「今日ちょっと先輩に呼び出されて、ちょっと相談事を持ちかけられたんだ」
志乃ちゃんに呆れ顔をされたが、仕方ないのだ。
先輩が家庭教師をしていた頃の生徒が毎晩夢にうなされるらしい。学校の怪談話「惨殺アリス」に追いかけられると言うのだ。
どうすればいいのかよくわからないけれど、何とかしてあげたい。
なんせ、彼女は志乃ちゃんのクラスメイトなんだから……
普段は無関心なのに、気になることがあるとわざわざ独自ルートを使ってまで調べるという志乃が、かわいいというよりは怖いかな。高屋敷の気持ちがよくわかる。そこまでして『彼』に知られたくないのかしら。
ミステリィ要素は基本に忠実といった感じで驚くべき真相ではないですが、雰囲気がいい。
自分語りというか思想的な語りが多々あったせいか、前作ではいまいち馴染めなかったんですが、今作ではうまく物語に取り込んでいました。読もうか読むまいか迷いましたが、読んでよかったです。
志乃ちゃんと僕の微妙な関係がとても素敵なので、変に恋愛するよりもこのままいって欲しいですね。
そういえば、本編を無視しているとしか思えないところで展開されていたショートストーリィの「微笑」
ものすごく琴線に触れたんですけど、どうしてくれよう?
SHINO ―シノ― アリスの子守唄 (富士見ミステリー文庫)
上月 雨音
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