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[新井輝] ROOM No.1301 しょーとすとーりーず・すりー

彼氏を作るための一番の近道。それは合コンだと鍵原は言う。とはいえ、いきなり合コンをするのは、さすがに不安があるらしく、リハーサルとして、各自それほど女に飢えてない男を連れてきて、合コンっぽいものをしようと計画しているらしい。それで、鍵原は俺を連れて行くことにしたらしい。リハーサルだというのに、気合の入った格好で……

という「俺と鍵原とお試しの合コンプレイ」を含む四篇からなる短編集です。

いろんな人の視点で語られるお話ですが、初っ端は、鈴璃の視点からの「私と綾さんと不埒な男」。ひょんなことから知り合った綾さんという女性から聞いた、嫌らしい男についての話にプリプリ起こっていたら、刻也が現れて……というお話。
鈴璃の好きな人=綾がむっつりだと思っている人という構図がたまらなく面白い。二人とも同じ人について話をしているのに、こうも印象が変わるものなんですね。話を聞いた刻也は、複雑な心境だろうなあ。まさか自分ですとは言えないだろうし。
とはいえ、好きな人が元気になれたのだったら、道化になっても幸せでしょうね。話の終わりがすごく印象に残ってます。素敵でした。

俺と鍵原とお試しの合コンプレイ」は上に書いたあらすじどおりで、まあ、合コン話の鍵原の思考回路はちょっとアレですけど、パンツ見せようとする姿勢に惚れました。っていうか、鍵原は健一が気になるのかしら。普段は千夜子が意識にあるから、ブレーキが利くのかもしれないけれど、お酒を飲んだら、思わず本音が出ちゃうのかなと思ったり。
まあ、僕としては、鍵原とのやり取りよりも、ほんの数ページしかない千夜子ちゃんとのやり取りのほうが印象に残りましたが。微笑ましいやり取りなんだけど、だからこそ健一が手を出せないってのは、皮肉ですね。何とも切ないです。

っていうか、今回イラストがなかなかにエチーです。表紙からして、見えてますが、この話でも見えてますし、次の「私と皆と一人の夜」では、履いてないどころか、着てないですから大変(でもニーソあり)。
未来が決まってしまってるため、どうにもやる気が出てこないという狭霧のお話ですが、目標となるものが見当たらないというのは、辛いですよね。ひとりで慰めてしまう気持ちになるのはわかりますが、それを周囲の人に聞くのはやめてあげてください。千夜子ちゃんが大変じゃないですか。
それはともかくとして、今まで考えすぎていたことを、流輝とのやり取りを通じて吹っ切っていくところは良かったですね。あの意地悪な勝負を考え付くところが素敵でした。ちょっとは明るくなってくれるかなと思える終わり方にが良かったです。

小説家である今西先生の担当として、薫沢歌織が仕事の依頼をしにいくという「私と今西先生の本気のお仕事」は、何か妙にリアルな話ですね。実際に小説家と担当の人ってこういうやり取りをしているのかなと想像してしまいますね。
担当の薫沢の言い分はわかりますが、それをひとつひとつつぶして行く今西は容赦ないですね。ただ、どこかからかう雰囲気があって、あまり悪い気分にさせられないところがうまいです。思わずニヤリとしてしまうところもありました。
頼りにならないようで、でも作家のことを一番に考えているという編集者と、実は頼りにしてるんだよという作家の繋がりの深さがわかるようなラストは、ちょっとジーンときてしまいました。いやあ、やってくれますね。
っていうか、刻也くんは BL な人からみるとそんな素敵だったとは思わなかったのは内緒。

というわけで、いろいろな人の視点から描かれた短編集でした。

そうそう。あとがきによると、ROOM NO.1301 ドラマCD「おとなりさんはドラマティック?」が出るらしいです。声優さんってあまり知らないんですけど、千夜子ちゃんがどんな感じになるのか聞いてみたいかも。

ROOM NO.1301しょーとすとーりーず・すりー (富士見ミステリー文庫 16-17) - 新井 輝

ROOM NO.1301しょーとすとーりーず・すりー (富士見ミステリー文庫 16-17)
新井 輝

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ROOM NO.1301しょーとすとーりーず・すりー from MOMENTS 2007-03-02 (金) 00:20
読了。 短編集第3弾。なんか思った以上に薄いので、やや物足りない感は残りますが、4本の短編どれもが楽しいお話でした。 この作品は、各キャラ間の思わぬ繋がり...

Comment:2

リッパー 2007-02-12 (月) 23:57

千夜子役の明坂さんの声が聞いてみたければ「富士見ティーンエイジクラブ」をどぞ。ネット配信してますよ。

deltazulu 2007-02-13 (火) 19:54

お、それはいいことを聞きました。さっそく聞いてみようっと。
情報ありがとうございます。

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