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火の国、風の国物語(9) 黒王降臨 / 師走トオル

「アレス……。おまえは一体どこで何をしているのだ……?わたしが、困っているのだぞ。わたしが、泣いているのだぞ……。早く助けに来ぬか、この馬鹿者め……」

貴族と反乱軍の内乱が続くベールセール王国の動乱を描いたシリーズの第九弾。今回は、アレスに嫉妬し、黒い欲望にまみれたフィリップが、精霊の力を借りて舞い戻ってくるお話です。

うわあああああああ!なんてことなんてことなんてこと!
かの人が力を手に入れたらやばいことになるとは思っていたけれど、ベールセール軍にフリな流れを一気に変えて行く戦いっぷりには、アレスの再臨を思わせて、双璧な戦いになるのかと思ったら、まさか……。ここまでやるとは思わなかった。
たったひとりで、全てを変えて行く彼の行動力に戦慄を覚えるばかり。

一方の反乱軍は、ジェレイドが卑怯極まりなくも、素晴らしい働きっぷりを見せて、さすがだと思いましたが、そんな彼でも、黒き悪魔の動きにはやられるしかない、か。うまくいっていても、何が起こるか分からない。そんな戦場の現実をまざまざと見せられた気がします。

肝心のアレスについては……心が弱ったところへ、さらなる追い打ちが仕掛けられて、泥沼に陥って、もうダメなんじゃないかと思ったのは僕だけじゃないんじゃないかしら。でも、パンドラのある言葉と、アレスに向けられた疑惑にクラウディアが気づいてくれたことは、一抹の希望だと信じたいです。

そのクラウディアに、足元を固めてきたフィリップが忍び寄ってきましたが……次なる巻の副題が「英雄再起」ということなので、きっと……と信じてる。

ああ、早く続きが読みたい!

火の国、風の国物語9  黒王降臨 (富士見ファンタジア文庫) - 師走 トオル

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