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[田代裕彦] セカイのスキマ2

哲に声を掛けてきたのは、みこにそっくりな女性だった。まさかドッペルゲンガー?と思ったけれど、単にみこの妹だった。その妹であるりこが連れてきた北岡宏美は言う。葬儀中に曽祖父の死体が消えたのは、カシャが曽祖父の死体を奪っていったからだ、と。
曽祖父の死体を見つけて欲しいという依頼を受けた「四つ辻の会」メンバーは……

はじめの霊感の話というか、死霊、生霊、幽霊の区分けについては、ああ、なるほどと思いましたが、実はこういったさりげないところにまで、伏線があったりするので気が抜けない。

探偵ものの場合、わかってるのに説明しないのは何でだ、とイライラすることがありますが、この物語は違いましたね。今まで経験が引き起こす、もし、という怯え。それが足かせになってしまうというところが、非常にうまい。惑わされていく姿がよくわかります。

今回の相手は「火車」という死者を奪っていく妖怪なんですが、かなりミステリーよりでしたね。シンプルな謎なので、これをどう妖怪ものにもっていくのかが見ものでしたが、なるほど、そうきたかとニヤリ。しっかりだまされましたよ。
解決についてはちょっと強引かなと思わなくもないですが、ここのあたりにまでさりげない伏線があったりするところがやってくれますね。

ふたりの間柄もちょっと進展かな。兄に似ているということで哲を意識していたみこでしたが、どうやら本格的に意識するようになってきた模様。鈍すぎる(無神経すぎる)哲に対して剥れるみこが可愛い。嫉妬する気持ちが、きっかけになっていくといいなあ、と思う僕は、恋愛ものが好きなのかもしれない。
実は、りこもちょっとアレだったりするのかなと思ったりしますが、期待しすぎかしら。

セカイのスキマ〈2〉 - 田代 裕彦

セカイのスキマ〈2〉
田代 裕彦

富士見書房(文庫)
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