「安心して。家の仕事もユキグニの看病も、ボクがちゃんとやってあげるから。ね?」
ごめん舞ちゃん。
それが一番怖いって言っていい!?
淡谷家の双子・姉の舞姫と弟の雪国が、お互い入れ替わって学校へ通ったら、というシリーズの第八弾。今回は、四巻から七巻あたりの期間を舞台にした短編集です。「ギブミー・プレゼント」「図書委員長、高天原りぼんの決断」「戦慄の乙滅我!」「私たちの生徒会長」「日曜日のナイチンゲール」「午後の紅茶とマドレーヌ」の六編+それぞれのその後の話が収録されています。
本編があの状態なので、短編集と知ったときには、ちょっともやった僕がいる。
それはともかく、鳥子さんの乙女心や、延滞本取り立ての図書委員、SEC VS 中二病、雪国の校内放送、寝込んだ雪国と看病する舞姫、胡蝶の宮の謎解きというで、どのお話もコメディ色満載で楽しいものでしたが、中でも笑ったのは「私たちの生徒会長」かな。放送部と新聞部の企画で、お昼の校内放送に「若光の君」である舞姫……のふりした雪国がゲストで呼ばれるお話。
ゲストなのに、主催者よりも遥かに気を使うことになる展開が楽しくてしょうがない。特に、対談として胡蝶の宮と白夜がやってきて、ふたりで火花散らし始めたときは笑いまくりでした。「おほほほほ」笑いってこんなに怖いものなんだ(にやり)。
そして気になるのは、元・生徒会長の堀越夢路さんとの対談でした。初対面で正体がバレないようにとか無茶すぎでしたが、夢路さんがとても素敵な先輩であったことや舞姫との関係もいいものであったことが伝わってきて良かったです。ただ、まあ、どこまで深い関係だったのかが気になたりするわけですが、無粋な想像はやめておきましょう。
個人的に好きなお話は、胡蝶の宮がローズワイヤルのトップにたった時の「午後の紅茶とマドレーヌ」です。マドレーヌにご挨拶を、という先輩の謎かけに挑む胡蝶の宮と蜜のやり取りがとてもよかった。時に弱さを見せることもあるけど、負けないお姉さまが大好きっていう蜜の思いが伝わってきます。
あと、イラストも良かったんだ。マドレーヌに向き合う典子と蜜の笑顔にやられる。
SH@PPLE―しゃっぷる―(8) (富士見ファンタジア文庫)
竹岡 葉月
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