Home > ライトノベル > 幻想譚グリモアリス(6) かくてアダムに祝福を / 海冬レイジ

幻想譚グリモアリス(6) かくてアダムに祝福を / 海冬レイジ

「桃原くん、貴方は」
ふっと星の顔から笑みが消える。
「世界の平和と、いのりちゃんとの暮らし、どちらを選ぶかしら?」

咎人を煉獄へと送る教誨師(グリモアリス)として、地上へ降り立つ少女・アコニットと、彼女の手助けをする桃原グループの御曹司・誓護が繰り広げるファンタジーな事件簿シリーズの第九弾。アルマゲドンを起こし、普通の世界と天国、地獄の三つの世界の垣根を無くそうと、地獄にいる光の王が動き出すシリーズ最終巻です。

光の王や地獄にいるものたちは、全てがグリモアリスレベルで、さらに圧倒的な数の差があって、どうあがいても勝ち目がないんじゃないかと思うのに、これを切り抜けるために誓護が労した策が、非情にも凄かった。まさかアルマゲドンすら利用するとは……。いのりを第一に考えているとはいえ、目の前の人を助けられないというのは、きつかったろうなあ。それでもやり遂げて、世界の醜さを知り、同時に美しさも知った最後のシーンが印象的でした。

それにしても、世界を返るような動きが、まさかこういう思いから生まれていたとは……。それは野望というには、あまりにも個人的な思いであり、決して美しいと思えないものであったので、遣りきれない思いになる。

宿命と言える対決が、数カ所で行われていましたが、中でも一番印象的だったのは、やはりアコニットと鈴蘭ですね。単に力という意味での強さは鈴蘭に軍配が上がるかも知れませんが、戦ったときに勝つのはアコニットとなる。その理由が見えてくるところが……間違ったと気づいて引き返すことは、とても難しいと思う。でも支えてくれる友人がいれば、ね。罪は罪だけど、いつか友と呼ぶ人が側に戻ってきてくれることを祈ってる。

幻想譚グリモアリスVI  かくてアダムに祝福を (富士見ファンタジア文庫) - 海冬 レイジ

幻想譚グリモアリスVI かくてアダムに祝福を (富士見ファンタジア文庫)
海冬 レイジ

富士見書房(文庫)
Amazon | bk1


関連エントリー
[海冬レイジ] [夜想譚グリモアリス感想一覧] [富士見ファンタジア文庫] [富士見ミステリー文庫] [ライトノベル]

Home > ライトノベル > 幻想譚グリモアリス(6) かくてアダムに祝福を / 海冬レイジ

Trackback:1

TrackBack URL for this entry
http://www.booklines.net/mt/mt-tb-t.cgi/3936
Listed below are links to weblogs that reference
幻想譚グリモアリス(6) かくてアダムに祝福を / 海冬レイジ from booklines.net
[現代異能バトル][ラノベ][魔獣戦線][超人][シリアス]幻想譚グリモアリス from 愛があるから辛口批評! 2010-08-31 (火) 21:07
幻想譚グリモアリスV 天の座に咲け叛逆者 (富士見ファンタジア文庫) 作者: 海冬レイジ,松竜 出版社/メーカー: 富士見書房 発売日: 2010/01...

Comment:0

Comment Form
Remember personal info

Home > ライトノベル > 幻想譚グリモアリス(6) かくてアダムに祝福を / 海冬レイジ

Search
お気に入り

異形の王子と毒を吐く少女の恋の物語

4048700588

他人を寄せつけぬ毒を載せた言葉を吐いていた少女が、王子と伝承と出会ったことで、信じる思いを紡ぐようになる、その祈るような思いに涙しました。懐かしき人たちとの再会もまた素敵。→感想


それは血の繋がらない家族の物語。

4048700480

大きな山や谷があるようなお話しではないんだけれど、クセのある七人のきょうだいが共に暮らすその家には、じんわり温かい家庭がありました。それぞれ抱えているものはあるけれど、この家族ならきっと支え合いながら乗り越えてくれると信じてる→感想


それは「夢利き」が語る人の夢の物語。

夢の上(1) 翠輝晶・蒼輝晶 多崎礼

最高傑作級!辛くとも好きな人と共に歩める幸せ、あるいは人の夢に乗る幸せと切なさ。独立しながら、リンクする物語は、温かさに、人を想う気持ちに満ちあふれて、胸が熱くなる。人が人と出会うことの素晴らしさは、時に眩しくもあり、切なくもなるんだなと思いました。→感想


江戸時代。新たな暦を作る偉業を成し遂げた渋川春海の物語。

天地明察

最高傑作!碁打ちであり、算術家でもある男が、打ちのめされ挫折して挫折して挫折して、でも夢を忘れられず、立ち向かう姿に、どれほど興奮させられたか、泣かされたことか!さりげなく描かれる恋も素晴らしく、読み終わりたくないとこれほど思った作品はありません。 → 感想


左遷された北嶺で隠居生活を堪能しようとした史官ヤエトの前に、皇女が太守としてやってくるお話。

翼の帰る処 上 (1) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-1)翼の帰る処 下 (3) (幻狼FANTASIA NOVELS S 1-2)

中間管理職的苦労に悩まされるヤエトの姿がとても楽しいですが、それだけじゃなく、北嶺と帝国の歴史的秘密が見えてくる展開に興味を惹かれること請け合い!超オススメです!→上巻感想 / 下巻感想


普通の社会人であるこかげが、異世界の騒動に巻き込まれるお話。

wonder wonderful 上wonder wonderful 下

やさしさで涙する物語でした。あ、もう最高!王宮話やら恋愛要素やらも非常に楽しく、読み進めるにつれてゴロゴロ転がりまわりたくなること必至です!今年一番のオススメ!→感想 上/ 感想 下

なかのひと

Page Top