ、これはかっこいいですね。ハードボイルドな雰囲気に酔いしれました。
ギャング同士の抗争に関わったり、異民となったフェイスマンを追ったりと、ハードなアクションが目立ちますが、印象的なのはアイレインとサラという特別な少女との繋がりですね。
敵には容赦ないアイレインですが、大切な人であるサラに対する視線には、慈しむという言葉が似合いますし、一方のサラは、普段は表に出さない感情をアイレインに対してだけは見せてくれて、言葉には出さなくても、ちょっとした仕草や態度から、ふたりの強い繋がりを感じます。いいなあ、こういう関係。
出会う人たちがまたいいんですよね。巡視官ドミニオ・リグザリオの妻、エルミの気まぐれな優しさに嬉しくなったりしますが、一番好きなのはギャングのボスにのし上がったママ・パパスです。覚悟が見えるカッコ良さがありました。サラの安寧を考えるのであれば、ギャングに留まることはないとわかりきっていましたが、この人の下でなら、と思えるものがあっただけに、別れがあるのは残念だったなあ。
異民化問題対策調査会「サイレント・マジョリティー」との戦いを通じて、自分の迷いを振り切ったり、友情やら愛情やらが見えたり、あまりレギオスとは関係ないお話のように思えましたが、ひとつの作品として面白かったですね。
全三巻とは思いませんでしたが、今後アイレインたちがどこへ向かっていくのか楽しみなので、期待して待っていたいと思います。
リグザリオ洗礼―レジェンド・オブ・レギオス (Style‐F)
雨木 シュウスケ
追記:07/07/07
サインもらっちゃった。
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