「人に期待するんじゃねえ、人に期待されるのが護士だろうが!」
巫女の祈りによって、触れた生物を死滅させる幽幻種という存在から守られている大陸を舞台に、巫女となったユミィと、幼なじみであるユミィの護衛になることを目指すシェルティスが繰り広げるファンタジーの第四弾。今回は、シェルティスが所属するモニカの部隊が、護衛任務を勝ち取るために、「四人目」の仲間を引き入れたが……というお話です。
面白いなあ。人間関係にニヤニヤしちゃう。まさかモニカがユミィと知り合いだったとは思いませんでしたが、ユミィの憧れの先輩だったってことで、再会が嬉しくもあり、でも素敵な先輩がシェルティスの側にいるのは……と、ひとりテンション高くなってるユミィが可愛く、彼女の様子に戸惑うシェルティスが楽しい。
さて、三人の部隊にもうひとり仲間が入りましたが、強制的なこともあって、やる気がないヴァイエル・バッハベルくん。斜に構えて、護衛任務の試験にはほとんど参加せず……とかいい加減さをアピールしながら、影でこっそり良い奴やってるから、まったく可愛いヤツだ。特に迷子の幼い子に負けて、手を繋いであげたり肩車するところは、顔がニヤついてしょうがなかった。ユイに勝てる奴なんていないよなー。
いやいや参加していながら、「仲間」や「約束」に拘る姿に、彼の姿勢が伺えて。どちらかと言えば後方支援的な役割の方が得意なのかと思ったんですが、実は熱い拳を持ってるから、ヴァイエルさんかっけーと思いました。彼を引っ張り込んだ華宮は、うん、あれは恋だよね。
新たな戦い方を求められて迷うシェルティスが、今後どういう形で戦闘を行っていくのか気になりますが、それ以上にユミィが見せられた千年前のお話が気になる。ツァリがどういう思惑でいるのか分からないけれど、力不足を実感して、くじけることなく奮起する彼女はきっともっと伸びてくれると信じてる。
氷結鏡界のエデン4 天上旋律 (富士見ファンタジア文庫)
細音 啓
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